三島の上半身の仕上げをしながら伊集院静さんの身体部分の制作開始。同時に太宰の顔の修正。同時に進行するほうが集中しすぎを防ぐことができる。 久しぶりに見た村山槐多は、作家シリーズ二回目99年の個展でラインナップに加わったが、房総をさまよったり、『尿(いばり)する僧』ばりに放尿させたり、と当初から撮影用に作っており、展示したことがない。(たぶん) 初期の作品で、残っている頭部を見ると、最近作とは若干ニュアンスが異なるが、“青春王子”槐多の若さとあっている気がするので、そのままでいくことにした。 世田谷文学館には江戸川乱歩の愛蔵作品である槐多の『二少年図』が平井家より寄託されている。世田谷を背景に作家像を撮影して文学館に展示する際、せっかく二少年図があるならと乱歩像を『二少年図』の前に配して撮影した。館長室で一人っきりの撮影。独り占めである。記憶では乱歩像だけを撮影したと思い込んでいるが、せっかくの機会なのに槐多像を持っていかないということがあるだろうか?記憶にない。気になりだすが、フィルムを探したいのを我慢する。
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