安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

グラント・グリーン I WANT TO HOLD YOUR HAND

2011-05-04 10:21:39 | ギター

GWで少し余裕があるので久しぶりに水曜日に記事を書いてみました。お休みの間に出勤があったので、長野市と安曇野市を何回か往復しています。車での移動ですが、だいたい一往復にCDを3枚くらい持ち込んでBGMとして聴いています。春の浮き浮き気分で、ビートルズナンバーが収録されているグラント・グリーンのアルバムを聴きました。

GRANT GREEN (グラント・グリーン)
I WANT TO HOLD YOUR HAND (Blue Note 1965年録音)

 Iwanttoholdyourhandgrantgreen_4

グラント・グリーン(g)のこの作品は日本のジャズ・ジャーナリズムの話題にも上らず、長らく僕は買う気になりませんでした。しかし、聴いてみると、ポップな線を狙ってもいるのでしょうが、そこはさすがにメンバーの故か、ジャズとして聴きどころをもった作品でした。ハードさはあまり感じられず、ブルージーさも抑えられているのですが、その代わり軽快でわかりやすい面が出ています。選曲もよくて、ドライブのお伴にもいけます。

メンバーは、ハンク・モブレー(ts)、グラント・グリーン(g)、ラリー・ヤング(org)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。オルガンが入っているので、ベース奏者がいないのがちょっと残念ではあります。エルヴィン・ジョーンズがこういうポピュラーな曲の録音に参加しているのが意外でしたが、さすがによくスイングしています。

曲は、ビートルズが1963年11月に発表して翌64年に全米でも大ヒットしたナンバー「I Want to Hold Your Hand」(抱きしめたい)をタイトル曲として、他に、スタンダードの「Speak Low」、「Stella By Starlight」、「Corcovado」、「This Could Be The Start of The Something」、 「At Long Last Love」の6曲。

「I Want to Hold Your Hand」に注目が集まります。グリーンは丁寧にメロディを弾いていて原曲がわかりますが、ハンク・モブレーが豪快に哀愁フレーズを繰り出すところがジャズファン向けではないでしょうか。続く「Speak Low」は、各人ともなかなかの熱演で、エルヴィン(ds)もここぞとばかりソロをとっています。ボサノヴァの「Corcovado」ではソフトなグリーン、ヤングのプレイが冴え、調子のいい曲想で大好きなスティーヴ・アレン作「This Could Be The Start of The Something 」におけるグリーンの長尺ソロがかっこよく、肩の凝らない一枚としてこのごろ出番が増えているCDです。

夢みるビートルズ

当時のビートルズの人気の高さを物語るシングル(EP)盤が手元にあったので掲載します。

 Yumemirubeatlesdonnalinn  

 東芝 CR-1124 (1964年8月発売)


モーリーン・トムソン THE THRILL IS GONE

2011-05-01 22:35:30 | ヴォーカル(L~R)

今日は、小さな庭の草取りをし、花壇に花の苗を植えました。ホームセンターでは、様々な種類の苗を売っていて選ぶのに迷いましたが、値段が安いこともあり、ベゴニア、マリーゴールド、サフィニアなどおなじみのものにしました。朝食を食べながら窓越しに見るのが楽しみです。花海棠、どうだんつつじなども咲いて、ようやく春本番です。花なので、美形歌手のヴォーカルにしてみます。

MAUREEN TOMSON (モーリーン・トムソン)
THE THRILL IS GONE (CORAL 1965年頃録音)

 Thethrillisgonemaureentomson

トレンチ・コートのジャケットでおなじみのスコットランド出身の歌手、モーリーン・トムソンのアルバムです。ジャケットの楽しみに加え、内容もまずまずとあって、オリジナル盤を探している方もいるのではないでしょうか。多分、LPやCDで再発されておらず、また、彼女の唯一の作品だと思われます。

ジャケ裏のライナーによれば、彼女は、1943年に生まれ、両親の組織したチャリティーショーで歌い、1953年に家族揃って米国に移住し、テレビとラジオのHorn & Hardart's Children's Hourのオーデションに受かりレギュラーとなり、ここで歌の訓練も受けました。機会があれば歌っていたのですが、大学卒業後、秘書(60~64年)として働いている間に、ナイト・クラブで歌っているところをスカウトされ、ディック・ジェイコブズに認められ録音が実現しました。

多分編曲は、プロデュースと指揮をしているディック・ジェイコブズだと思います。曲は、「My Man」、「What'll I Do」、「Meditation」、「The Hous of The Risin' Sun」、「I'll Never Smile Again」、「It Never Entered My Mind」、「The Thrill is Gone」、「When Sunny Gets Blue」、「Funny World」、「Who Can I Turn To」、「I Can't Get Started」、「When I Fall in Love」と、大スタンダードに加えて新しめの歌が入っています。

スコットランド出身だからということでもないでしょうが、発音のはっきりしたメリハリをつけたきちんとした歌唱から演劇の女優さんを思い浮かべます。そのあたりもいい方に作用した「I'll Never Smile Again」や「I Can't Get Started」などは好唱ですし、トレンチコート姿のジャケットがいいので、できれば紙ジャケットCDで復刻してほしい作品です。

我が家の庭の様子

   Naganokadan20110501

           手作りの小さな花壇です。

   Dodantutuji20110501_3              

    ドウダンツツジの白い花。逆光でうまく撮れていません。

   Hanakaidou20110501_3

      花海棠です。今年も咲いてくれました。

   Hanakaidoububun20110501_2

    海棠の花の部分に近寄って撮りました。