英語道(トラスト英語学院のブログ)

長野県伊那市の英語塾「トラスト英語学院」の塾長ブログです(^^)/
〒396-0023 長野県伊那市山寺305-16

捲土重来を果たした浪人生

2024年03月11日 | 指導現場にて

ちょうど一年前、高3生・M君からメールが届きました。

「今日、京都大学を不合格になりました。某公立大学はおそらく合格していると思いますが、浪人して京都大学を目指したいと思います。英語の指導と浪人生活全般についてのアドバイスを一年間お願いできませんか」

会って話してみると、礼儀正しく穏やかで素直なM君でしたが、その芯には、目標に向かって突き進む強い信念を感じました。通塾には電車で1時間以上かかるものの、それでも構わないとのことで、一年後の捲土重来を期して、浪人生活が始まりました。

私立はもちろんのこと、国公立も京都大学以外は眼中にないので、授業は京都大学で求められる以下の3点にフォーカスしました。

①英文解釈力を極限まで高める

②和訳で要求される日本語表現力

③簡素ながらも洗練された英作文力

入塾時点で既に英検準1級には合格していましたが、文法力でいくつか盲点があったのでそこを修正し、常に文法に依拠して英文構造をとらえ、文脈の中で英文を解釈していくことを意識づけていきました。英作文は月に2題ほどのペースで課して、添削をしました。

そんな風にして、浪人生活を送る彼との授業は淡々と回数を重ねていきました。

 

彼との授業は午後3時からでしたが、初冬のある日、傾きかけた冬の西日が差し込む教場での一コマを今でも覚えています。

「この英文和訳のポイントは、何と言っても連鎖関係代名詞節だね。そして、diversity(多様性)を論じる英文はよく出題される。形容詞 diverse とその反意語 uniform、そしてそれぞれの同義語も以下のようにまとめて覚えておこう」

diverse ≒ heterogeneous

uniform ≒ homogeneous

 

迎えた二度目の受験戦線。予備校のHPにアップされた京都大学の二次試験の問題を見て、私は驚きを隠せませんでした。英語で言うところの be taken aback。

大問2は、heterogeneous と homogeneous がキーワード的に使われている長文。しかも、和訳問題の一つは連鎖関係代名詞節が最大ポイントとなっている出題でした。

 

「あー、あの時、授業で言及しておいて良かった」

問題を見ながら、私は武者震いと共に、頬に伝わる涙に気づきました。

 

そして昨日、合格発表がありました。彼からの第一声は「京大、受かってました・・・」。電話の向こうで泣き崩れる彼の姿を、手に取るように感じることができました。

大学受験で第一志望に合格するには、知力・体力と共に、やはりある程度の時の運が必要です。でも、弛まない努力を普段から行っていなければ、運を味方につけることはできません。どんなに辛い時もほぼ独りで勉強し、己と向き合ってきた彼の真摯な姿勢があったからこそ、英語でこんなデジャブ―な長文に出会えたのでしょう。

二次試験のちょうど一週間前に行われた京都マラソンに、私は出場しました。フルマラソンで最もきついラスト5kmに、京都マラソンでは上り坂があります。ランナーたちには「ラスボス坂」として恐れられている今出川通ですが、通り沿いには京都大学あります。私はそのラスボス坂を軽快に上って下りました。そして、京都大学前を通過した時、「今日は俺が頑張って走って自己ベストを出す!来週はM君の番だぞ!」と、ランナーズハイと相まって、涙しながら走りました。

翌日、学問の神様・菅原道真公を祀る北野天満宮で、M君を始め塾生全員の合格祈願をしてまいりました。御礼参りのために、来年も京都マラソンに出場しなければなりません(笑)。そして、沿道で私の走りを応援してくれるM君の姿が今から想像できます。

北野天満宮(2024年2月19日撮影)

