明日できること今日はせず
人形作家・写真家 石塚公昭の身辺雑記
 



13時半に神楽坂の毘沙門前にて坂崎重盛さんのお招きにて鶴澤寛也さん親子と竹本越孝さんと待ち合わせ『うを徳』へ。 四谷シモンさんに久しぶりにお会いする。泉鏡花も訪れた店での朗読劇である。構成演出桑原茂夫/出演劇団唐組、久保井研、稲荷卓央、藤井由紀。チェロ、義太夫三味線、鼓の伴奏。不思議な組み合わせであるが、座敷自体の響きが良く、鏡花作品を堪能した。高野聖は私にとって初めての鏡花体験で、TVで観た高野聖を原作とした『白夜の妖女』(日活)である。月丘夢路が妖女で若い僧が葉山良二。子供の私は怪談映画のつもりで観たと思う。 鏡花は潔癖性で自分は嫌いなくせに蛇や蝦蟇やヒルに僧を襲わせて喜んでいるいる。私が手がけた『貝の穴に河童の居る事』の河童の三郎もべたべたして生臭いと書いている。 ゴールデンウイークには深川江戸資料館でこの作品の朗読ライブを上演する。越孝さんの朗読に、寛也さんの三味線に私の作品をスライドで上映。朗読であるから義太夫節とはいかないが、そこここに独特の味がでるに違いない。明日は第一部で乱歩作品でピアノを弾いていただく嶋津健一さんと朗読の田中完さんと全員が顔を合わせての打ち合わせである。 帰りの車中坂崎さんにいただいたた新刊「東京煮込み横町評判記」(中公文庫)を読む。坂崎さんと吉田類氏と二人で煮込みベスト10を選んでいて、吉田類氏のベスト5に無事『河本』ランクイン。そこへ母からメール。「琴奨菊優勝」よけいなこと教えるんじゃない!

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