毎日バッハをきいていこう!

一日一バッハ




ベルダーのチェンバロできいている2度目の「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」、これからきくのはニ長調の第5番です。このBWV874は、2部形式のプレリュードと4声のフーガの組みあわせ。ドイツの音楽学者ヘルマン・ケラーによると、プレリュードは「トランペットの響きわたるオーケストラの祝典」(『バッハ事典』)で、たしかに華麗な響きにみちています。

CD : 93892(Brilliant Classics)

93892

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Amazonで予約しておいた、講談社学術文庫の『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』が届きました。このバッハ評伝は、1985年に出版された磯山雅著の『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』(東京書籍)の「改訂新版」というべき入門書。学術文庫版で改訂された可能性が高いところ(第2章の「整備された教会音楽への意欲」など)だけをざっと読んだだけですが、ここ4半世紀の研究成果が反映され、「新しい情報がしかるべく補われた」(あとがき)ものになっているようです。なので、すでに東京書籍版をお持ちのかたも、購入する価値はじゅうぶんあるかと。価格は1155円です。

以下は、著者が「I教授の談話室」で、紹介として引用した「あとがき」の一節の再録です。

古い革袋はなるべく残し、酒はできるだけ新しいものにする、という作業が、原著の生命力を損わなかったかどうか。その判断は、読者にお委ねするほかはない。改訂は、章によっては、ほとんど書き直しに近いものとなった。その意味で文庫版は、私の現在のバッハ観をはっきり示すものとなったと言えるのだが、それが初版時のバッハ観と重なり合う面が想像以上に多いことも、また事実である…

バッハ=魂のエヴァンゲリスト

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これからケヴィン・ボウヤーのオルガンできくBWV945は、「オクターヴ下行を含む、起伏に富んだ主題による」(『バッハ事典』)4声のフーガ。ただし、かつてバッハ作とされたBWV838(じっさいは同時代のグラウプナーの作)とともに筆写譜に記されているため、「誤ってバッハに帰せられたものと思われる」(『同』)とのことです。

CD : NI 5738/40(Nimbus Records)

NI 5738/40

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これからきくは、「ハンブルクの法律学者、L.F.フーデマンに献呈された」(『バッハ事典』)4声のカノンです。このBWV1074は1727年に作曲されたもので、テレマン(1728)、マッテゾン(1739)、ミツラー(1747)、マールプルク(1754)と、その著作にくりかえし採録されています。ゴルツたちはこのカノンを弦楽アンサンブルで演奏しています。

CD : CD92.133(Hänssler CLASSIC)

CD92.133

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昨日に続き今日もベルダー(チェンバロ)によるプレリュードとフーガ(「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」)。これからきくは嬰ハ短調の第4番で、このBWV873は「シチリアーノのリズムによる」(『バッハ事典』)プレリュードと、3声のフーガの組みあわせです。

CD : 93892(Brilliant Classics)

93892

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今日は雨の月曜日です。で、ふと頭をよぎったのが、カーペンターズのヒット曲「雨の日と月曜日は Rainy Days and Mondays」。「Rainy Days and Mondays always get me down」という歌詞がなんどもできていますが、今日は「雨の日」でしかも「月曜日」。さぞかし憂鬱なことでしょう。

さて、これからきくのはそんな気分とは無関係な、プレリュードとフーガ(「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」)です。このBWV872は、シャープが7つもある嬰ハ長調という調性で、第25小節からアレグロのフゲッタとなるプレリュードと、3声のフーガの組みあわせ。チェンバロはひき続きベルダーです。

CD : 93892(Brilliant Classics)

93892

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これからきく「死人の中より甦りしイエス・キリストを覚えよ」は、復活節後第1日曜日のためのカンタータ。「教会カンタータでフルートが用いられるのは、この作品がはじめて」(『バッハ事典』)で、初演は「ヨハネ受難曲」が初演された1724年の4月6日です。「ヨハネ」にもフルートが使われているので、すぐれた奏者がこの時期のライプツィヒにいたのかもしれません。

