英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

『今物語』を読む

2007年02月02日 | 指導現場にて
4月からの本格的な国語指導に向けて、古文の勉強にも力が入ってきました。助動詞や係助詞を中心とした文法の見直しが終わり、最近は読解に取り組んでいます。

大学受験生時代、私は古文が得意だったものの、私大一難しい問題を出す早稲田大学政治経済学部の古文には全く歯が立ちませんでした。そこで、自分が高校生の時に購入した同学部の赤本を引っ張り出して、1989年に出題された古文に取り組みました。

出典は中世の説話集『今物語(いまものがたり)』〈十七 花の白河〉。
昨日は、自分が納得するまで徹底的にやろうと、古語辞典とインターネットなどを使って歴史的背景を含めた分からないことを調べ尽くし、完全理解に2時間以上かかりました。

するとどうでしょう。高校生の時はチンプンカンプンでお手上げだった文章が、驚くほど理解できるのです。早稲田の出題意図の奥深さも見えてきて、ただ単に難しいだけでなく、基本的な単語と文法知識そして古文常識を駆使しなければ解けない“良問”だということが分かりました。そして、古人が記した一文章を理解できたという充実感が私を包みました。

一つの古文をこれだけ徹底追究し、その後に音読などを行っていれば、高校生時代に間違いなく古文の力は違うレベルになっていたことでしょう。広く浅い勉強ではなく、狭いながらも奥深い勉強をすれば、そこから得られる付加価値は何倍にもなるのです。

学問には、追究する姿勢がその根本にあります。塾生たちにも学問の奥深さを楽しんでもらえるように、指導していきたいと思います。
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