安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

真田家関連の7編の小説を収録した「今村翔吾と読む 真田風雲記」(中公文庫)。「真田」人気を今村翔吾さんが解説。

2024-09-18 19:30:00 | 読書

先の連休中(9月14~16日)に、書店を訪れたら文庫の新刊コーナーに「今村翔吾と読む 真田風雲記」(中公文庫)が多数陳列してあったので、興味を覚えて購入。

 

   

表紙

(本書の紹介)

   

(本書に収録されている7編の小説)

(感想など)

地方の小さな戦国大名に過ぎない真田氏を題材にして、7名もの有名作家が小説を書いていることに、驚きました。大作「真田太平記」を書いた池波正太郎さんは格別だと思いますが、他にも多くの作家が真田氏に注目するのは、いろんな意味で真田氏には魅力があるのでしょう。

海音寺潮五郎作「真田昌幸」は、所謂、武将列伝です。海音寺さんは、『昌幸は利に敏い(さとい)、陰険な性格』と記し、ニ男の信繁(幸村)人気があるので、昌幸も評判がいいのだろうと記しています。真田はずるいから嫌いだという人も僕の周囲にいるので、その気持ちはわからないでもないです。

池波正太郎作「信濃大名記」は、昌幸の長男「信之」が主人公で、読み応えがあります。昌幸や信繁(幸村)は、武将という色合いが濃いですが、信之は、智将で優れた政治家だという感じをこの小説からも受けました。

(編者の紹介)