安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

甲府ジャズストリート(2)【スコット・ハミルトン&ジャズフレンズ】(10月14日 山梨県甲府市)

2017-10-17 20:03:36 | 演奏会・ライブ

今年の甲府ジャズストリートに、スコット・ハミルトン(ts)のグループが出演しました。彼のアルバムは何枚も持っていますが、実際にライブに接するのは初めてです。公演は桜座における午後7時と8時30分からの2ステージで、1ステージ70分くらいたっぷりと演奏してくれました。今回のスコット・ハミルトンの日本ツァーのスケジュールは、本日が初日で、10月25日まで全国10か所でライブが開催されます。

スコット・ハミルトン&ジャズ・フレンズ。ドラムスのアキラ・タナが隠れています。

(メンバー)

スコット・ハミルトン(ts)        
モリタ・キヨシ(p) (森田 潔)   
ブルース・ハマダ (b,vo) 
アキラ・タナ (ds) 

Scott Hamilton(ts)、Kiyoshi Morita(p)、Bruce Hamada(b,vo)、Akira Tana(ds)。

(曲 目)

第一ステージ(午後7時~)

Just in Time
In A Sentimental Mood
The Way You Look Tonight (今宵の君は)
I Could Write A Book (歌:ブルース・ハマダ)
I've Got The World On A String (歌:ブルース・ハマダ)
The Shadow of Your Smile (歌:ブルース・ハマダ)
How Insensitive
Cherokee

第二ステージ(午後8時30分~)

不明 (よく聴くメロディだけど曲名が出てきませんでした)
Come Rain or Come Shine (降っても晴れても)
Strike Up The Band
They Can't Take That Away from Me (誰も奪えぬこの想い) (歌:ブルース・ハマダ)
Time After Time (歌:ブルース・ハマダ)
The Way You Look Tonight (歌・ブルース・ハマダ)
You and The Night and The Music (あなたと夜と音楽と) (ピアノ・トリオ)
不明 (よく聴くメロディだけど曲名が出てきませんでした)
Sweet Georgia Brown (アンコールとして演奏)

(感 想)

ベテラン4人によるスイングする楽しいジャズを堪能しました。もちろん迫力やブルージーなところもありましたが、上質ないい音楽を聴いたという満足感に浸れるステージでした。

スコット・ハミルトン(ts)のテナーサックスは、低い音を中心に温かいサウンドでした。「Cherokee」や「Strike Up The Band」などアップテンポの曲ではリズムに乗って歯切れがよく、ソロでも次々にフレーズが出ていました。「In A Sentimental Mood」などバラードでは、息を漏らすなど情緒纏綿。どの曲も、最初にテーマ(本来のメロディ)をバシッと呈示してくれるところがよく、そこですぐに曲に引き込まれました。

森田潔(p)は、ピアノの音がきれいで、伴奏の名手としても知られており、こういったセッションにピッタリでした。ソロはシングルライン中心ですが、後半にはさりげなく厚い和音も入れていました。「You and The Night and The Music」でフューチャー。

ブルース・ハマダ(b、vo)の歌と演奏からは、エンターテイメントという言葉が連想されました。高級ホテルのクラブに出演するのが似合いそうな歌いぶりで、「I've Got The World on a String」や「Time After Time」といったフランク・シナトラの曲がよかった。

アキラ・タナ(ds)のプレイが素晴らしくて驚きました。ドラムスのサウンドがうるさくなく、しかも音楽的でした。早いものではスピード感たっぷりて、ブラシは繊細で、なんというか全てなめらかなのです。こういうバックならフロントの演奏もすこぶるよく聴こえます。

スコット・ハミルトン(ts)

ブルース・ハマダ(b,vo)。歌っているところです。

キヨシ・モリタ(p) 

アキラ・タナ(ds)

前のめりの演奏姿がかっこいいハミルトン。

演奏終了時(アンコール前)に4人が勢ぞろいしました。スーツに蝶ネクタイというステージ衣装も、好感が持てます。