英語道(トラスト英語学院のブログ)

トラスト英語学院(長野県伊那市)塾長。英語指導や自身の英語学習雑感、趣味のランニングと筋トレについて綴ります(^^)

論理的思考力を鍛える

2015年12月21日 | 公立中高一貫校受検
過去問演習と共に始めたのが、「論理的思考力構築ノート」です。これは、私が身の回りの出来事で疑問に感じたことをテーマとして、長男の意見を書かせるためのノートです。日常の中のちょっとしたことにも疑問を持ち、自分なりの意見と解決策を持つトレーニングとして始めました。
何事にも問題意識を持つことと、そして、公立中高一貫校の適性検査で問われる「伝える力」を鍛えるために、私の問いかけに、考えたことを論理的な文章でノートに書かせるようにしました。

適性検査よりも高度なテーマを掲げることで、長男には高地トレーニングになったようです。自分の考えを文章で表すトレーニングを積んだことで、本番で課される作文も何ら苦に感じないスタミナを手に入れることができました。

過去問演習と「論理的思考力構築ノート」で、たくさん読み、たくさん書く。この二つが、合格へ導く確固たる実力を身に付けることが出来ました。


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過去問演習のタイミング

2015年12月20日 | 公立中高一貫校受検
公立中高一貫校の適性検査は、その出題が特徴的であり、早くから慣れる必要性があります。しかし、いつから過去問演習を始めたらいいかは、やはり子どもの勉強の進捗具合によって変わります。

長男の場合、幼稚園の年少からずっと、漢字と計算ドリルを習慣にし、漢検と数検を目標にやって来ました。5年生になってからもその基本的スタイルは変わらず、そこに英検が加わりました。そして「Z会小学生コース専科 公立中高一貫校適性検査」を始めたのも5年生の4月からです。しかし、Z会は5年生のうちはそんなに負担が大きくなく、基礎学力向上の指針としていた検定試験の勉強にも影響がありませんでした。長男にはベストの組み合わせだったようです。

結局、6年生の9月中旬まで、このスタイルで勉強していました。そして、適性検査が約2か月後に迫った9月下旬、過去問演習に取り掛かりました。使用した問題集は『2016年度受検用 公立中高一貫校適性検査問題集 全国版』(みくに出版)です。
分厚く、しかも解答は載っていますが解説がないので、なぜその答えになるか分からなかった場合は、親が説明してあげる必要があります。学校の宿題や普段の勉強もさせたかったので、我が家の場合、「今日は福井県立高志中学校の適性検査Ⅱの1⃣と2⃣を25分でやろう!」と決めて、そのノートを翌日、私が答え合わせし、間違ったところは復習に役立たせるために赤ペンで解説を書き、長男は復習後にその日の指定箇所をやる、という流れにしました。作文は400字詰め原稿用紙を使って、字数の感覚もつかむようにさせました。
一日にたくさんの分量を解くのではなく、勉強の一部に組み入れるイメージで習慣化させました。それでも、12月の適性検査までに3分の2は解けたと思います。決して過去問演習に特化した訳ではありませんが、この「少しずつを毎日」を続けた結果、諏訪清陵高校附属中学校の適性検査本番では、見たことあるような問題ばかりで、問題のボリュームにも慌てることなく、適性検査Ⅰ・Ⅱとも10分前に終わったようです。

9月下旬から過去問演習の他に始めたことがありますが、それは次回書きますね。


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親のかかわり方

2015年12月19日 | 公立中高一貫校受検
私立中学受験とは違い、公立中高一貫校受検では「読み取る力」「気づく力」「伝える力」が問われますが、その根本にあるのが論理的思考力です。適性検査では、論理的思考力の育成を含めた、親から子への働きかけや姿勢の集大成が問われているように感じます。その姿勢は一朝一夕に身につくものではありませんし、知識の詰め込みだけで対応できるものでもありません。それまでの12年間で物事にどのように接し、どんな体験をし、何を感じ、そして、それを他人にどのように伝えられるかが問われます。

親は普段から「なぜそうなると思う?」という問いかけをするといいと思います。子どもに何かを質問されても、いきなり答えるのではなく、子どもの考えや意見を聞いてみる。そこから論理的思考が培われます。
これらは、子どもの教育や公立中高一貫校受検のために、私がこれまでに読んだ書籍の一部です。それぞれに書かれていることをすべてそのまま実行するのはナンセンスで、勉強方法だけでなく親としてのかかわり方も、子どもの性格や能力合わせて情報を取捨選択し、試行錯誤しながら自分なりのスタイルを作り上げることが大切だと思います。

