団塊の世代のつぶやき

誇れる日本を取り戻そう

★これからの中国とのつきあい方

2022年09月19日 | 鎖国のすすめ

 

ヘリティジ財団報告書がこれからのChinaとの付き合い方を纏めたようです。宮崎さんが詳しく取り上げてくれています。
  少し長いですが、Chinaの現状を良く掴んでいるようにおもえます。とは言え、叩き潰す覚悟は無いように思えます。
  そんな悠長なことで大丈夫でしょうか。心配です。

  「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和四年(2022)9月15日(木曜日)弐 通巻第7464号 

 ヘリティジ財団報告書。「これからの中国とのつきあい方」
  一方的に中国を封じ込める必要はないとトランプ流儀

 共和党保守陣営を代表するシンクタンク「ヘリティジ財団」がさきごろ、『今後の中国対応の青写真』を纏めた。

 「米国が今後数十年にわたって直面する永続的で重要課題は、中国の台頭である。世界史の主要なプレーヤーとして台頭した中国に対して、米国は長期的利益を 保護する一方で、中国への毅然たる態度を維持する必要がある。米国は、経済的および政治的自由の原則を堅持し、独自的な強みに依存する。それらは強力な世 界的存在感と同盟国とのパートナーシップ、経済的関与、軍事力のプレセンスなどを通じて実行される」と基本的スタンスを明示している。

 もはや保守陣営の分析でも、アメリカが世界の警察官であるという認識が稀釈していることに留意しておくべきだろう。

 またポンペオ前国務長官の演説にあったように「中国の人々が問題ではなく、人々を抑圧し、世界の幸福を脅かす共産主義の独裁政権が問題」として、敵を中国 共産党に絞り込んでいる。この主張は中国人民を敵とは認定せず、意図的に独裁政党と峻別、中国人に心理的な亀裂をうませることを考えているからだろう。

 「中国の脅威は表面的な軍事行動ばかりか、米国政府のサイバー ネットワークに対する攻撃、米国企業の知的財産を盗み、公海を航行する船舶や航空機の自由な移動を脅かす行為にあり、中国は米国の同盟国やパートナーの安 全を侵害し、民主的なプロセスに干渉している」というあたりは月並みな表現で、ペンタゴン報告や議会報告書にも書かれている。

 ヘリティジ財団の報告が異色なのは中国の文化と法治意識、その政治システムにおける西側との異質性を強調しているポイントにある。
 すなわち「米国は、中国の意思決定に影響を与える歴史と文化を理解する必要がある」とし、「中国は大陸性の大国であり、天然資源と人的資源を備え、その うえ中国は世界で最も経済的に活気のあるアジア太平洋地域に位置し、世界経済の新たな中心にあり、グローバル・バリューチェーンの重要な位置にあることが 長期的に安全保障上の問題である」とする。

 ▲米国一国だけで中国に対抗するのは難しい

 そのうえで米国一国での目的達成はもはや不可能であり、また単純に「中国封じ込め」を意味しない。米国の強みには、自由市場経済モデル、強力な軍事力へ のコミットメント、必要な場合、武力行使する意思、安全保障同盟のシステム、政治的自由へのコミットメントにあるとする。

 さて同報告書は「中国を理解するには、三つの重要な観点があり、(1) 中国の政治文化と統治の歴史。(2) 中国が脅威を認識し、反応する方法とパターン。(3)中国が主要な地理的関心領域であるインド太平洋における他民族との関係の歴史」を挙げている。
 今日の中国の権力の政治的性格は、歴史、イデオロギー、5000 年にわたって国を統治してきた制度の産物であり、中国共産党の前の世代から現在の中国の指導者が受け継いだイデオロギーと遺産は普遍であるとする。
「法の支配」の欠如。中国の歴史の中で、強力で独立した司法システムは存在しなかった。これが中国史と西洋史の特質を別け、とくに文化を区別する。だから人権を理解できない。