ただし、「ヨハネ」の総譜は後年作成のもので、初演時のフルートのパート譜も残されていません(フルートのパート譜は1725年の上演のために作成されたもの)。つまり、「ヨハネ」の初演では、フルートは用いられなかった可能性もあります。このBWV67に続くカンタータの上演では、しばらくフルートはでてこないので、フルート奏者は客演だったのかも。

CD : WPCS-6505/7(ワーナーミュージック・ジャパン)

WPCS-6505/7

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深夜の記事は、ずいぶんひさしぶりの気がします。ひょっとすると、今年になってからは、はじめてかもしれません(忘れているだけかもしれませんが)。で、これからきくのは「ヴェネツィアのイースター・ミサ」と題されたポール・マクリーシュたちのCD(ARCHIV PRODUKTION 453 427-2)。副題として「1600年ごろ、サン・マルコ聖堂で挙行されたであろう」とあるように、復活の主日のミサを再構成したものです。もうちょっと早くきく予定だったのですが、1週間ほど遅れてしまいました。

音楽の主役は、オルランドゥス・ラッススの6声のミサ曲「われを祝賀せよ Congratulamini mihi」。これにジョヴァンニ・ガブリエリのカンツォーナやモテトゥス、クラウディオ・メールロのトッカータなど、壮麗な音楽がちりばめられていきます。これを演奏するにあたり、ガブリエリ・コンソートは、ファルセットを最上声とする成人男性ばかりの17人、ガブリエリ・プレイヤーズは、弦楽器奏者が4人、管楽器奏者が19人、オルガン奏者が3人という、かなりの大編成でのぞんでいます。

453 427-2

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昨日からききはじめたピーター・ヤン・ベルダーによる「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」、これからきくのはハ短調の第2番。このBWV871は、2部形式のプレリュードと4声のフーガの組みあわせです。

CD : 93892(Brilliant Classics)

93892

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今日からこのブログ2度目となる「平均律クラヴィーア曲集 第2巻」を、ピーター・ヤン・ベルダーの演奏できいていこうと思います。このベルダーによる「平均律」は、曽根麻矢子(第1巻)との比較のために購入したCDで、第1巻、第2巻を収録。チェンバロはコルネリス・ボム製作のリュッカース・モデル(ちなみに第1巻はブルース・ケネディ製作のミートケ・モデル)で、ともに2008年の録音です。これからきくハ長調の第1番は、「掛留音を多用したオルガン前奏曲のスタイルによる」プレリュードと3声のフーガの組みあわせです。

CD : 93892(Brilliant Classics)

93892

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先週の聖金曜日にきいた、アーノンクールによる「ヨハネ受難曲」(記事は「『ヨハネ受難曲』 BWV245 [2]」)。これはアーノンクール2度目となる1985年の録音(録画)で、1度目の録音と同じように、できるかぎりバッハの響きを再現しようとするものでした。つまり、オーケストラはピリオド楽器のそれ(ウィーン・コンツェントゥス・ムジクスはやや不徹底ですが)、そしてソプラノ、アルトのパートは少年で編成するというものです。

オーケストラの編成は、フルート=2、オーボエ=2(オーボエ・ダモーレ/オーボエ・ダ・カッチャ=2持ち替え)、ヴァイオリン2部=各6(ヴィオラ・ダモーレ=2持ち替え)、ヴィオラ=3、チェロ=2(ヴィオラ・ダ・ガンバ=1持ち替え)、ヴィオローネ=2、ファゴット=1、オルガン=1、リュート=1というもの。合唱の編成は、ソプラノ=11、アルト=7、テノール=7、バス=6です(数字はいずれも映像をみて数えたので誤りがあるかも)。

