安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

フィリス・マーシャル THAT GIRL

2012-01-25 21:24:40 | ヴォーカル(E~K)

長野県の真ん中あたり、松本市や安曇野市界隈の最近の話題の一つは、サッカーチームの松本山雅が、JFLからJ2に昇格したことです。久しぶりに会った地元のマスコミに勤務している友人によると、昇格による経済効果は大きく、直接には観客動員数(現在1試合7千400人)の増、関連でも広告収入やグッズの販売、観戦ツァーの募集販売、試合の放映・中継などが期待できるようです。僕も今年は試合を見に行きます。期待に違わなかったアルバム。

PHYLLIS MARSHALL (フィリス・マーシャル)
THAT GIRL (Canada COLUMBIA 1964年録音)

 Thatgirlphyllismarshall

フィリス・マーシャル(vo)について、西川進さんが、季刊ジャズ批評78号「女性シンガー大百科Vol.2」(1993年7月発行)で、「一曲一曲をしっかりと歌う本格派」と書いていました。それを読んで以来、いつか聴いてみたいと考えていたのですが、昨年レコードを入手することができました。値段は高くなかったので、かなりプレスされたものかもしれません。

フィリス・マーシャル(1921年~96年)は、カナダの歌手、女優で、15歳の時に、ラジオ番組で歌手としてデビューし、クラブやラジオ、テレビで活躍。アメリカ(1947~48にキャブ・キャロウェイ楽団でUSAツァー)やイギリス(1959年、1964年)でも歌っています。1956年からは女優として、ドラマなどに出演し、カナダの最初期のテレビ・スターの一人となりました。

伴奏は、バック・クレイトン(tp)、バディ・テイト(ts)、ノーマン・アマデオ(p)、ジョージ・タッカー(b)、ジャッキー・ウィリアムス(ds)。曲は、「I Ain't Got The Man I Thought I Had」、「Trust In Me」、「How Deep is The Ocean」、「That Old Black Magic」、「Romance In The Dark」、「Bei Mir Bist Du Schon」(素敵なあなた)、「Don't Warry 'bout Me」、「I'm Gonna Put You In Your Place」、「Happiness is A Thing Called Joe」、「Day In Day Out」、「Solitude-By Myself」、「I Cried For You」の12曲。

フィリス・マーシャルは、声がよく出て、フレーズをしっかりと歌っています。ジョージ・タッカーのベースに乗り快適にスイングする「I Ain't Got The Man I Thought I Had」、「Day In Day Out」が快調。ブルース風の「Bei Mir Bist Du Schon」はスローテンポで異色ですが悪くなく、優しげな「Solitude-By Myself」(By Myself、In My Solitudeのメドレー)も印象に残ります。「I Cried For You」では、バディ・テイト、バック・クレイトンのソロも見事で、素晴らしいヴォーカル入りスイングセッションが味わえます。