 中国における「法」とは独立機関ではなく、権力構造を維持する手段でしかない。したがって法律は統治の手段として機能したが、中国共産党を制約するものではなかった。国際関係でもルールを守ると言いながら遵守した例がない。
 過日のウィグルにおける人権侵害、ジェノサイドという国連報告に関して中国外務省の反論(9月1日)は次であった。「OHCHR(国連高等弁務官事務所)が発表した報告者は、反中勢力の政治的陰謀に基づく杜撰な報告であり、内容は完全に虚偽情報のごった混ぜだ」

 法の番人である最高検察長に新たに任命されたのは応勇(前湖北省書記)である。習近平側近として、もっと出世するべきが、閑職に追いやられたのは一族の腐敗が絶えないという悪評の所為だ。それはともかく法律とまったく無関係なのである。
 習のイエスマンが最高検察長とは、これいかに、だろう。

 中国は、国際空間に中国の権限を拡大することが国際法と矛盾するとは考えていない。他人が図々しいと思っても、まるで気にしない。そういう神経を持ち合わせてはいない。国際法は存在しても、中国としては便宜的であれば活用するという政治戦争の一部と見なしている。
このヘリティジ財団報告が指摘するようにフィリピンがスカボロウ礁は自国領と訴え、ハーグ国際裁判所が『中国の言い分には根拠がない』と裁断したおりも、中国は「あれは紙屑だ」と言ってのけた。

 さてバイデン政権はトランプの対中制裁路線を引き継いではいるが、運用面で遅れも目立つ。米議会は8月9日に次世代半導体開発の支援と大規模な補助を目的の法律を可決し、バイデンが署名を済ませた。

 現在、上下両院で議事をすりあわせているのは、もっと強硬な「中国対抗法」だ。ところがこの法案可決が円滑化しないのは中国からの妨害ではなく、米国実業界が、あまり規制を強化するとビジネスが失われることへの懸念が広がっているからだ。

 ▲なぜ十数万人の香港人は海外へ逃避したのか

 中国対抗法の眼目は投資審査制度で「米企業がロシアや中国など安全保障上に深刻な懸念のある国への投資には事前の審査が必要で、そうした制度の厳格化をはかるものである。大學や研究機関が中国から寄付金を受けとることも厳しく監視される。
 また同報告者は「中国が政治権力の範囲外で別個の「市民社会」を発展させたことがない」と指摘している。

 四つの近代化、白黒猫論、先富論をひっさげて現実主義の?小平が台頭すると、中国共産党のイデオロギーの役割は、プラグマティズムを前に低下したと見え 一時期があった。このため、経済が豊になれば中国は自由化するという幻想に酔った西側の楽観主義者は、中国は市民参加の新たなシステムを中国が構築する義 務があるとしてきた。

 ところが、香港では逆に言論、結社の自由は殺され、市民生活のおける自由はなにひとつ達成されないばかりか、ネット上の意見も監視された。
政治的に自由は発言もできなくなり、多くの民主活動家が裁判となって、香港人のおよそ十数万人が海外へ移住した。

 中国の言論統制は時代錯誤的に暗黒時代へ戻った。経済、政治、環境、宗教の分野を問わず、中国共産党の監視を免除される団体はない。
 そのうえ中国共産党は金利、為替、通貨供給など経済をコントロールする最終的な権限を保持している。甚だしい時代錯誤だが中国共産党は、この絶大な権限を手放す意思はない。だから市場メカニズムが機能しないのだ。

 中国の産業分布図をみると、国有および国営企業は、国内総生産 (GDP) の推定 40% と雇用の 20% を占めており、とくに航空宇宙、航空、造船、化学、エネルギーなどの主要セクターだけでなく、銀行システムも含まれている。

 ▲中国は西側の脅威であり続ける

 他方、中国共産党のなかには米英留学帰りの経済学者が多く、中国が国際システムから孤立している現実が中国経済の脆弱性の主な理由であることを正確に認識している。今日の中国は、さまざまな国際機関に積極的に参加しているばかりか、国連関連組織で指導的地位を占める。

 自らも国際銀行を設立して (典型例がAIIB=アジア インフラ投資銀行やシルクロード ファンドなど) を通じて途上国を支援している。しかし多くが唯我独尊的で、ほかの参加国との間に摩擦を引き起こしている。

