明日の支度もすんで、冷え込んでいくのを感じながら第九を聞いている。
玄関に1間近い水槽があった。数年前までは、大きな水槽には金魚が泳いでいたのだが、大きな金魚が死んで以来、飼うことを止めていた。我が家は和金とコメットぐらいで特別な金魚は飼わないが、あまり手をかけないのがいいのか、どの金魚も長生きして、しかもびっくりするくらい大きくなった。よく人様が「大きな金魚ですね」というと「この金魚は、夢があって、鯉になろうとしているんですよ」と冗談を言うと「鯉って金魚からなるんですか」と真顔で受け取られてあわてたこともしばしば。当然、鯉にはなれなかったが、金魚すくいくらいの金魚が、500gくらいの大きさにはなった。
大きな水槽は、掃除と水の入れ替えが大変だった。中を洗い、水を吸い上げて外に流す。水を満たすのに、1時間はかかったろうか。もうその作業はできない。
だれか水槽をもらってくれないかと思って声をかけているが、なかなかほしい人は見つからない。でも動かすのもできないので、そのままほこりまみれになっていた。
息子は来て、その大きな水槽を片づけてくれた。ついでに天井も壁も拭いてくれた。レイアウトは自分でやってね、と言われたので、エジプト綿を敷いて、久しぶりに花を飾った。花は従妹から送ってもらった永良部ユリである。今年は台風が4回も来たので、花は打撃を受けたようだ。
陶芸を始めてまもなくのころ作った大きな壺が台の上に置いてあった。ところが何かで底を割ってしまった。しかし、もったいないので、物入れにして使っていたのだが、久しぶりなので、中を出し、洗いに持って行った。湯を入れると、中からアシダカグモが2匹、やや大きな♀とまだチビが、出てきた。寒くなったので、壺の中にもぐっていたようだ。お~洒落てるねぇ、壺中庵じゃ~。急いで大きな方のアシダカを捕まえて、壺に戻した。チビの方は台所のどこかに落ちたようだ。台どころにいれば、安心。水をかぶった壺は冷たそうだ。そこでガーゼの布巾を中に敷いてやった。
第九が終わった。続いてらららクラシックだ。