![]() | わりなき恋 |
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幻冬舎 |
【一口紹介】
◆内容紹介◆
著者が10年ぶりに世に問う、衝撃の恋愛小説!
でも、でもね、逢えてよかった……
突然の、胸の高鳴り。
年齢のくびきを越えて燃え上がる
鮮烈な愛と性
孤独と自由を謳歌する、国際的なドキュメンタリー作家・伊奈笙子、69歳。
秒刻みのスケジュールに追われる、大企業のトップマネジメント・九鬼兼太、58歳。
激動する世界情勢と日本経済、混沌とするメディア界の最前線に身を置く二人が、
偶然、隣り合わせたパリ行きのファーストクラスで、ふと交わした『プラハの春』
の思い出話……。それがすべての始まりだった。
容赦なく過ぎゆく時に抗う最後の恋。
愛着、束縛、執念……男女間のあらゆる感情を
呑み込みながら謳い上げる人生賛歌。
執筆4年、書き下ろし文芸大作!
◆著者について◆
神奈川県横浜市出身。『我が家は楽し』で映画デビュー。『君の名は』『雪国』『おとうと』『細雪』と名作に出演。いまも映画、テレビ界の第一線で活躍している。40年あまりのパリ暮らしの後、現在はベースを日本に移しながらフランスと日本を往復する。海外での豊富な経験を生かし、作家、ジャーナリストと多方面でも活躍。2011年フランス共和国政府より芸術文化勲章コマンドールを受勲。『ベラルーシの林檎』(日本エッセイスト・クラブ賞受賞)、『風が見ていた』『私のパリ私のフランス』ほか著書多数。
【読んだ理由】
女優さんの書いた小説は初めてだ。
【印象に残った一行】
「若い時の孤独は蜜のように甘いけれど、年をとってからの孤独はただの孤独よ。灰色の空気が動くこともないただのひとりよ」
「世間なんて、上っ面で、せっかちでで浅はかなものなんだ。ものごとの真意を汲みとる努力なんてしない。誤解を生んだ方が存するだけです」
【コメント】
「天は二物を与えず」と言われるが、この女優さんには当てはまらないようだ。
昭和23年(1948)、68歳の歌人川田順が弟子と恋愛、家出し、「墓場に近き老いらくの、恋は怖るる何ものもなし」と詠んだが、それより一歳多い69歳の濃い恋。