 中国の指導部の意見では、欧米列強は中国国民を転覆させ、政治的統一を弱体化させようとすることで、中国を脅かし続けているとする。したがって、「西洋 化」、「平和的進化」、特に「分裂」を促進する努力は、中国共産党の支配に対する脅威であるだけでなく、中国の国家の一体性に対する脅威だと認識し、ソ連 の崩壊を導いたゴルバショフは評価しない。

 「皮肉なことに、中国共産党がより現実主義的になり、毛沢東が提唱した極端なイデオロギー的要素を放棄するにつれて、中国共産党が国際システムに与える挑戦は
増大した。(中略)米国は可能な限り自由で開かれた中国との貿易と投資を行うべきであり、単なる接触に止まるのではなく新自由市場改革によって双方にもた らされる機会を強調すべきである。最終的に、自由化を選択し、経済改革に再び取り組み、すでに合意したルールに従うことを選択するような中国となれば、潜 在的な米国のパートナーになり得る。しかし現政権の有り様から推測できるのは、より封鎖され、経済的に弱まるであろう中国が、国際秩序に必然的に挑戦する ことになるため、より大きな脅威であり続けるのだ」

  やはり、日本が目覚めて西側と組んで本気でしなを叩き潰す覚悟が欲しい。その日本が何時までも目覚めないのがどうにもイライラします。
  日本が西側の足を引っ張るのじゃないかと心配します。


★公明・山口代表、法整備に慎重 反社会的な宗教団体規制

2022年09月19日 | 公明党

 公明党・山口代表が恥ずかしげもなく反社会的な宗教団体規制に慎重にと発言しているようです。
  ここまで露骨に自分の都合の良いことを言えるものです。国より自分の利益をここまで恥ずかしげもなく言えるものです。

  一番規制の必要なのは日本の足を引っ張り続けている公明党・創価学会の自覚は無いようです。全く、日本の癌です。

  これでも、政府・自民党は本気で取り組む気も公明党を切ることは出来ないのでしょう。
  そうした保身が自民党の支持率を下げることなることも理解出来ないのでしょう。
  優柔不断内閣ももう危ないのじゃないでしょうか。


★外国工作員が社内に在籍 ツイッター内部告発者証言

2022年09月19日 | アメリカ

 Twitterの社内に外国工作員が在籍していたと内部告発者が証言したようです。
  少なくとも一人というのは少な過ぎるのじゃないでしょうか。結構厳しく取り締まっているのでしょうか。
  これが、日本だったらうようよしているのじゃないでしょうか。

  イーロン・マスクが手を引いたのも正しかったのかも。それにしてもネットの世界が正常なものになることはないのでしょうか。


★自衛隊強制猥褻の実態

2022年09月19日 | 政治の崩壊

 自衛隊も内部に普通の問題を抱えているようです。規律の素晴らしかった先人とは違うようです。
  尤も、若い女性が身近にいると理性を抑えられない人もいるのはどこの世界も同じなのでしょう。

  青山さんがそんな自衛隊の問題を「ぼくらの国会」で報告してくれていま酢。


  それにしても、日本は本当にボロボロです。戦後の国会議員達が真剣に仕事をしてこずに何もかも先送りしてきた付けが溜まっている証拠じゃないでしょうか。


★米、台湾侵攻抑止へ対中制裁検討

2022年09月19日 | 台湾

 アメリカがChinaの台湾侵攻にたいして制裁を検討しているそうです。どこまで本気なのでしょうか。
  と言うか、本気であって欲しいものです。  

  さて、どこまで本木かは分りませんが今までより厳しいとのことに期待したいものです。
  それにしても、アメリカの動きに比べて相変わらずそんな意欲の見えない日本はどうするつもりなのでしょうか。


★ザビエルの見た日本

2022年09月19日 | 誇れる日本

 キリスト教の世界侵略の手口の恐ろしさなど全く知らずに日本のキリスト教弾圧という歴史を思い込まされてきました。
  その嘘に気が付いたのもネットでのねずさん達との出会いでした。何とも間抜けな半生を過して来たものです。と言うか、未だに信じている人達も大勢いるのでしょう。