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goo blog が20周年\(^o^)/

2024年03月10日 | 閑話

昨日3月9日に、goo blog が20周年を迎えたそうです。

私が goo blog に引っ越してきたのは2年前の2022年4月ですが、このブログ「英語道」を始めたのは2005年5月ですので、今年で19周年になります。ブロガーとしては最古参になりますね。

最初は契約していたプロバイダーのAOLが提供していたAOLダイアリーで綴っていましたが、2008年12月の閉鎖に伴ってAutoPageのTeacupブログに引っ越し、更にその閉鎖に伴い、goo blog に落ちついた感じです。

もう、引っ越すことはないでしょう(笑)。

2013年1月17日から続いている連続更新も4,071日となりました。これからも goo blog に日々を綴り、共に人生を歩んでまいります。

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正しく発音できますか?

2024年03月09日 | 指導現場にて

文法問題でも長文読解でも、私の授業では生徒に英文を声に出して読んで訳してもらいます。なぜ読ませるかと言うと、英語力が高い人は初見の英文でも瞬時に構造を理解し、発音・アクセントも正確に音読できるので、英語力のチェックにもなるからです。

英語力が途上段階の生徒は、簡単な英単語の発音もままなりません。そのいくつかを紹介しますね。

child

英語学習者ならずともほとんどの人が知っている英単語 child。発音をカタカナ表記すれば「チャイルドゥ」ですが、「ルド」と発音する生徒が多いです。複数形 children「チルドゥレン」の発音を引きずってしまっているのでしょうか・・・?

event

この単語も外来語のカタカナで誰もが意味を知っているのですが、発音させると「ヴェントゥ」と第一音節にアクセントを置く生徒がほとんどです。正しくは「ヴェントゥ」で第二音節にアクセントが来ます。

war

綴りにつられて「ワァ」と発音する生徒が多いです。「ォ」が正解。映画・STAR WARSを「スター・ワーズ」って言います?「スター・ウォーズ」ですよね(^^)。mをつけると「暖かい」という意味の warm。発音はもちろん「ウォーム」。「ワーム」と発音するなら worm で、「虫」という意味ですよ。

women

woman(女性) の複数形 women。「ウーメン」と発音する生徒が9割以上じゃないでしょうか(苦笑)。正しくは「ウィミン」もしくは「ウィメン」。発音記号で表せば [wímɪn] です。奇しくも昨日3月8日は国際女性デー。英語の表記は International Women's Day です。

そして、明日は名古屋ウィメンズマラソン2024が開催されます。

名古屋ウィメンズマラソンのFacebookより

こんなに大々的にカタカナで使われているのに women の正しい発音を覚えないなんて、もったいないですよ。

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「やり切った」と思えるか

2024年03月08日 | 指導現場にて

国公立大学二次試験前期日程の合格発表が始まりました。合格に歓喜する者、不合格と向き合い後期日程に気持ちを切り替える者、私立大学への進学を決めて4月からの新生活へと向かう者。それぞれが自分の人生と向き合う時でもあります。

今日はある生徒の挑戦のお話しです。直接英語を教えたのは1時間だけなので(笑)、生徒というか、長男の友達です。

 

大きな希望と共に始まった高校生活。しかし、順調に思えた夢への道は、コロナ禍で一変。彼は希望を見失い、心が折れ、何とか高校を卒業したものの、浪人生活へ入りました。

そんな彼が心配になって、浪人生活が終わったと思われる昨年春に久しぶりにメールをしました。すると、某大学に合格し進学を決めたと報告をくれました。新たな目標を見つかったようで、「あー、良かった!新しい環境で、次の目標へ向かって充実した学生生活を送れるね」と、エールを送りました。

しかし、数ヶ月後の昨年7月、彼から久しぶりにメールが来ました。

「現在通っている大学を休学し、浪人時代から第一志望だった大学を受け直したい」

彼のアツい想いを感じた私は、直接会って、1時間だけですが授業をして、あとは勉強法のアドバイスをしました。

その後も定期的に彼からは近況報告が届き、今年1月には何か力になればと思い、私が現役時代に飾っていた必勝御札とメッセージカードを送りました。2月、第一志望の大学の入試日がやってきました。

