僧堂、東司と共に三黙道場の一つ。この戒律の里に有っては入浴さえ
重要な修行の一つとなる。跋陀婆羅菩薩に三拝し開浴の褐を唱え身も
心も清浄。温泉探査人としてはこの入浴法もいつか果たしたいものだ。
出来るかな…今日はこれ以上の突撃は許されなかったので断念した。
【Data】霊泉 適温 PH6~7 源泉:白山湧水
水により悟りを開いたといわれる跋陀婆羅菩薩(ばつだばらぼさつ)が
祀られている。三黙道場(僧堂.東司、浴室)のひとつで、修行僧は入
浴中も私語が禁じられています。筆者は俗界人なので立ち入りできない
禅僧修行の場の中心的場所。この本堂で禅僧の祈りが最高潮となる。開祖道元は比叡山
延暦寺で修行したが強い疑問があり、やがて宋の国、如浄禅(1163-1228)に入門、如浄
の法を嗣ぐことを許され、4年あまりの滞在を終えて帰国。「只管打坐」はその教え、影響。
宗派:曹洞宗 寺格:大本山 本尊:釈迦如来、阿弥陀如来、弥勒仏
今回、永平寺の訪問は二つの目的がある。一つは修行僧の湯殿を観察すること。もう一つ
は放浪の歌人・種田山頭火が永平寺に立ち寄り歌った俳句の「甍」を確認すること。深閑
とした杉木立の中に永平寺伽藍の「甍」群を筆者も確認した。修行の現場が迎えてくれた。
「 てふてふ ひらひら いらかをこえた 」(種田山頭火)
俳人種田山頭火も屹度、心では修行僧になり、蝶々のように永平寺境内を眺めたのだろう