昨日取り上げたシャープのようにシリコン不足による結晶系太陽電池の不振に比べて、第2911回の昭和シェル石油や第2947回のホンダなど薄膜太陽電池が量はまだまだといえ元気なようです。
EDリサーチ社 2007年10月23日
昭和シェルソーラーが宮崎沖電気の所有地を購入し、CIS太陽電池第2工場を建設
昭和シェル石油の100%子会社である昭和シェルソーラーは07年10月22日、シリコンを原料としない次世代型CIS太陽電池の第2工場建設地を決定した、と発表した。現在操業中である宮崎プラント(宮崎市田野町)の隣接地には第2工場の立地に十分なスペースがないため、今回沖電気工業より半導体製造を行っている宮崎沖電気の所有地の一部を購入することで合意した。沖電気が譲渡するこの土地は1999年に取得し、現在は運動場として地域開放している。昭和シェルソーラーは太陽電池事業の拡大を目的に宮崎県内で工場用地を物色、沖電気に対して土地譲渡の申し出をしていた。沖電気の半導体事業では、商品の特性にあわせて自社工場とパートナ工場を効率的に利用して生産活動を展開するファブ・フリー戦略を進めており、同地に新工場の計画はなく、今回の申し出が地域活性化に貢献するものと考え、譲渡することにした。昭和シェルソーラーではCIS太陽電池の生産工程は半導体製造プロセスと類似しており、隣接ということで宮崎沖電気とも協力関係を構築して、第2工場のより一層の円滑な立ち上げを目指す。
昭和シェルソーラーの太陽電池第2工場の概要は以下の通り。
所在地 : 宮崎県宮崎郡清武町大字加納
敷地面積: 約5万m2
生産規模: 年間60MW(予定)
投資金額: 約150億円
稼働開始: 09年上半期(予定)
後2年ぐらいと思われるシリコン不足の解消までの間の繋ぎには間に合わないでしょうが、その後の両陣営の競争でコストダウンが実現する可能性は大きいのじゃないでしょうか。
それにしても、薄膜太陽電池が何処まで伸びるのか楽しみでもあります。しかし、この薄膜電池も日本で製造されているのが皮肉ですね。どうしてこんなに策の無い日本政府の元で民間企業が頑張るのでしょうか。もう少し後押ししてやっても良さそうなものです。
反省しろよ!