英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
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SKY+Tの時代

2019年09月26日 | 閑話
「金ピカ先生」こと佐藤忠志先生が、24日、68歳でお亡くなりになられたとのことです。
これは12年前に週刊誌が特集した記事を、大学受験の資料として大切に保管してあったものです。

私は佐藤先生の授業を受けたことはありませんが、『天才・たけしの元気が出るテレビ!!』などで拝見した記憶は鮮明に残っています。佐藤先生がメディアに登場するようになった1980年代後半から予備校講師はパフォーマンス的要素が求められるようになり、奇抜なキャラクターを演じる講師が多くなったように思います。

予備校講師をタレント化させることでカリスマ性を持たせた佐藤先生の功績は、決して小さくはありません。時は第二次ベビーブーマーが大学受験に突入し、受験産業は黄金時代を迎えていましたが、三大予備校の隆盛の礎の一つが築かれたのは、間違いなく佐藤先生の存在があったからでしょう。

三大予備校は、駿台のS、河合塾のK、代ゼミのYの頭文字をとって、SKYと呼ばれました。そして、当時誕生した東進ハイスクールのTを合わせて、SKY+Tの時代でした。

講師の代ゼミ。
生徒の駿台。
机の河合。
東進自殺。

特に個性の強い講師陣を擁した代ゼミの飛躍は誰もが認めるところでした。駿台は難関国立二次を意識した授業だったのでレベルの高い生徒が自ずと集まり、模試でも高い偏差値は出ないのが特徴。河合塾はその他の予備校と違い、机が学校のように一つずつ独立していたので、皮肉って呼ばれていました(笑)。産声を上げたばかりの東進は講師をヘッドハンティングして集めたばかりで、どんな予備校かまだ分からなかったので、東進に入学することを揶揄して言われていました。

あれから30年の月日が流れ、予備校業界も大きく様変わりしました。今では、林修先生をはじめとする講師層の厚さから東進ハイスクールが全盛を極め、代ゼミは多くの校舎を引き払い、模試さえ行われなくなり、予備校界でのその存在感は微小なものになってしまいました。

時代は変わる。

栄枯盛衰は世の習い。

でも、大学受験予備校史に華々しい記録と記憶を残してくれたのは、金ピカ先生をはじめとした多くの奇をてらった予備校講師たちであることに、間違いはありません。

金ピカ先生のご冥福をお祈り申し上げます。


コメント
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