安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

デューク・ジョーダン FLIGHT TO DENMARK

2012-02-12 09:14:40 | ピアノ

先日、安曇野市有明にある大熊美術館にはじめて行きました。ロイヤル・コペンハーゲン(デンマーク)の陶磁器を展示してある魅力的な美術館です。鑑賞後は、「安曇野文庫」と名付けられた併設の喫茶店で、ひと時を過ごしました。リヒャルト・シュトラウスの「4つの最後の歌」が、小音量でさりげなく流れており、再生には、マッキントッシュやタンノイなどの機器が用いられいて、高品質な音でした。棚には、ジャズのCDもあって、読書、音楽、美味しい珈琲を楽しむことのできる居心地のよい喫茶店です。デンマーク録音のアルバム。

DUKE JORDAN (デューク・ジョーダン)
FLIGHT TO DENMARK (Steeple Chase 1973年録音)

 Flight_to_denmark_duke_jordan

安曇野市の家から車で20分ほどですが、こちらの美術館と喫茶店は今まで知りませんでした。あたりには雪が残り、ちょうどデンマークの冬の景色を想像させるようでした。雪、デンマーク、ジャズとくれば、浮かんでくるのはデューク・ジョーダンのピアノ・トリオ作品「Flight To Denmark」しかありません。

デンマークのSteeple Chaseレーベルは、コペンハーゲンで米国のミュージシャンを多数録音していますが、その中でも、これは親しまれているアルバムです。学生時代に、ジャズ喫茶でたまにリクエストしていましたが、メロディアスでセンチメンタルな音楽は、当時の僕の気持によくフィットしていました。

メンバーは、デューク・ジョーダン(p)、マッズ・ビンディング(b)、エド・シグペン(ds)。ビンディングは、デンマーク出身で、同国からは他にもベースの名手が出ています。曲は、「No Problem」(危険な関係のブルース)、「Here's That Rainy Day」、「Everything Happens To Me」、「Glad I Met Pat」、「How Deep is The Ocean」(愛は海よりも)、「Green Dolphin Street」、「If I Did-Would You?」、「Flight To Denmark」の8曲で、ジョーダン作曲のものが「No Problem」など4曲です。

静かにじっくりとジョーダンが紡ぎだすメロディに耳を傾けたい作品。ミディアム乃至はスロー・テンポで、琴線に触れる演奏が続きます。ことにレコードでいうとA面の「No Problem」(危険な関係のブルース)、「Here's That Rainy Day」、「Everything Happens To Me」そして「Glad I Met Pat」と続く4曲は、一つの組曲といっていいようなまとまりがあります。冬のいまの時季にぴったりの一枚。

【大熊美術館と安曇野文庫】

  Ookumabijutukanshikichizenkei2

       左が大熊美術館、右が喫茶店の安曇野文庫

  Ookumabijutukannaibu3zentai

      美術館の展示品。クリスマス・プレートが揃っています。

  Ookumabijutukannaibu2

         コバルト・ブルーの色が鮮やかです。

  Bunkoshitunai1

               安曇野文庫室内

  Bunkoaudiokiki1

   オーディオ装置。スピーカーは、タンノイ・カンタベリーとAR3。

   住所:長野県安曇野市穂高有明7403-10
     営業:午前9時~午後5時
   定休:毎週火曜日・水曜日
   電話:0263-83-6993
     HP:大熊美術館ホームページ

ホームページの安曇野散策に、大熊美術館と安曇野文庫を掲載しました。時間があればご覧ください。モダンジャズやヴォーカルを聴こう 大熊美術館と安曇野文庫