なぎのあとさき

日記です。

天にゃんたちの季節

2021年06月21日 | にゃんトーク


エキナセア パープレアどんどん咲いてきた
14日の月曜に関東は梅雨入り
雨が止んで庭に出ると、ほかのエキナセアもぐっと伸びてツボミが上がってる


3月はスッカスカだったここがこんなになって


ここもこんな


ムスクマローも咲き始めた
オルラヤの種をとってどかしたところで、もう隙間はない



バラの二番花もぽつぽつ

Tは出社とテレワーク半々くらいで、Tがいなくて私1人だとマオちゃんはのびのび。
仕事してるとPCのぞき、キッチンに立つとシンクにぴょん、ご飯食べるとテーブルに乗ってお皿くんくん、寝室に行くとついてきて、撫でると高い声でキューン。かわいんですけどー


こんなになってたら、人になつくひまがない

にーたん!


よーしよし


どんだけ!

今年も夏至が近づいて梔子が咲き、空は明るさを増し、あれやこれやの記憶が鮮やかになる。
ビーが旅支度を始めたのも去年の今頃でモンチの旅立ちは6年前の20日の今日。
夏至の光に包まれたすべての記憶が愛しい。眩しい。



猫たちが天にゃんになることは、空から月が消えるほどの、惑星の並びが変わるほどの壮大な出来事だった。
人間ふぜいの私に、どうこうできるレベルのことではなかった。
すべてを理解できることでもない。
だから今は後悔もない。
夏の空に旅立った猫たちは、今も祝福されていることを、空を見上げる度に感じて、寂しくもない。

寂しくないのは、マオちゃんがあのふたりを鮮烈に感じさせてくれる、見せてくれることも大きい。1日に何度も何度も。
あのふたりがいた空間を埋めてくれるだけでもいいことなのに、あのふたりの動きや表情、佇まいを見せてくれる。
殿のことはモンちゃんが小出しに見せてくれる。

一年前、外で泣きながらレゲエのeverything i ownを歌った、私のすべてをあげるから、もう一度戻ってきておくれ、という祈りが、叶ったように思える。夏至の明るい空に、何度祈ったことだろう。

モンチは、天にゃん齢も6歳と長くなったし、もともと人間ふぜいには手の届かないような猫なので、こちらが行かないかぎりは、と思ってたけど、マオちゃんは動きの一つ一つにモンチを見せてくれる。

軟便なとこまで似てるので、今から食事やンチに気をつかい、日々ここにいてくれることに感謝している。

ディアバスター始めてもまだ軟らかい。においはふつうになった。元気いっぱいで脱水もない。


20日の海は浅瀬は濁り岩まわりは澄み、風波がけっこうあった。岩に釣り人がいて賢い兄さんたちはいない。タカノハダイ、フグ数種、ベラはたくさん、黒いチョウチョウウオ、タナゴの形の大きい魚。

お寺は紫陽花が満開で、梔子、百合も咲きだした。蓮にはツボミが出た。ガビにウグイス、ホトトギス、フクロウ、リス、カラス、トンビの声。秋の虫みたいな声もした。先週の雨で空気はしっとり。

ストレッチしてる時、東の空の一角、雲の隙間が蛍光ピンクから深い青のグラデーションに染まり、今にもモンチが顔を出しそうだった、出していた、小さくて見えなかった。帰りの車で、モンチやらノンチやらモユやらビーやらハナやら殿やらモンちゃんマオちゃんやらみんなの話をした。

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先週も、仕事の合間に公園のベンチで本を読んだ。かなり日射しが強くなって、30分いただけでも焼けそう。
フロイト「モーセと一神教」はまだはじめの、モーセはエジプト人説と割礼の話。
藤原さん「水と○」、砂漠をらくだのカサンドルと旅する前と後、ループしながら時間を作っていく話。面白い。

雨の休日、Tも休みなら傘さして駅まで散歩して、買い物して、薄暗くなったら家でプライム映画。中田ヒデオのホラーがたくさん見つかってしばらく飽きない。1人で見てるのはリトル ファイア。