そして、合格発表の日。待てど暮らせど連絡が来ません。でも私は待つしかありません。彼の気持ちは痛いほど分かりました。なぜなら、私も一浪の後、他大学に進学したものの、第一志望の大学受験のため浪人した「仮面浪人」経験者だったからです。

昨日、彼から連絡が来ました。結果は、第一志望の大学は不合格。でも、いわゆる滑り止めに受けていた大学には見事合格し、4月からはその大学へ進学を決め、既にやりたいことも列挙してくれました。気持ちはもう新生活に向かっており、第一志望に落ちた悔しさはあるものの、そこには一片の迷いがないことが分かりました。合格発表から連絡をくれる昨日まで、彼の交錯した想いは一言では言い表せないでしょう。でも、合格した大学で4月から気持ちも新たに頑張れる心境に達したのは、「大学受験をやり切った」と思えたからです。これは長男の大学受験の時に私も感じたことです。

確かに、ある目標を達成するために石にかじりついてでも成し遂げる姿勢は大事です。しかし、結果を求める過程において多くの学びと経験があり、それらを通じて「やり切った」と思えたなら、新たな環境で次の目標に向かうのも、時間が限られている人生においては大切なことなんではないでしょうか。

 

私が仮面浪人していた時にお世話になった代々木ゼミナールの潮田五郎先生が最後の授業で次のようにおっしゃっていました。

「いつまでもこんなところ(=代ゼミ)に来ているようでは駄目です。まあ、現役の人はもう1年ぐらい来てもいいとは思いますが(笑)。できたら自分の志望校、たとえ入れなくても、二番目、三番目、四番目のところからお迎えが来たら行ったらいいですよ。ますます世の中、受験の点では不利になっていくような気がしますから。早く大学生になって新しい勉強に励んだらいいと思います」

当時は潮田先生の言葉の真意が分かるわけもなく、「第一志望に入らないと意味がないんだよ!そのために浪人してんだよ!」と、師の言葉に歯向かったこともありましたが、人生を50年以上生きてくると、この言葉の意味がよく分かります。 要は、結果とそこに至る過程で得た知識と経験を、次のステージでどう生かすか。そして、いかにその後の人生を豊かにするか。そのために、我々は経験を重ねていくのだと思います。だからこそ、どのステージでも「やり切った感」を持てるまで目標に向かって努力することが大切です。

 

4月から新たなステージでの彼の挑戦を楽しみにしています。そして、一緒に酒でも飲みながら、大学受験や英語について語り合える日が来るといいですね(^^)/

 

あと一歩 もう一歩 

まだ見えぬゴールへ向かって・・・

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長野県公立高校入試の英語

2024年03月07日 | 指導現場にて

昨日は長野県公立高校入試後期選抜が行われ、約9,500人が入試問題と対峙しました。

英語に関しては昨年よりも総語数が減り、記号問題も増えたため、易化したと言えるでしょう。それでも読まなければならない英文量は相当ですから、中1・2生は今から「1、2年後にはこの分量が当たり前に読めなければならないんだ」と意識づけするためにも、今日の朝刊や県教委のHPにアクセスして問題を解いてみましょう。

個人的には【問4の】の蚊取り線香の発明について論じた長文が面白かったです。

因みに、昨年8月14日の当ブログ記事「この時期の生活英単語」では、蚊取り線香を含めた虫除け関連の単語を紹介していますので、是非ご一読いただき、ボキャビルに役立ててくださいね。

 

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望む結果を手に入れるために

2024年03月06日 | 指導現場にて

昨日は英検二次面接試験(B日程)の合格発表があり、見事に中2生二人が準2級に合格。中2生は夏からそれぞれ Macmillan Readers で多読をしてきたのが奏功しました。語彙力をつけると同時に、長文に対するスタミナがついたのが合格の要因ですね。

