今日も2階のベランダから見る桜がきれいだった。
夕方空が曇ると、桜のピンク色が少しだけ濃くなった気がした。
いとしい海。
先週末、猫のお参りでひとり実家に帰ったときのこと。
迎えに来てもらってそのままスパへ。
ちょうど海の上に、大きく、赤黒い色の満月が出たところ。
パパはフロに1800円なんて高い、っていうけど、
温泉に入りながらこんな月が見れるんだもん、
私は払うね。むしろプライスレス。
前の日はマッサージに行きたいって思ってたのに、
海水の温泉効果でまた、重力すら感じないほど、
身体が軽くなった。
晩ご飯、ふきのとうの天ぷら、ふきの葉炒め、ふき煮、
タケノコ煮、そのほかどれもこれも美味しかった。
内P見て、ナウシカ読んで、4時に寝る。
次の朝は、庭にゴザを敷いて朝ご飯。
トンビが来て上空を旋回するので、
細い支柱に京がんもを刺してみたけど、
住宅地で電線が多いからか、
トンビは降りてこなかった。
春の陽射しが降りそそぎ、
キンギョソウやハナカンザシやプリムラの花がいっぱい咲いた、
お庭で食べる朝ご飯、おいしかった。
猫のお墓の緋桜は、小さな花をたくさん咲かせていて、
毎日メジロが来るそう。
午後はお散歩。
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大きな木いっぱいに、 明るい黄緑色のお花が、 アクセサリーみたいに咲く。 マモンは花材にしようとしていた。 |
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灯台を回って、 山を降りる途中で見えた海。 水がよく澄んでいた。 |
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シダの新芽。 鳥のひなみたいに、 フサフサした毛が生えている。 しっとりしている。 |
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新芽が開きかけ。 株が大きくて、 なんかすごくて、 すごい見てしまった。 すごいっていうのは、 生命力のこと。 |
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このイチゴのようなお花も、 今が開花時期らしい。 山にくると毎年、 新しい発見がある。 これまでも見てたんだろうけど、 気がつかなかったこと。 私が山の植物観察してる間、 パパ&マモンはアシタバとノビルとりに夢中。 |
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海に降りる。 ほわほわあったかい海。 持って来たコーヒーも、海で飲むとめちゃめちゃ美味しい。 マモンがおにぎりを取り出すと、パパはすごく嬉しそうだった。 途中ではぐれ、私を探して走ってくるパパはマラソンマンというかヒーローのフォームだった。 子供たちは、余裕で海に入って遊んでいた。 |
帰って、ノビルと天ぷらの残りのゲソで作ったチヂミ風のおやき。
また庭に七輪を出して、ポークのバーベキュー。
京がんもはそのままあった。
猫のお参りに来て、
山と海の春と、旬の味を思う様満喫。
猫のことを静かに感じたのは、
東京に戻って数日たった、花冷えのする今日だった。
猫のKが天に召されたのも、
今日と同じ、春なのに寒くて、冷たい雨の降る日だった。
どこにいようと、いなくなった猫のことを、
感じるときは感じる、季節の記憶。
15年たっても、涙も出る。
ナウシカのママは、ナウシカ以外の子供たちが育たなかったことで、
癒えない悲しみで心をおかしくしてしまったけれど、
いとしい猫が寿命をまっとうして天に召されることは、
癒えない悲しみでもないし、
心がおかしくなることもないと、
15年たった今よくわかる。
涙は出るけど、癒えない悲しみの涙とは違う。
季節が呼び起こす記憶が、
涙になってあふれるだけ。