21日の木曜日に東京へ出張してきました。四ツ谷に用事があり、ちょうどお昼休みがうまく空いたので、約2年ぶりにジャズ喫茶の「いーぐる」によってみました。ジャズ喫茶・バーは夕方からの営業が多くなっているので、お昼から開いているのはありがたいことです。1時間ほどスピーカーの近くに座って音のシャワーを浴びてきました。そのとき聴いたアルバムです。
BOBBY HUTCHERSON (ボビー・ハッチャーソン)
COMPONENTS (Blue Note 1965年録音)
スピーカーから流れてきたとき、ボビー・ハッチャーソン(ヴァイブ)らしいとは気付きましたが、よくわからなかったので、立てかけてあるCDジャケットを見ました。ブルーノート作品にもかかわらずCDでしたが、実は最近復刻されたものが(TOCJ-8570)本邦における初の発売です。さっそく東京でゲットしてきました。
ハッチャーソンは、クールでフレッシュな音の響きが魅力ですが、「新主流派~フリー」というカテゴリーでとらえられたためか、人気という点ではもう一歩かもしれません。しかし、この「COMPONENTS」は、オーソドックスなプレイが含まれ、メロディの綺麗な曲も収録されているので、手に入れてよかったものです。
メンバーは、ハッチャーソン(vib)、フレディ・ハバード(tp)、ジェームス・スポールディング(fl、as)、ハービー・ハンコック(p)、ロン・カーター(b)、ジョー・チェンバース(ds)。全8曲中、前半の4曲はハッチャーソンの、後半の4曲はチェンバースのオリジナルです。スポールディングは、フルートで幻想的なムードをだすなどして貢献しています。
前半4曲は、聴きやすく、「Little B's Poem」は可愛らしい曲想で、フルートのソロが光ります。「Components」は、ハバードはじめ共演陣がエネルギッシュなソロをとり、ハッチャーソンもフレッシュなプレイを繰りひろげています。「Tranquillity」はバラード、「West 22nd Street」は遅いテンポでブルージー。後半4曲はアブストラクトの傾向ですが、「Pastoral」は短い演奏ながらヴァイブがリリカル。
ホームページにアン・ギルバート(ヴォーカル)を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう アン・ギルバート
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