  その侵略の尖兵だったザビエルは日本の真実を見抜いていたようです。

  ねずさんがそんなザビエルを取り上げてくれています。

  何時ものように全文をリンク元で読んで下さい。

  ねずさんの学ぼう日本より      2022/09/11
  
  ザビエルの見た日本

  ・・・略

 はじめに『ザビエルの見た日本』

 フランシスコ・ザビエルといえば、天文十八(一五四九)年八月に、日本に初めてキリスト教を伝えた人として有名です。
そのザビエルが日本に滞在したのは、同年から天文二十一(一五五二)年十一月までの三年三ヵ月です。その間にザビエルは鹿児島、山口、京都をめぐって布教活動を行いました。
そんなザビエルが日本の様子について書き記し、イエズス会に送った書簡があります。

 ***
この国の人々は、今までに発見された国民の中で最高であり、
日本人より優れている人々は異教徒の間では見つけられない。
彼らは親しみやすく、一般に善良で、悪意がない。
驚くほど名誉心の強い人々で、他の何ものよりも名誉を重んじる。
大部分の人々は貧しいが、武士も、そういう人々も貧しいことを不名誉と思わない。
 ***・・・中略

 日本の近くには、日本の悪口を言うことが国家的アイデンティティとなっている国もあります。けれど彼らが残酷【ざんこく】で自分勝手なことは、今に始まったことではありません。千年前も二千年前も変わらないことです。おそらくあと千年経っても変わらない。

 それよりも我が国が、世界中の誰からも認められる、本当に良い国、素晴らしい国になることを、あらためて学び、考え、行動すべきであろうと思います。

 私達は日本を取り戻そうとしています。なぜなら、日本がいくら欧米化したところで、日本人は日本人だからです。日本が世界最古の国家であることには理由 があります。その理由を取り戻して常識化し、そこから新たな未来を創造していく。そこにこそ日本が未来を拓【ひら】く鍵があるのだろうと思います。



  私も未だに西欧崇拝の気持ちが残っています。教育とは恐ろしいものです。

  とは言え、日本が全て正しい訳じゃないのは当然です。何が良いかを判断できる力を身につけて自分を磨くことこそが日本人の進むべき道であることは間違いないでしょう。


★特大天罰を発動!歴史的大量倒産へ!

2022年09月19日 | 韓国

 Koreaの反日がとうとう自分を追い詰めて来たようです。これもネットの時代のお陰じゃないでしょうか。
  それにしても、Koreaは自分が何をやっているかが分ってないのでしょう。それも長年のChinaの下僕という歴史が造り上げたものでしょう。詰まりは、可哀相な国ということです。
  やはり、何があってもお付き合いすべき国じゃないことだけは確かです。


 それにしても、いよいよKoreaが終わる時が来たようです。と言うか、一日も早く崩壊、出来るなら消滅して欲しいものです。


★現代の菅原道真は出るか

2022年09月19日 | 日本再生

 Chinaの日本侵略は何時頃から企てられたのかを門田隆将さんが詳しく書いた本を出してくれたようです。
  工作に容易く引っかかる日本人のお人好しを巧妙に利用するChinaの恐ろしさに愕然とします。
  公明党が如何にChinaに取り込まれたかも詳しく書いてくれているようです。

  宮崎さんが書評で取り上げてくれています。未だに媚中派の自民党議員が80%も居るというのは余りにも恐ろしい。詰まりは憲法改正などが進まない本当の理由でしょう。
 
   「宮崎正弘の国際情勢解題」より   令和四年(2022)9月12日(月曜日) 通巻第7459号 <前日発行> 

  書評 

 国民の90%が「中国が嫌いだ」と応答しているにもかかわらず
  「自民党議員の80%が親中派」という矛盾。これ如何に?