しかし、先述したことが異口同音に述べられています。換言すると、子どもの人格形成や学力向上は、家庭環境で決まります。子どもが幼少期の頃から、いかにしてアカデミックで良好な親子関係や家庭環境を築いていけるかがポイントです。


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基礎学力と勉強の習慣

2015年12月18日 | 公立中高一貫校受検
公立中高一貫校の適性検査は、一問一答形式のような直接知識を問う問題は出されません。その点で、私立の中高一貫校入試問題とは違います。知識量よりも、文章を読んで問題点を見抜いたり解決策を見出すような、論理的思考力を問う問題が多く出題されます。もちろん、その一環で知識や計算能力が間接的に問われますが・・・。

合格するためには小学校で習う以上の知識は必要です。公立中高一貫校入試に特化した勉強は6年生からでも遅くはありませんので、それまでに基礎学力を充実させることが大切です。

以下、6年生になるまでに行う勉強を科目別に示します。

【国語】
・漢字は早期のうちに小学6年間で習うものをマスターしましょう。漢検5級以上に合格しているのが理想です。

・読解力は適性検査のみならず、すべての勉強の基本です。問題集を使って、設問の指示通りに答えられる解答力を養いましょう。

・読書や新聞を読んで、相当な文章量に慣れましょう。適性検査が読ませる文章量は半端ではありません。

【算数】
・百マス計算やドリルなどを毎日の習慣とし、速く確実な計算力を身につけましょう。

・問題集で文章問題に慣れましょう。

・早期のうちに数検6級以上に合格しているのが理想です。

【社会・理科】
・学校の勉強範囲を確実に理解しましょう。特にフィールドワークや実験は、適性検査の格好の題材となりますので、積極的に取り組みましょう。

・子ども新聞や夏休みの一研究などで、自分で決めたテーマを徹底的に掘り下げましょう。


基礎学力をつけるには毎日少しずつコツコツ勉強しなければなりません。これが勉強の習慣を作り、そして、6年生になってから本格的に受検対策の勉強に切り替えた時の礎となる学力へと変わっていきます。
次回は親のかかわり方について書きたいと思います。


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公立中高一貫校合格のための条件

2015年12月17日 | 公立中高一貫校受検
ちょうど2年前の記事で記していましたが、公立中高一貫校に合格するための必要条件を再掲します。2年前は主に書籍や過去問を通じて自分なりにまとめたものでしたが、長男への指導を経験して、その考えは間違っていなかったと確信しています。


①将来の夢が明確である。

②公立中高一貫校合格は、①の夢を実現するための一歩に過ぎないと自覚しており、合格が目的化していない。その先を見ている。

③勉強について親子で十分にコミュニケーションが取れている。勉強や受検について、時間をかけて話し合っている。

④基礎学力がある。公立中高一貫校では知識を直接問う問題は出題されませんが、やはり、小学校で習うこと以上の知識があり、人より秀でた得意科目がある。

⑤疑問に思ったことがあれば、すぐに「なぜだろう」と考える。

⑥新聞を読んでおり、世の中で起こっていることに興味がある。


①と②について。合格することはもちろん大切ですが、その先にある大きな夢を追いかけることで気持ちに余裕が出てきます。

③について。親の勝手な意志で受検を進めると、普段の勉強姿勢について口論になったり、合格できなかった場合のフォローが難しくなります。受検は子ども自身の強い意志が必要です。

④について。学校の勉強が簡単だからと言って手を抜いてやっていると内申点が悪くなるばかりか、基礎力が揺らぎ、受検対策の勉強にもそのような姿勢が反映されます。そして、各科目とも当該学年より先のことを自学で進めていき、さらに得意科目を作ることも望まれます。長男の場合、漢検3級・英検3級(共に中学3年修了レベル)、数検5級(中1修了レベル)に合格していました。地図好きが昂じて地理の知識は大学入試でも通用する単元があります。早稲田大学の入試問題でも満点を取れた大問もありました。

⑤について。世の中の出来事について、親から子どもに「なぜだと思う?」という質問を投げかける習慣を作るといいと思います。それに対して、論理的に順序立てて説明してあげるようにすると、子どもも論理的に考えるようになります。

⑥について。長男は小4の頃から毎朝30分は朝刊を読んでいます。そして朝食の時に、気になった記事を話してくれ、食卓での会話が弾みます。公立中高一貫校の入試問題は物凄い量の文を読まなければなりません。新聞を読むことで、長文に対するスタミナも培われます。


