阿智胡地亭のShot日乗

日乗は日記。日々の生活と世間の事象記録や写真や書き物などなんでも。
  1942年生まれが東京都江戸川区から。

映画「海街diary」を見た。   是枝裕和監督 作品

2018年05月28日 | 音楽・絵画・映画・文芸
第71回カンヌ国際映画祭は19日夜(日本時間20日未明)に閉幕を迎え、長編コンペティション部門に参加した是枝裕和監督(55)の「万引き家族」が、最高賞のパルムドールを受賞した。」このニュースを知って、録画してあった彼が監督した映画「海街diary」を見ることにした。上映されていた当時、なぜか映画館に行って観ようと思わなかった映画だ。
「予告篇

まぶしい光に包まれた夏の朝、三姉妹に届いた父の訃報。 十五年前、父は女と出て行き、その後、母も再婚して家を去った。 三姉妹を育てた祖母もとうに亡くなり、広くて古い鎌倉の家には、彼女たちだけが残った。 両親へのわだかまりを抱えた、しっかり者の長女の幸と、そんな姉と何かとぶつかる次女の佳乃、マイぺースな三女の千佳。 三人は父の葬儀で、腹違いの妹すずと出会う。 頼るべき母も既に亡くし、それでも気丈に振る舞う、まだ中学生のすず。 そんな彼女の涙を見て、幸は、別れ際に「いっしょに暮さない?」と誘う。 そして、秋風とともに、すずが鎌倉へやって来る。 四人で始める新しい生活。 それぞれの複雑な想いが浮かび上がる――。(C)2015吉田秋生・小学館/フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
俳優 綾瀬はるか, 長澤まさみ, 夏帆, 広瀬すず, 加瀬亮, 鈴木亮平, 池田貴史, 坂口健太郎, 前田旺志郎, キムラ緑子, 樹木希林, リリー・フランキー, 風吹ジュン, 堤真一, 大竹しのぶ
「そして父になる」「誰も知らない」などで国際的にも高い評価を受ける是枝裕和監督が、第11回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞やマンガ大賞2013を受賞した吉田秋生の人気コミックを実写映画化。湘南を舞台に、異母妹を迎えて4人となった姉妹の共同生活を通し、家族の絆を描く。鎌倉に暮らす長女・幸、次女・佳乃、三女・千佳の香田家3姉妹のもとに、15年前に家を出ていった父の訃報が届く。葬儀に出席するため山形へ赴いた3人は、そこで異母妹となる14歳の少女すずと対面。父が亡くなり身寄りのいなくなってしまったすずだが、葬儀の場でも毅然と立ち振る舞い、そんな彼女の姿を見た幸は、すずに鎌倉で一緒に暮らそうと提案する。その申し出を受けたすずは、香田家の四女として、鎌倉で新たな生活を始める。主人公の姉妹を演じるのは、綾瀬はるか、長澤まさみ、夏帆、広瀬すず。第68回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、第39回日本アカデミー賞では最優秀作品賞や最優秀監督賞など4冠に輝いた。ネットから引用」

映画を見た後思った。大竹しのぶはやはり凄いなあ、間違いなく演技すると憑依がある特殊な演技者だなあということだった。メルヘンの中に彼女の出る場面だけがリアルだ。生身の人間がそこにいる。綾瀬はるかを筆頭に4人の女優さんたちはそれぞれ頑張っていた。しかしこの映画の撮影ではみんな演技に苦労したような気がする。監督が欲する自然さは彼女たちのレベルを越えるものだったのでは?私の好きな 加瀬亮、大河ドラマで主役をはるようになった鈴木亮平(彼は縁がある兵庫県の芦屋南高校の卒業生だ)がいい味を出していた。そしてベテランのキムラ緑子, 樹木希林, リリー・フランキー, 風吹ジュン, 堤真一。大竹しのぶと彼らの演技を楽しむという意味ではいい映画だった。
この映画は是枝監督が次の映画製作のための資金稼ぎに、4人の人気女優さんを表に立てて作った商業映画だと思うが、美しい鎌倉の街と自然を楽しんだだけでも価値があった。