  門田隆将『日中友好侵略史』(産経新聞出版)

 重厚な労作で、中国という邪悪な存在を外交の裏面から、様々なエピソードを交えて解き明かす。本書の基軸は「日中友好」なるものが、中国の、間接的な、しかし高等戦術を駆使した日本「侵略」であったという外交戦術の本質をえぐる視点にある。

  日本は中国共産党のマインド・コントロールにみごとに引っかかった。しかも、その工作に協力した日本人が多くいたのだから始末に負えない。
 たしかに昭和三十年代まで戦争体験組の一部に中国に対する『贖罪意識』とかの不可思議な心象を抱いていた人々の一群があった。また中国からの引き上げ組の一部には郷愁があったし、インテリには古代からの中華文化への憧れがあった。
もうひとつ加えると無事に帰還できた日本兵の蒋介石に対する温情に対して感謝の気持ちが強くあった。恩返しをしたいと台湾防衛に白団や根本・元中将らが蒋介石のもとに馳せ参じた。金門島防衛の参謀役は根本だった。
 田中角栄の国交回復から半世紀が経って9月29日に記念日を迎えるが、その祝賀行事の侘しさ。

 いま、日本国民の90%が中国は嫌いという世論なのに、永田町には国民の声をしっかりと代弁する政治家が少数である。『台湾有事は日本の有事』と真実を述べると「極右」のレッテルが貼られるほどにメディアの中国報道は可笑しい。国民から浮き上がっている。

 メディアはもとより北京万歳組だから、我国における中国論はまことに不思議な現象を醸し出してきた。
評者(宮崎)の体験で言うと、中国批判をしていた論客は1989年6月4日までは稀な存在で、チャイナウォッチャーの集まりに出ると白い目で見られた。天 安門事件以後、中国批判の批評家が増えたが、反日暴動の時、ウィグル人権問題が浮かび上がったときも、中国批判組は主流メディアからは遠ざけられた。
この雰囲気、たぶん古代のシナ崇拝の環境と似ているのではないか。

 日中友好の足がかりをつくった創成期のひとりは元華族の西園寺公一だった。祖父は西園寺公望。公一は宮内省入りの予定だったが、「マルクス主義者であることを理由に拒否、外務省の試験を受けるが不合格」。
 結局、西園寺公一は嘱託として外務省条約局に勤務し、ゾルゲや尾崎というソ連スパイと交流した。このため「国防保安法違反容疑で逮捕」され、西園寺公爵家から「廃嫡」された。
 この西園寺公一を標的に中国共産党独裁政権は「対日工作」の代理人に仕立てあげるべく廖承志の巧妙狡猾な接触が始まった。日本は左翼の全盛期。ウィーンで開催された「諸国民平和大会」には西園寺、廖承志の他、羽仁五郎や共産党員等も参加し、宋慶齢、郭沫若の顔もあった。
 しっかりとオルグされた西園寺は「国交回復のメドが立つまで」、北京に駐在し、日本と中国の根回しをおこなう。つまり無自覚の影響力ある代理人ではなく、「自覚」したエージェントに自らなり下がった。
 中国は日本の野党とも強いコネクションがある
国会で最終決定権を持つ政権中枢にアプローチできる代理人を探していたのだ。

 廖承志は日本で生まれ、日本人と同じレベルの日本語を駆使し、その上、父親は孫文の後継者に擬されたほどの革命家である。父の仲凱は1925年に暗殺された。余談だが、広州市に廖承志親子の記念館がある。
十五年ほど前に孫文元帥府の裏道をうろうろ歩いていたら、小学校に行き当たり、その入口の教室が記念館に当てられていたので見学したことを思い出した。 「日中友好」の美名に隠れて展開された工作が写真パネルで業績として示されていた。ただし、ガラスケースもなく専業案内係もいない、粗末な記念館だった が。。
 さて廖承志の対日工作の重要課題は「自民党への工作強化」である。石橋湛山と松村謙三に最初のターゲットが絞られた。
廖承志は松村謙三の趣味が蘭の栽培と囲であることを知り、蘭に詳しい朱徳元帥が、囲は陳毅(副首相)が担当となった。そこまで芸が細かいのはどの国でも外 交の初歩だが、国交もない時代に中国は松村を籠絡させるために手の込んだ準備をした。そして松村訪中団が実現し、帯同した古井とか田川とかの議員等によっ て「その後、日中国交正常化への推進勢力となる」のである。

