やっと床屋さんに行って髪を切ってもらってきた。髪が伸びてうっとおしかったけれど、ひとりで行けず、今日まで我慢してきた。年をとったら、せめて身ぎれいにしておきたいものだとは思っていてもなかなか実行するのは難しくなった。
マエノさんに髪を切ってもらって何年になるだろう。papasanと一緒に通っていたのだが。papasanはご主人が切ってくれていたが、亡くなってしまい、その後は奥さんに二人してご厄介になっていた。
迎えが来るまで外で、隣の家の庭を眺めていた。白い芙蓉が大きな花をつけていて、とても美しかった。ここはhaseyaさんの家だったが、二人ともなくなり、子どもがいなかったので、奈良に住む甥っ子が来て、手入れをしてくれている。甥っ子の方が手入れがいいね、と言いながら眺めていた。一人でばあさんがぽつんと立っているので、通りがかりの人たちが気にかけて、話し相手になってくれた。「そのうち迎えが来ますから、大丈夫ですよ」と言っても。
小さな町こそすばらしいだね。みんな親切だよ、この街の人たちは。