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大竹しのぶさんフリーク阿智胡地亭は、大竹しのぶさんと握手したことを今も忘れないシルバーミーハーだ。

2018年05月28日 | 音楽・絵画・映画・文芸
阿智胡地亭便り#46<聞きに行く・見に行く・・その3> 2004.01.22 書き下ろし
 
大竹しのぶの「POPS!一人舞台」というのが大阪にも来るよと相方から言われて、インターネットで探した。すぐチケット会社のHPも見つかり、「POPS」の情報画面も見つかった。チケットもネットで買えることがわかったので、そのままネット会員になる手続きをした。
 
画面を見ていくと東京の7日間公演に引き続き、大阪は3日間公演になっており、どうせなら全10日間公演の最終の「楽」の日が面白いかもと思って12月28日を申しこんだ。
幸いまだこの日に空席があり、インターネットバンキングを使いその場でチケット会社の口座へ振込み手続きをした。
 **朝日新聞社前のフェステイバルホールのすぐ近くまで大阪駅から地下街だけを通って行ける。会場のリサイタルホールはフェステイバルホールの地下のこじんまりした劇場だ。
 ロビーに入ると客筋が一ケ月前のオカリナの演奏会の時と全く違う。圧倒的に女性が多い。しかも仕事を持っていて、その職場なり店を仕切っているという感じの元気一杯の女性が殆どだ。たまたま目の前で「アラツ、貴女たち新幹線で来たの?私たち、なんとかフライト取れて飛行機で来たの」と5人組が話しているのが聞こえた。この5人はクロウト筋の若手のようだった。この日が千秋楽でもあるので、しのぶさんの「おっかけ」が東京からも来ているらしい。夫婦モンはほんの少数で、いてもかなりの年配者ばかりだ。男はサラリーマン経験者と思える人は殆ど見えない。演劇・舞台関係者というかBoxOffice業界の人がかなり多いように思えた。
 **(あの子かわいやカンカン娘)と♪いながら彼女が下手から出てきた。真っ黒なフレヤースカートに大きな紅いバラが一輪だけ刺繍してある。前後に身体を揺らして歌いながら、視線は会場の全部をずーっとなめていく。
 始まったばかりで誰も手拍子を取らなかったが、無意識に音を出さずに手拍子を取ったらこちらに彼女の視線がスッと来た(と勝手に思った)。そのうちに座った反対側の席から手拍子が出だして会場に広がった。
 「一人舞台ってあるので大竹しのぶが一人で劇をすると思ってこられた人には申し訳ないけど、今回は歌とおしゃべりなんです」、最初の歌が終わったあと、彼女が話し出した。
 銀座カンカン娘、花、悪女、見上げてごらん夜の星を、などを次々歌い、あいまに
「今も杉本さんが時々遊びに来てくれて、今年もクリスマスには例の調子で盛り上げてくれました」などと喋る。客は全員子供のイマルちゃんの父親が明石屋さんまさんということも知っているからすぐに彼女と一体感の中で笑ってしまう。
 舞台で鍛えられたのか、口先でない腹の底からの声は厚みがあり、透きとおって良く通る。そして、彼女は自分でもとても歌が好きなんだろうと思える情感がこぼれる。
 「奇跡の人」に出演するための勉強で知った施設の人たちとの交流の話なども、静かにそして長く話した。
 **最後に「明日があるさ」を歌いながら狭いといっても結構ある会場を、彼女は右から左、真ん中から上から下まで歌いながら殆ど走った。千秋楽でもあるせいか彼女の瞳が少し潤んで見えた。席は最左端から二つ目と三つ目だったが、そのお陰で最後に左の端っこを走り上がってきた彼女が、順番に握手していく中で、精一杯伸ばした僕の左手の3本の指をギュッと握ってくれた。「握手してくれた」と上ずった声で隣の相方に言ったら、「良かったね、長年の願いがかなって」と即、返ってきた。



 
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