関東で馬毛島(まげしま)を知っている人は少ないだろう。馬毛島は種子島のそばにある小さな島。それでも無人島としては日本で2番目に大きな島だという。私も行ったことはないが、飛行機からじっと眺めていたことはある。
沖永良部島から鹿児島への帰り、種子島の左側に見えた馬毛島を、あった、あったと愛おしいものを見るような気持ちで眺めたのだった。
馬毛島は自然の宝庫で、馬毛鹿が生息しているし、固有種もいる。
島の紹介は↓
http://ecol.zool.kyoto-u.ac.jp/homepage/serow/mage/mage.html
馬毛島を守る会↓
http://yakushima.org/magekai.htm
この島を地主が観光開発しようとして自然破壊しているので馬毛島を守る会の人たちが裁判に訴えた。それに心ばかりカンパしたことがある。そしてしばらく馬毛島のたよりを頂いていた。だから行ったことはないが、なじみのある、身近な島なのだ。
それが昨日のニュースを読んで、胸がとても痛んだ。無人島だからいいだろうというのだろうが、無人島とはいえ、生物は生存しているのだ。
毎日新聞 5月16日(月)2時30分配信
政府は15日、在日米軍再編で米軍厚木基地(神奈川県)から米軍岩国基地(山口県)への空母艦載機部隊の移転に伴い、陸上空母離着陸訓練(FCLP)を鹿児島県・馬毛島(まげしま)(西之表市)で行う方向で調整に入った。将来的には、米軍嘉手納基地(沖縄県嘉手納町など)の航空機の訓練の一部を同島に移転することも視野に入れている。
6月下旬にも開く外務・防衛担当閣僚による日米安全保障協議委員会(2プラス2)での確認を目指す。ただ、「関係自治体との交渉はまったくできていない」(防衛省幹部)のが実情で、地元から反発が出る可能性が強い。
米軍は現在、FCLPを東京・硫黄島で行っている。06年の「再編実施のための日米ロードマップ」は、FCLPの実施場所を「09年7月またはその後のできるだけ早い時期に選定する」とし、馬毛島や広島県・大黒神島が検討されたが、深刻な騒音被害をもたらす夜間発着訓練(NLP)を含むため、地元の反対で頓挫していた。
防衛省関係者によると、今回の提案では自衛隊が施設を管理し米軍と共同使用する。地元の窓口を自衛隊にすることで、反発を緩和できないか検討している。
馬毛島は鹿児島県・種子島の西約12キロにある無人島。鳩山前政権では、普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の訓練移設先候補になった。同島のほぼ全域を所有する開発会社の社長が昨年11月、法人税法違反(脱税)の罪で起訴されている。【坂口裕彦、井本義