連休で時間があったので、安曇野市の実家の本棚にあった「ポップス英語で盛りだくさん」という本を取り出してみました。ビートルズの「ミッシェル」から「I need to make you see what you mean to me」が例文としてあげられ、meanの使い方が述べられており、She is mean to meに自分(学生時代)で引いたアンダーラインがありました。mean to meが収録された作品です。
HELEN HUMES (ヘレン・ヒュームズ)
SONGS I LIKE TO SING! (CONTEMPORARY 1960年録音)
「mean to me」は、サラ・ヴォーンの若いころの歌唱が気に入ったのですが、曲名の意味がさっぱりわかりませんでした。meanを「好意をもつ」ととると、そぐわないのです。しかし、たまたま買った「ポップス英語で盛りだくさん」に「意地の悪い」という意味でmeanが日常よく使われるというくだりがあり、そちらの意味かと胸のつかえが下りたのでした。
今はいい時代になって、村尾陸男著「ジャズ詞大全10」のmean to meの項を読むと一発で氷解です。コーラスの出だしYou're mean to meを「つれない人ね」と訳してあります。mean to meは、多くの人が歌っていて、ドリス・デイはもちろん、キュート歌手の代表格ジョニー・ソマーズやデビー・レイノルズ、そしてジェニー・スミスの録音もあります。
このアルバムを購入したのは、実は一にも二にもアート・ペッパー(as)の歌伴が聴けるからです。しかし、歌、伴奏(編曲はマーティー・ぺイチ)ともなかなかよく、美女ジャケではありませんが、買って損のない作品です。伴奏陣には、ペッパー(as)やベン・ウェブスター(ts)が含まれソロをとっています。ペッパーは「Don't Worry 'bout Me」(2テイクあり)と「St.Louis Blues」でソロをとっています。
曲目は「My Old Flame」、「Love me or Leave me」、「Imagination」といったスタンダードに「St.Louis Blues」といったブルース系の曲が含まれ飽きません。ヘレン・ヒュームズは「mean to me」では、なんとヴァースから歌っており、コーラスに入ってもすっきりとしたいい感じで歌っています。
神崎浩著「ポップス英語で盛りだくさん」(音楽の友社オンブックス)
ビートルズ、プレスリー、ポール・アンカ、カーペンターズ、ジョン・デンバーらの曲の歌詞から例文がとられ、英語が冗談とともに勉強できます(笑)。古本屋にあるかどうか。