もう15年位前、娘がワープロで打ち、私が製本した世界で1冊しかない「あしたに」と題する歌集がある。その中から、南京黄櫨の短歌を集めてみた。
・燃えつきむ入陽の中に葉脈を南京黄櫨はもろにかざせり
・落日の朱より紅き万の葉を空に広げし南京黄櫨高し
・亡き夫とここに住まひて植えし木の大樹となりて空を掴める
・群がりて実を食む鳥の足細く落ち葉のあとの枝ゆらしおり
・移ろいし季節の中で白き実を落として黄櫨は明日にむかへり
・看取る日をいつかは歌に残さんと黄櫨の実白く三度巡りぬ
・たわわなる黄櫨の実やがて弾かれむ真澄の空にほつほつとして
・黄櫨の葉を散らして冬に入る時細き細き月梢にかかる
・待ち侘びる何ものもなく日の暮れて黄櫨の実白く庭埋めつくす
・燃えつきむ入陽の中に葉脈を南京黄櫨はもろにかざせり
・落日の朱より紅き万の葉を空に広げし南京黄櫨高し
・亡き夫とここに住まひて植えし木の大樹となりて空を掴める
・群がりて実を食む鳥の足細く落ち葉のあとの枝ゆらしおり
・移ろいし季節の中で白き実を落として黄櫨は明日にむかへり
・看取る日をいつかは歌に残さんと黄櫨の実白く三度巡りぬ
・たわわなる黄櫨の実やがて弾かれむ真澄の空にほつほつとして
・黄櫨の葉を散らして冬に入る時細き細き月梢にかかる
・待ち侘びる何ものもなく日の暮れて黄櫨の実白く庭埋めつくす