とうもろこしやサトウキビなど、挙句の果ては米までバイオエタノールの原料にするというのはやはりどうしても納得がいかないものがあります。食べるものもなくて困っている人たちのことを考えれば食料を油にするというのは金持ちの我がままと言っても言い過ぎじゃないでしょう。
讃岐うどんやカップラーメンの原料の小麦などの値上がりによる価格の改定など、なんだかんだと言いながらも、我々の生活にも影響が及んできているようです。
食糧を原料にするのは納得が行かないですが、使用済みを使うのは大賛成です。本格的な動きも出てきたようです。
日経エコロミーより
(10/2)廃油から燃料、給油所稼働・ほっかほっか亭のプレナス
持ち帰り弁当の「ほっかほっか亭」を運営するプレナス(福岡市)は2日、使用済みの食用油から作ったバイオディーゼル燃料の専用給油所「プレナスステーション」を稼働させた。九州で使用する配送車などの約7割に当たる54台の燃料を賄う。
福岡県朝倉市にあるプレナスの配送拠点に設置。九州・山口の941店舗が揚げ物などに使い、年間に廃棄する131万リットルの菜種油から118万リットルを精製、供給する。価格は1リットル当たり90円前後と、軽油より約20円安く、二酸化炭素の排出量も年間で約3100トン削減できるという。
この日は、店舗から廃油を回収する4トントラックが燃料を給油した。記者会見したプレナスの塩井高明専務は「チェーン店なので同じ品質の使用済み油を安定的に供給できる。原油高による配送コスト上昇の抑制にもつながる」と説明した。〔共同〕
こういう使用済みで廃棄処分していたものを再利用するのは穀物類を使ってバイオエタノールを作るのと違って本当に地球に優しいといえるのじゃないでしょうか。
もう一つ、第2682回や第2780回で取り上げたバイオエタノールも動き出したようです。
日経ネットより
大阪府は9日、環境省から受託したバイオエタノール混合ガソリン「E3」の試験販売を府内2カ所の給油所で始めた。販売や流通過程での管理手法を検証し、本格普及につなげる。石油元売り各社が4月に首都圏で販売を始めた「バイオガソリン」とは別規格。元売りはE3の普及に協力しない方針で、2種類のエタノール混合ガソリンの導入試験が東西で並行して進むことになる。
E3はガソリンに3%のバイオエタノールを直接混入する。販売価格はレギュラーガソリンと同程度に抑えた。当面、利用できるのは事前にホームページ上などで大阪府に登録した車両に限る。
大成建設や丸紅などが出資するバイオエタノール・ジャパン・関西が廃木材から製造したバイオエタノールを使う。大阪府はE3を販売する給油所の数を10―15店程度に増やし、最大で年間4万7000キロリットルを販売する計画だ。(00:50)
こうした使用済みの廃油や廃木材からの製造は量的に多くは望めないのかもしれませんが、穀物類から作ったバイオエタノールよりは生活に影響が無いばかりでなく廃棄処分するものを有効利用するのですから一挙両得というものです。
量は少なくてもこういうものや太陽光発電など自然エネルギーを寄せ集め、省エネ生活を組み合わせれば全量とは行かなくてもかなりのところまでエネルギーを賄えるのじゃないでしょうか。
兎に角、少しからでもやり始めることです!