![]() | あすなろ物語 (新潮文庫)井上 靖新潮社このアイテムの詳細を見る |
【一口紹介】
◆内容(「BOOK」データベースより)◆
天城山麓の小さな村で祖母とふたり土蔵で暮していた鮎太少年が、多感な青年時代を経て新聞記者となり、終戦を迎えるまで――ひとりの人間の少年期から壮年期までの成長の過程における感受性の劇を、六つの物語に謳いあげた青春小説。
あすは檜になろうと念願しながら、永遠に檜になれないという悲しい説話を背負った“あすなろ”の木に託して、著者自身の≪詩と真実≫を描く。
◆著者略歴 ◆
(1907-1991)旭川市生れ。京都大学文学部哲学科卒業後、毎日新聞社に入社。
戦後になって多くの小説を手掛け、1949(昭和24)年「闘牛」で芥川賞を受賞。
1951年に退社して以降は、次々と名作を産み出す。
「天平の甍」での芸術選奨(1957年)、「おろしや国酔夢譚」での日本文学大賞(1969年)、「孔子」での野間文芸賞(1989年)など受賞作多数。
1976年文化勲章を受章した。
【読んだ理由】
NHK[私の1冊 日本の100冊」の中で堀田力さん推薦本。
【印象に残った一行】
明日は何ものかになろうというあすなろたちが、日本の都市から全く姿を消してしまったのは、B29の爆撃が漸く熾烈を極め出した終戦の年の冬頃からである。日本人の誰もがもう明日と言う日を信じなくなっていた。
【コメント】
題名と作者は知っていたが、翌の檜とかいて翌檜(あすなろ)と書くとは知らなかった。
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