これで今年度の英検合格者は、準1級が2名、2級が6名、準2級が7名、3級が3名、5級が1名となりました\(^o^)/

 

今日は長野県公立高校入試後期選抜が行われており、当塾生も4名が臨んでおります。そして、今週から国公立二次試験前期日程の合格発表も始まります。

塾生たちはそれぞれの目標に向かって頑張っています。指導する私も、己の目標に妥協しません。

4月21日の第26回長野マラソンではサブ3.25(3時間15分未満)を目指します。

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あ、バブ!

2024年03月05日 | 指導現場にて

杏林大学外国語学部で出題された文法・語彙問題。

 

One should respect, ------- all, other people's feelings.

(A) in

(B) over

(C) under

(D) above

 

正解は(D) above。above all(とりわけ)は基本イディオムですね。ところが、above が正しく発音ができず「アボーブ」なんて発音する高校生が多いのも事実です。

above(~の上に)の発音は [əˈbʌv] でカタカナで表すなら「」ですね。私は次のように教えています。

「昨日お風呂に入ったらさ。なんかいい匂いがして、お湯がシュワシュワしているんだよね。バスタブの下から泡が出ていたから、それを手に取って上に持ちあげてみたら、『あ、バブ!』」

私の数多いオヤジギャグの中では、ウケが良い部類です(苦笑)。

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2024年度 塾生募集!

2024年03月04日 | トラスト英語学院

トラスト英語学院では本日より、2024年度の塾生を募集します。

募集対象は、大学受験・英検・TOEIC等で目標達成を目指す小学生・中学生・高校生・社会人です。

お電話やe-mail、HPの申し込みフォームからお問い合わせいただき、体験授業や面談を行い、入塾をご検討いただきます。

なお、体験授業や面談の結果、当塾の指導方針と相容れない可能性があると判断した場合は入塾をお断りする場合もございますので、以下の指導方針をご理解いただければ幸いです(^^)/

 

トラスト英語学院 指導方針

確固たる文法力と語彙力にこだわり、英語を語順通りに「読む」力(=直読直解力)を養い、大学受験は当然のこと、実用英語をも操れる本物の英語力を身につけます。結果的に、「聴く」・「書く」・「話す」の3技能も当然のように伸びていきます。

ゲームや歌などのアクティビティで英語に関わりたい方は、他校・他塾をご検討ください。当塾ではそのような指導は一切行いません。

 

トラスト英語学院

伊那市山寺305-16

☎ 0265-96-0950

✉ trust-english@chorus.ocn.ne.jp

お問い合わせフォームはコチラ

教場

 

自習室

 

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明るい未来へ・・・

2024年03月03日 | 指導現場にて

先週で全ての高3生・浪人生との授業が終わりました。これまでに関わった時間の長さにかかわらず、最後の授業はお互いに感極まります。毎年この時期に繰り返されることですが、やっぱり別れは感傷的になります。でも、彼らには4月から新生活が始まり、明るい未来が待っているので、笑顔で送り出すことにしています。

「長い間お世話になりました!」という言葉と共に彼らから頂くものが、どれだけ彼らの心に入り込めていたかの証でもあります(笑)。プロテインスナック・・・。So goooood!

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雛祭りと東京マラソン

2024年03月02日 | ランニング・筋トレ

明日は雛祭りですね。先月の京都マラソンの時に撮った京都駅ビル大階段のグラフィカルイルミネーションをどうぞ(^^)/

明日は東京マラソン2024が開催されます。日本男子選手のパリオリンピックの出場権争いも楽しみですが、キプチョゲ選手の走りも注目です。また、多くのラン友さんも出場します。明日の午前中はマラソン中継、午後はランニングという一日になりそうです。

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