カフェテラス

テラスの片隅で一人心に呟くように

奈良・土壁の続く道

2004年11月26日 | ☆ ふるさと・大和

奈良で最も好きな道は、東大寺裏から二月堂への裏参道である。
学生の頃のことである。休講で時間が空くと物研(物理研究室)を覗いてみる。

白衣を着た彼が出てくる。授業中ならここには居ない。研究中でなかったら、どちらからともなく、足が裏参道に向かう。いつ歩いても、この参道の何処かに、何人かの人が絵を描いていた。



土壁の続く石畳の道が、二月堂へと登り坂になって続く。
土壁はそのままの色合いで、土を塗り積み上げる毎に、瓦が丁寧に塗り込められている。
その素朴なたたずまいが、古都を実感させてくれる。


土のぬくもりと、素朴な瓦の並び具合が面白い。この風景が、40数年前と変わりなければ、ここを画題にと描く人達が居るのも昔のままである。
このように、昔も今も変わらず残っていることが古都の古都たる所以であろう。

物研の彼はその後、縁があって夫と呼ぶ人になった。
コメント (8)
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