先週は新年会が続き、来週も予定されているので、ここで成人の日を含む3連休で一休みできるのは、ありがたいことです。おとといの晩、飲み過ぎて、きのうは全く元気がなかったのですが、ようやく回復したのでジャズの流れる洋食屋「バックドロップ」(長野市)に行って、アルテックから流れるジャズを聴いてきました。今年も、地元のなじみのお店は大事にしていきたいものです。今日はなじんだケリーのピアノを。
WYNTON KELLY (ウイントン・ケリー)
FULL VIEW (Milestone 1966年録音)
お正月休みは、管入りのハードなものを主に聴いていたので、ゆったりとしたピアノ・トリオにしてみました。ウイントン・ケリー(p)は、日本のジャズファンに圧倒的な人気があって、それぞれ思い入れのあるアルバムをお持ちの方が多いのではないでしょうか。録音が1966年ということで、ケリーにとっては後期の作品に当たりますが、この時期のものも捨てておけません。
メンバーは、ケリー(p)、ロン・マクルーア(b)、ジミー・コブ(ds)で、ベースはポール・チェンバースではなく、マクルーアが務めています。それまでは、チェンバースがメンバーの一員だったのですが、ヘロインの悪癖で交代はやむを得なかったのでしょう。ケリーのプレイに焦点が集まります。
曲は、ヒット曲などを含みバラエティがあります。スタンダードが「I Want a Little Girl」、「What a Diffrence a Day Made」(恋は異なもの)、「Autumn Leaves」(枯葉)、「Born to Be Blue」、「On a Clear Day」、ルディ・スティーヴンスの「I Thought」と「Don'tcha Hear Me Callin' to Ya」、ケリー自作の「Scufflin'」、バート・バカラック作のヒット曲「Walk on By」の全9曲。
全体に、落ち着いた中にブルージーさが感じられます。「I Want a Little Girl」は、遅いテンポで、ためをつくり、素晴らしい音色で弾いていて、一番の聴きもの。バラード「恋は異なもの」や「Born to Be Blue」は、旋律が綺麗に浮かび上がり、豊かな抒情が漂っています。ヴィージェイにも録音を残している「枯葉」ですが、ここではやや早いテンポで快適にスイングします。右手でトレモロ風に音を継続する、ケリーの得意技が「Walk on By」など随所で出ますが、それも効果的で、寛げるアルバム。
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