安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

ジョー・ワイルダー WILDER'N WILDER

2010-01-17 20:56:14 | トランペット・トロンボーン

我が家の風呂(ガス給湯器)が故障して、追い焚きができなくなりました。冬のさなか、追い焚きができないと不便で、湯船のぬるいお湯を外へかい出して、そこへ60度の熱い湯を入れて温度をアップしています。僕はぬるま湯がいいのですが、さすがに冬本番だとある程度熱くないと、体が温まりません。買い替えるしかしょうがないかもしれません。いい塩梅の柔かい音を出すトランペッターを聴いてみます。

JOE WILDER (ジョー・ワイルダー)
WILDER'N WILDER (SAVOY 1956年録音)

 Wildern_wilder

ジョー・ワイルダー(tp)は、近年比較的知られるようになりました。この作品は、再発が繰り返されている、彼の代表作の一枚です。小さい音から大きい音まで無理なく出ている美しい音色、バラードにおけるムード設定のうまさなど、モダン初期のプレイヤーとして傑出しています。ゆったりとした気分で、トランペットを楽しみたいときに取り出すアルバムです。

サヴォイ・レーベルのハウス・リズム・セクションがバックを務めています。ハンク・ジョーンズ(p)、ウェンデル・マーシャル(b)、ケニー・クラーク(ds)という堅実なリズム陣です。ハンクのバッキング、ソロともにワイルダーのプレイにふさわしいもので、ともに落ち着いたプレイなので、室内楽的にも聴けます。

曲目がまたこのメンバーにふさわしく、「Cherokee」、「Prelude to A Kiss」、「My Heart Stood Still」、「Six Bit Blues」、「Mad About The Boy」、「Darn That Dream」という、メロディーがきれいなものが多いです。

「Prelude To A Kiss」と「Mad About The Boy」というバラード2曲の素晴らしさが際立ちます。お手本になるような美音、丁寧な節回しなど曲のもつ表情、ムードがよく伝わってきます。快適なテンポの「My Heart Stood Still」では軽やかなワイルダーの快演が聴けます。長尺の「Cherokee」も彼の持ち味がでていますが、ハンク・ジョーンズのソロも聴きものです。

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