「永青文庫」は前から一度見ておきたかった細川家のコレクションだ。細川家は室町幕府の三管領の一つから出た古い家柄で徳川幕府瓦解の折には肥後熊本藩54万石の藩主家だった。
それにしても戦争に負けて、アメリカ主導で出来た戦後のいわゆる“嫉妬の税制”のお陰でこういう美術館が出来て、(おそらく相続税がらみと想像するが)元大大名の
侯爵家所有だった、他所になく、元の本国にも残っていない貴重なお殿様ご愛顧の芸術品を市井の一町人である自分が鑑賞できるというのはいつもながら複雑な気持ちになる(笑)。
余談ながら、藤森照信さん(click)の設計になる茶室「一夜亭」も永青文庫の敷地にあるように誤解していたが「一夜亭」は
細川家当主である細川護煕さんの伊豆湯河原の工房『不東庵』にあるようだ。