第2874回で私に欠けている「可愛気」を取り上げましたが、何とこの言葉松下幸之助さんも言っていたのだそうです。
10月3日 読売新聞コラム 何やってんのやら 政界 角界リーダー考
窮地かわす「しなり」欠如 鷲田 清一 大阪大学学長
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そんななかで一つだけ、味があるなあと感心した言葉がある。電機業界の方から聞いた話なのだが、松下幸之助はかって、一堂に会した自社の管理職の前でこう説いたという。成功する人が備えていなければならないものが三つある。それは、「可愛げ」と「運が強そうなこと」と「後ろ姿」だと。そしてそのあと、あなた方はただ運がよかっただけだと、きつい皮肉を飛ばしたというのである。
「可愛げ」のある人にはスキがある。無鉄砲に突っ走って転んだり、情にほだされていっしょに落ち込んでしまったりする。だからまわりをはらはらさせる。わたしがしっかり見守っていないと、という思いにさせる。
「運が強そうな」人のそばにいると、何でもうまくいきそうな気になる。その溌剌とした晴れやかな空気に乗せられて、一丁こんなこともやってみるかと冒険的なことにも挑戦できる。
だれかの「後ろ姿」が眼に焼きつくときは、見ているほうの心に静かな波紋が起こっている。言葉の背後に秘められていたある思いに想像力が膨らむ。何をやろうとしているのか、何をやろうとしているのか、そのことをつい考える。
そう、見る人を受け身ではなく、能動的にするのである。無防備なところ、緩んだところ、それに余韻があって、そこへと他人の感心を引き寄せてしまうからだ。・・・以下略
「可愛げ」だけでも無いと言うのに、「運が強そう」や「後ろ姿」までいるとなるともう絶望的です。所詮、私には「成功」は縁がなかったようです。
しかし、「運が強そう」なんてのはきついですね。これなんかは物事を前向きに捉えるかどうかで違ってくるのじゃないでしょうか。何でも悲観的に考える人に運が向いてきそうもないし、強い意志と前向きな考え方を持っていれば運があるように見えるのじゃないでしょうか。
それにしても、幸之助さんも「あなた方はただ運がよかっただけ」とは随分きついですね。ご本人は三つとも揃っていたんでしょうか。
とは言いながらも、人生には運も必要なんでしょうね。宝くじだって当たる人と当たらない人がいるんですから。尤も、どちらが運が良いかは分からないような気がします。
やはり「可愛げ」が一番かな!