英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

奥深き“例外”

2008年07月03日 | 指導現場にて
関係代名詞を勉強していると必ず出会う例文、
There is no rule but has some exceptions.
(例外のない規則はない)
何事にも例外は付き物ですが、言語を学ぶ上で、例外は結構な曲者です。

ある高校で配布された仮定法の問題演習用プリントに次のような問題がありました。
He behaved as if he          before.
空欄に、didn't meet her か hadn't met her を入れさせる問題です。

as if (まるで~であるかのように/まるで~であったかのように)は、as if 以下が主節の時制と同時の時は仮定法過去を、主節の時制よりも前の事柄を表す時は仮定法過去完了を使います。

本問の場合、as if 以下に before があるため、主節の時制よりも前の時制を表しているのは明らか。よって、hadn't met her を選びたいところです。

しかし、解答は didn't meet her なのです。
「これはどうしたものか・・・?」久しぶりに難題に出くわした感じで、ワクワクしました。

愛読書『英文法解説』(江川泰一郎 著)を隈なく読むと、261ページにちゃんと説明がありました。
《参考》文の動詞が be, act, appear, behave, feel, look seem などの場合は、直説法の動詞も使われる。
つまり、仮定法のルールを適用しない(=直説法を使う)ということなのです。もっと簡単に言えば、主節の動詞の時制と一致させればいいということなのです。

『英文法解説』 261ページ
言葉は生きものですので、そのルールがすべての事象に当てはまるとは考えませんが、今回の例外には、言葉の奥深さを教えられた感じです。
コメント (6)
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