アリアを歌っている少年は、第9曲と第35曲をヘルムート・ヴィッテク(ソプラノ/1973年生)、第7曲をクリスティアン・イムラー(アルト/1971年生)、第30曲をパニト・イコノモウ(アルト/1971年生)の3人(曲番号は新全集)。なお、アルト2人はパロットのロ短調ミサ曲(記事は「パロットによるロ短調ミサ曲」)にも参加しています。また、イムラーはバス歌手としてミンコフスキのロ短調ミサ曲の録音に参加しています(記事は「ミンコフスキによるロ短調ミサ曲」)。

こうした編成での「ヨハネ受難曲」の演奏は、同受難曲の膨大な録音のなかでも、きわめて少数派です。同じような演奏様式での録音には、

  • LP:シュナイト指揮レーゲンスブルク大聖堂聖歌隊/コレギウム聖エメラム(第2稿の異稿5曲が付録)
  • CD:ヒギンボトム指揮オックスフォード・ニュー・カレッジ合唱団/コレギウム・ノーヴム※
  • CD/DVD:クレオバリー指揮キングス・カレッジ合唱団/ブランデンブルク・コンソート(第2稿)※※

があります。ただし、※はソプラノのみ少年。※※もソプラノのみ少年でソプラノのアリアは成人女性。ともにアルトはカウンターテナーです。

ほかにもあるかも知れませんが、少年を起用しての録音、とくにソロまで歌わせることは、それだけむずかしいということかもしれません。しかし、アーノンクールの演奏では、歌唱技術も高い水準にあるといえ、ソロを歌う少年たちもすぐれています。ライブでこれだけの水準ならば、もっと録音をのぞみたいところですが、指揮者の芸術的要求にこたえきれる少年はわずかでしょうし、変声という問題があって困難なのかもしれません。

ところで、このDVDのききどころをあげるとすれば、それはやはり最後のコラール(第40曲)でしょう。第39曲の合唱でおわってもよいところを(じっさい第3稿では削除)、バッハはコラールで結び、アーノンクールはこれを力まずに爽快な味で歌わせており、とても感動的な終結になっています。同じ感動的ながらも、「ジョン・エリオット・ガーディナーのバッハ」で紹介した、ガーディナーの「ヨハネ」とはずいぶん対照的です。



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先週の聖土曜日から今日まで、さまざまな編曲の「キリストは死の縄目につながれたり」をきいてきました。その最後をしめくるるのは、はじめたときと同じオルガンのためのコラール編曲です。これからきくBWV718は、手鍵盤とペダルによる楽曲で、「比較的大がかりな北ドイツ風のコラール・ファンタジー」。オルガン演奏はファーイウスです。

CD : BIS-CD-397/98(BIS Records)

BIS-CD-397/98

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これからきく「キリストは死の縄目につながれたり」は、一昨日、昨日と同じ、ルターの歌詞によるコラール(旋律はラテン語続誦「」過ぎ越しの生け贄を讃美せよ」による)の4声体編曲(「4声コラール」)です。すでに同名のオルガンのためのBWV695、カンタータのBWV4をきいていいて、「キリストは死の縄目につながれたり」は、このBWV279で5日連続ということになります。歌唱はひき続きマットたちです。

CD : 99575(Brilliant Classics)

99575

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聖土曜日のBWV695から、復活節第1日のBWV4、復活節第2日のBWV277と、3日連続で「キリストは死の縄目につながれたり」をきいてきましたが、今日きくのも同名のBWV278です。このBWV278は昨日と同じ4声体編曲のコラール(「4声コラール」)で、演奏者も同じくマットたちです。

CD : 99575(Brilliant Classics)

99575

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一昨日(オルガンのためのBWV695)、昨日(カンタータのBWV4)と「キリストは死の縄目につながれたり」をききましたが、これからきくのも同名のBWV277。このBWV277は4声体編曲のコラール(「4声コラール」)で、BWV695、BWV4も同じ定旋律が使われています。演奏は、マット指揮のノルディック室内合唱団、フライブルク・バロック・オーケストラのメンバーです。

CD : 99575(Brilliant Classics)

99575

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