お湯の国 日本

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一房の葡萄(有島武郎記念館:ニセコ)

2014年12月07日 |   ✑文学逍遥 紀行

映像:有島武郎記念館の一隅にやや壊れかかったぶどう棚があった。

……いつでも葡萄の房は紫色に色づいて美しく粉をふきますけれども、
 それを受けた大理石のような白い美しい手はどこにも見つかりません
 佳作「一房の葡萄」が偲ばれる一房の葡萄がことしも可憐に実っていた

解説:小説「一房の葡萄」は若き有島武郎の体験小説なのだが同じ心中事件
を起こした太宰治との対比で、当時の上流社会の言葉づかいの表現は太宰の
『斜陽』とは違い学習院仕込みの本物であった。田舎の坊ちゃん言葉と都会
の上流社会の日常語の違いで不自然でない。しかし、悲劇は同じく心中事件。


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