明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



最近自分の中で、ブルース熱が再燃していたところで、かつてのブルースブームを担った、ウエストロード・ブルースバンドの塩次伸二さんが亡くなった。最近の活躍も聞くし、久しぶりにレコードを引っ張り出してみようか、という時だったので驚いた。HPの日記を観ると、最後の書き込みは6月だが“年輪を重ねて技を磨いて行く職人タイプのプレイヤーは技が磨かれるに連れて仕事が減るという不条理な話になる。”という一文が私には沁みる。
かつて『ブルース・マーケット』という情報誌に、ブルースをテーマに人形を制作していた頃を、私はこう書いている。『 ~二十代から、男達の歌い弾く、その説得力ある世界にあこがれ、そんなところがすこしでも形にできればと作ってきたが、日本などという所で(特殊な)人形を二十年も造っていると、その極道さ加減においては、ちょっとしたブルースマン並みになってしまい、最近は、巨匠を別にすれば、あこがれという感情を持って、ブルースを聞くことはなくなった。ハウンドドッグ・テイラーの、『おれが死んだら、みんなは、「たいしたプレイはできなかったけど、確かにあのサウンドは良かったなあ」って言うだろうな。』という言葉も、あきらかに、昔と違って聞こえる今日この頃なのであった。』 どうりでハウンドドッグと同じギターを入手して、私ははしゃぐはずである。 

01/07~06/10の雑記
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