
映像:立石寺(山寺)の一隅に碑文字が見えない154年前に建てられた石碑
「閑(しず)けさや 岩にしみいる 蝉の馨」 (松尾芭蕉)
解釈:筆者が訪れた時も人っ子一人いない境内に蝉しぐれの状態だった。
何百年も変わらない風情にこの句の持つ意味は大きい。深閑とし
た境内に夏の季節感一杯の蝉の声がまるで岩に滲み込むように降
注ぐ様は旅しているものには時空を一点に集約させる瞬間である。
奥の細道行脚で有名な句が読まれた。山形県立石寺(山寺)の夏は蝉時雨。
芭蕉の没後、弟子が建てた句碑。今年も暑い夏、ニイニイ蝉が鳴いている。
154年の年月は碑の歌文字を風化させるが名句は永遠に読まれ継がれる。
参照:①松尾芭蕉(奥の細道)探訪紀行 ②山寺(山形県宝珠山立石寺)