 次の標的は公明党だった。現在の日本で、もっとも「中国寄りの政党」だが、池田大作との面談を廖承志に勧めたのはLT貿易でしられる高碕達之助だった。
  同時期に中国の工作はブンカジンにも及び、亀井勝一郎を団長とする作家たちが北京に招待された。
亀井勝一郎といえば、日本浪曼派の作家であり、『大和古寺風物詩』や『聖徳太子』、『美貌の皇后』などの著作で知られた。そんな作家が、なぜ中国にのめり 込んだのか。学生時代の左翼活動の古巣へ舞い戻りたかったのか。評者が保田与重郎、林房雄、檀一雄らが昭和47年に復刊した月刊『浪曼』の編集に携わった とき、すでに亀井は鬼籍に入っていたので聞く機会はなかった。
亀井訪中団のなかで中国が対日工作のターゲットとして絞り込んだのが、女流作家の有吉佐和子だった

 中国が目をつけたのは「思想・信条の自由や言論の自由が保証された日本では、野党に大きな『権限』が与えられているからである。『国会質問』だ」(50p)
 井上靖、平野謙ら訪中団のなかで、とりわけ目立った有吉。歓迎会では周恩来も彼女と並んで写真に収まり、「日本の作家たちの影響力で、なんとか日本の政 権を中国に呼び込みたい意図が滲んでいる。いつの時代も、作家には左翼思想が多い。映画、演劇、文学、ジャーナリズムは、左翼系の牙城である。それだけに 周恩来や廖承志は彼らの中に出来るだけ多くの『親中分子』をつくりたかった」(56p)
 有吉を駆使し、中国は池田大作を狙い撃ちした。

 創価学会、公明党が雪崩をうって親中路線を突っ走る引き金を引いたのは有吉佐和子だったのだ。やがて「池田が身元引受人となって創価大学が受け入れた海外留学生第一号の程永華は、2010年に駐日大使となった」。
 かくて「公明党が『中国の代弁者』であるのは、はるか半世紀以上前から始まった中国共産党の『対日工作』による」のである。

 こうして日本には中国との友好、文化交流が重要というムードが醸成され田中角栄は台湾と断交してまで北京と結ぶ日本外交の愚策を演じ、『転換』を行った。ところが日中国交回復から半世紀を閲して、ムードは反転し、国内世論は反中国となった。
 22年9月8日に台湾外交部は、安倍晋三元首相の国葬への代表派遣の意向を示しところ、中国外務省の毛寧副報道局長は「台湾独立勢力が政治工作する舞台 を日本は提供してはならない」と内政干渉の発言をした。中国は日本の国葬儀に対して、「台湾は中国の不可分の領土だ」と相変わらず非現実的な言辞を弄した が、こうも言った。「日本は『一つの中国』原則に基づき厳格に処理すべきだ。政治的なたくらみは実現できない」
岸田、林ラインの日本外交は、中国の度重なる内政干渉に強い反論もせず、沈黙気味である。こうした居丈高な中国の姿勢、傲然たる態度が日本人を立腹させた。

 「日本の技術、カネ、ノウハウは、なにもなかった中国を確実に復興させていった。それが深化し、実際に中国が国力をつけてくると、中国の態度は変わった。日本に対する感謝は消え、あろうことか日本を『下』に見て、居丈高な態度が目立つようになった」(374p)

 六世紀に仏教が伝来してから九世紀の遣唐使廃止まで、日本政治は中国の『下』だった。大和朝廷には強い主権意識がまだ希薄だった。シナが文明と文化の先 進国と誤解しておおくの留学生が派遣されたが、学ぶベき本質を習得するや殆どが帰国した。逆に日本へ派遣された遣日使の多くは日本に留まり、帰国を希望し なかった。
帰化人、渡来人の多くはなぜ自分たちの国に帰らず日本への永住を望んだのか。
「もはや学ぶべきことはない」と遣唐使の中止を建言したのは菅原道真だった。いま、求められるのは『現代の菅原道真』ではないのか。

  このChinaに取り込まれた自民党や公明党を排除しない限り日本の再生は有り得ないのでしょう。
  それを打ち破るのはやはり菅原道真が現代に現れるしかないのかも。

そんな人が出るでしょうか!