小説・古今亭志ん朝―芸は命、恋も命金原亭 伯楽本阿弥書店このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
親友、金原亭伯楽が書き下ろす志ん朝さんの知られざる恋と死。笑いと涙の純愛人情噺のオチは。
◆内容(「MARC」データベースより)◆
平成13年10月1日、古今亭志ん朝さんが鬼籍に入ってしまったことは、落語界の大損失でありました…。親友・金原伯楽が書き下ろす、志ん朝さんの知られざる恋と死。笑いと涙の純愛人情噺のオチは?
◆著者略歴◆金原亭 伯楽
昭和14年2月横浜市生まれ。昭和36年3月法政大学法学部卒。同年4月故十代目金原亭馬生に入門、桂太を名乗る。昭和48年9月桂太のまま真打。昭和55年3月初代金原亭伯楽となる。平成18年12月芸術祭賞演芸部門優秀賞受賞。
【読んだ理由】
大好きな落語家志ん朝さんの小説。
【印象に残った一行】
「後に志ん朝は、のり平から教わり学んだ芝居の技法を落語に取り入れる。昭和の名人と謳われた文楽、志ん生、円生の芸を吸収し、その上に動きの大きさ、センス、手ぬぐいの使い方でで何を表現しているのか、解り易く見せたり、語りの緩急など、随所にのり平から教えられた演出法を落語に取り入れ、志ん朝落語を確立している」
「志ん朝の芸は、父親志ん生に似ていると評する人が多いが、志ん朝自身はそうは思っていない。志ん生はどうにかなるさ的な行動が、芸の上でも日常の生活の中にも感じられたが、志ん朝は、芸の上でも遊びに関することでもキッチリとやるという性格だった」
【コメント】
落語協会分裂騒動、兄馬生の死、映画のようなパリでの恋物語、そしてご本人の最期まで、古今亭志ん朝という六十三歳で平成十三年に鬼籍に入ってしまった不出世の噺家の生き様が描かれている。
また、新しい気持ちで志ん朝落語を聴くことができる楽しみが増えた。