明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。元旦の楽しみの一つは、ウィーン・フィルハーモニーのニューイヤーコンサートのテレビ中継です。2012年の指揮者は、マリス・ヤンソンスで、2006年に続き2回目の登場。前回もよかったのですが、今回もヤンソンスはきびきびとした指揮で、魅力的な演奏を聴かせてくれました。ジャズの方もウィーンにおけるライブ盤です。
ROMAN SCHWALLER (ロマン・シュヴァーラー)
LIVE IN VIENNA (Bassic Sound 1987年録音)
元旦は、昔からの愛聴盤を聴いていますが、今年は新しめのものも加えてみました。ハード・バップ回帰といいましょうか、スイスのジョニー・グリフィンともいわれるロマン・シュヴァーラー(ts)のアルバムです。他は、アート・ブレイキー、ダスコ・ゴイコヴィッチ、ソニー・クラークなどの作品を聴いてみました。
シュヴァーラーは、ダスコ・ゴイコヴィッチ(tp)やジョー・ハイダー(p)との共演で知ってはいましたが、リーダー・アルバムを入手できたのは比較的最近のことで、この「Live in Vienna」も、澤野商会による復刻CDを購入したものです。メンバーは、シュヴァーラー(ts)、Roverto Di Gioia(p)、トーマス・スタベノフ(b)、メル・ルイス(ds)。ベースのスタベノフ、ドラムスのルイスとリズム陣が強力です。
曲は、スタンダードの「Beautiful Love」、「Body & Soul」(身も心も)、「Broadway」に、Gioia作「Moblybop」、シュヴァーラー作「Love Someone You Like」と「La Ballade pour Pipette」、シダー・ウォルトン作「Bolivia」の7曲。スタンダード曲をライブでどう演奏しているか興味が湧きます。
「Beautiful Love」は、シュヴァーラー(ts)がハードな音で、美しい旋律を奏でてくれ、ぐっと引き込まれます。ソロでは、ピアノ、テナーともに「Autumn Leaves(枯葉)」を引用していますが、楽譜を見たら、この2曲は出だしが似ている上に、最初のコードがEm7とAm7で近しいので、引用したものでしょうか。Gioia作の「Moblybop」は、ややモードがかったプレイで、熱い演奏。「Broadway」では、シュヴァーラーの堂々とした吹奏にデクスター・ゴードン(ts)を思い起こしました。
なお、Schwallerの日本語表記ついては、「シュワーラー」とするものもありますが、澤野CDの日本語解説及びジャズ批評社「ヨーロッパのジャズディスク1800」で用いられているシュヴァーラーとしました。
【ポリー・ポードウェル(vo)をホームページに掲載】
更新できずにいたazuminoのホームページ(「モダンジャズやヴォーカルを聴こう」)ですが、ようやく本日更新しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう ポリー・ポードウェル
なお、ポリー・ポードウェルについては、拙ブログでも2010年3月に次のアルバムを取り上げました。 ポリー・ポードウェル Don't You Know I Care?
【ウィーンフィルニューイヤーコンサート2012】
指揮者のヤンソンスがサービス精神旺盛で、「鍛冶屋のポルカ」では自ら金床を金づちでたたいていました。ウィーン少年合唱団も登場で、バラエティに富んだ選曲、構成で今年は面白かった。テレビの画像からで、雰囲気だけでも。