映像:山荘内部、囲炉裏と七輪、壁の本棚、文机、鉄瓶、食器・・・が其の儘保存。
高村光太郎が晩年を過ごした山荘は壁、板戸、障子、土間・・・全てに魂が刻み込
まれている。60歳代7年の歳月、もっとも平穏に過ごすべき時期、毎日を修験者
の様に自然と共に生きた。生活空間は4畳半の囲炉裏間と半間の土間。土壁と障
子が外界との仕切り。敷地での自給自足。石川啄木の哀しみと宮澤賢治の慈愛を
この地で確かめる様な日々。彼の視線の彼方には最愛の妻智恵子の幻影がチラつく。
岩手県ゆかりの文学者は石川啄木、宮澤賢治そして宮澤賢治の縁で花巻の地に庵を結んだ
高村光太郎。最愛の妻智恵子を亡くして、まるで仙人のような生活を山村で7年過ごした。
パリで感動の詩を成した人とは別人のような自給自足生活の場が『高村山荘』として保存。