団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

負ける胆力

2007年10月05日 | 日本再生

  第2869回第2878回で大相撲のガッツポーズに違和感を覚えて、あんなことで大相撲の将来は大丈夫だろうかと書きましたが、もう既に遅かったのかもしれません。

 あの新弟子がリンチとは、それも親方がからんでいるようじやぁもう救いようは無いのじゃないでしょうか。

 それにしても、柔道や大相撲と日本の精神を重んずるスポーツがこの体たらくというのは日本の現在の乱れを現しているし、将来の消滅を暗示しているのじゃないでしょうか。もう一度昔の日本に帰ることはもう不可能なのかもしれません。

 日本の武道についての素晴らしい考えがありました。

 武田邦彦 (中部大学)より

  コーヒータイム  つきあう人を滅ぼすNHK

 相撲は美しい。鍛え上げた肉体、見事に作るあげられた土俵、そして吊り天井から赤房、白房まで日本文化を見事に完成した一つの形である。

 そこには日本人の魂、勝負の哀しさがにじんでいる。決して感情を顔に出してはいけない。負けてどんなに悔しくても土俵を叩いてはいけない。そっと頭を下げ自分が至らなかったこと、捲土重来を期して土俵を去る。

 69連勝をした双葉山は、鍛錬し、身を清め、滝に打たれ、そして相撲という武芸を完成させた。

日本以外の国の勝つ闘技は勝つことに目的があり、日本の武道は負けてもくじけない精神力をつける、自分をやっつけた相手を尊敬する心を養うためにある。目的が正反対だ。

 そこに外国の力士を入れた。そのこと自体はそれほどの問題ではないかも知れないが、世界的に特異な日本文化と武道の精神を入門してから親方は継続的に外国人の弟子に教えなければならない。

 勝つことが目的ではない、負ける胆力をつけることだと。・・・以下略

  「負ける胆力をつけることだ」とは素晴らしいですね。こんな考え方は日本人だけなのかもしれません。
  そして、「日本以外の国の勝つ闘技は勝つことに目的があり、日本の武道は負けてもくじけない精神力をつける、自分をやっつけた相手を尊敬する心を養うためにある。目的が正反対だ。」
 この言葉こそ
第2922回で柔道は単なる格闘技に陥ってしまった、もう脱退して日本だけの柔道に戻るべきじゃないかと書いたことを見事に言い表しているのじゃないでしょうか。
  やはり、日本の武道は安易に世界に持ち出すものじゃなさそうです。日本国内で、その精神が本当に分かる者(外人も含めて)が引き継いで行けば良いのです。そして、日本人がその精神が分からなくなったときには滅びの時かもしれません。

もう手遅れなのかも!