以上が全てではありませんが、一つでも欠けていると、普段の学習や適性検査本番・面接試験でその点が露呈します。


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通信教育と学校の授業

2015年12月16日 | 公立中高一貫校受検
今回の公立中高一貫校受検でペースメーカーになったのが、定評あるZ会でした。賛否両論のある通信教育ですが、すべては親のかかわり方次第。必ず提出期限よりも早く提出するなど、独自のルールを話し合って決めました。
もちろんこれが全てではありません。そして、通信教育や問題集を勉強の中心にするのではなく、学校の授業や宿題をきちんと徹底してやることが大切です。

諏訪清陵高校附属中学の場合、当日の筆記試験200点の他に、内申点が48点あります。これは小学5・6年の内申書で決まりますが、普段の学校の勉強を甘く見ていると足を掬われます。小学校の基本的な内容だからこそ、常に満点を取り、授業内容を完璧に理解しておくことが大切です。


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長男が積み上げた努力

2015年12月15日 | 公立中高一貫校受検
長男(小6)が公立中高一貫校である諏訪清陵高等学校附属中学校に合格しました。小学2年生の時にこの中学校ができることを知り、その時から目指してきた中学。その冬には、電車でどのくらい通学時間がかかるか実際に乗って計測し、意識を高めました。そして、公立中高一貫校で求められている学力を、共に研究し話し合ってきました。

それだけに、約4年に及ぶ受検勉強と指導法が正しかったと確信出来て、私が一番ホッとしています。長男も、積み上げてきた日々の努力が結実する充実感を、味わえたと思います。

受検2日前。大学受験生と共に自習を頑張る長男。
息子のプレッシャーになってはいけないと思い、このブログで勉強の進捗具合を紹介するのを控えてきました。今回の合格を受け、一人でも多くの方の参考になればと思い、長男と取り組んできたことを少しずつご紹介していきたいと思います。カテゴリーに公立中高一貫校受検を加えましたのでご参照ください。

今回の合格の一番の要因は長男の努力。これは疑いのない事実。しかし、それは周囲の協力があってこそ成り立つものです。自分を取り巻く環境に感謝し、これからも真摯に、そして謙虚に努力できる人間であってもらいたいと願います。

そして、私は親として指導者として、「子どもの力を信じる」大切さを改めて学びました。子どもの可能性は無限大です。

諏訪清陵高等学校附属中学校


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“型”の意味

2015年12月14日 | 閑話
昨日は第206回TOEICが行われましたが、長野県では偶数月には行われませんので、取り残された感じがして寂しかったです。

しかし、久しぶりにゆっくりと日曜日を過ごすことができました。フィギアのグランプリファイナルをテレビで観ましたが、羽生結弦選手との対談で野村萬斎さんから出た言葉に心を奪われました。
「“型”がある者の宿命」
何かを極めようとしている人なら分かる、重みのある言葉です。型があるからこそ安定する。型があるからこそ不安になる。だからこそ、さらにその型を安定させるために一つのことに打ち込む。そのための日々の努力と継続。

型がある人は強くなれます。


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あの日々を思い出させる写真

2015年12月13日 | 閑話
University of Washington のFacebookに、素晴らしい写真が掲載されていました。

University of Washington のFBより
この光景、ホームステイ先の自室の小さい窓から、よく見ていました。そして、その部屋で毎夜1時過ぎまで勉強していました。毎日多量に課される宿題は言うに及ばず、その日に出会った新出単語や会話で使えそうな表現をカード化して覚える作業を毎日のノルマとして自分に課していました。仕事も辞め、妻も日本に残しての留学だったので、妥協せず勉強に打ち込むことで人生を変えようとした日々。大変だったけど、充実していたあの時があったから、今があります。

I owe what I am today to those days in Seattle.

文字通り“死に物狂い”でやらなければならない時が、人生にはあると思います。その時をいかにして過ごすかで、その後の人生が変わってきます。現在の自分は過去の自分の積み重ね、そして、未来の自分は、現在の自分の積み重ねです。


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嵐の後の境地

2015年12月12日 | 指導現場にて
オーストラリア留学から帰国したばかりのY君が、近況報告に来てくれました。わずか4カ月の留学でしたが、半年前の彼とは明らかに変わり、自らの人生を構築しようとする自信と覇気が体全体から溢れ、人としての魅力が滲み出ているように感じました。そして、中学生の頃から抱いていた夢へもう一度向かう気持ちが、固まったようです。

留学がもたらす効用は人それぞれですが、人生において大きな転機になるのは確実です。彼の人生は、この留学で大きくプラスに転じることでしょう。
昨日は冬の嵐の後、普段ではあまり見られない空を目にすることができました。彼も、留学という嵐のような冒険の日々を経験し、今までとは違う自分を感じているのかもしれません。


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