花がきれいで緑がイキイキして可愛い猫たちといつも一緒でTもほとんど家にいて、散歩してプール行って幸せな日常。
とは裏腹に、仕事は、なんてこった!なことが進行中、その話はまた。
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夏がくるよ

2021年05月27日 | にゃんトーク

夏の花、モナルダ パープル

薄い黄色のダイアンサス
小さい花が可愛い


ロベリア
軽く切り戻して日向に移動


姫フウロは返り咲き


函館ナデシコはずっと咲いてる
ほかのナデシコは花が終わって短く切りつめた

温泉につかるおっさんのようなモンちゃん


暑くて木陰へ


この角度がビーにそっくり


顔を上げると、ビーよりまん丸のおめめ

ビーはしょっちゅう目やにで片目半開き、目付きがわるかった。


布をくわえて運ぶのが得意


こんにゃかおもするにょー!

こんにゃポーズも!

今のとこ、レレイ要素皆無のあたち。
1ヶ月半くらい経ち、かなりリラックスしてきた様子。
私とTの間でころんころんするようになり、明け方寝てる私の顔の横で毛繕いしていた。
まだ甘えてはこないけど、なつかなくてもこんなに可愛いなんて、猫ってどえらい生き物やで。

なつかなくてもすっかりトリコなのに、子猫の頃からベタベタになついてたビーなんか最強だよ。誰もあーたにゃかなわないよ、とマオちゃんに向かってビーに話しかけたりもする。ビーっ!と叫んで抱きついたりもする。長生きのおまじない。

仕事中とか、人のいる部屋を素早く通りすぎる通行人感や、なにかとビビるけど眠い時はにゃんでもいーの感はモンチそっくりだし。

便がゆるいのが気になるところ。
元気いっぱいなことと便の回数から、小腸性の慢性の症状で、原因は急にご飯の種類が増えたこと、たくさん食べるようになったこと、または新しい環境に慣れるまでのストレス性か。

来月はじめには2回目ワクチンに行くのでその時相談。
相談したところでディアバスター、プロナミドあたりで様子見だろうな。

モンちゃんは子猫の頃から優良ンチでくさくもなくて、見事な腸内フローラを想像して感心してたものだけど。

マオちゃんは脚長胴短の令和体型で、腸がまだ整ってないのかも。
といっても、このひと月半で倍くらいに育った。
保護主さんは、譲渡時に、この子はこれ以上大きくならないと思う、と言ってて、私もTもえー、そんなことあるー?と思ってたけど、しっかり大きくなってきた。小柄ではあるけど。
大きい方が強いと一概に言えるわけじゃないけど大きい方が生物的に強い場合も多いのでどんどん大きくなってほしい。

と、下僕グセでいろいろ気を回してはいるが、マオちゃんは毎日私と遊び、Tと遊び、モンちゃんと遊び、一人でも遊び、めっちゃ楽しそうに暮らしている。
良かった良かった。


殿やビーの若い頃の放任ぶりに比べたら、私がいつも家にいてかまいすぎの気にかけすぎなので、それがストレスになったりして?

皆既月食は残念ながら曇ってて見えなかった。先週までの走り梅雨が明けて晴れがつづき、今日はどさっと雨降ったけど明日からまた晴れマーク。紫陽花が咲いてきた。梔子に蕾が出てきた。夏だ。マオちゃんは初めての夏がくるよ。

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マロウン死す読了。
意識がそれてそれてなんともいえない。モロイよりだいぶ読みにくかった。死にそうな男(マロウンでない)と世話役の老婆の恋のとこだけ読みやすかった。でもなぜか、最後まで面白かった。
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ばらも猫も開花

2021年05月12日 | にゃんトーク
ボルデュール アブリコ
ほとんど日陰なのに咲いてくれる
まごうことなきアプリコット色

横須賀から一泊して帰ってきたら、ツボミだった遅咲きのバラもすべて咲いていた。今年の満開は5月中旬。

ジョン クレア
これまでいろんな植物の陰になっててミニバラくらいの小さい株なのにツボミをつけて、迷ったけど咲かせてしまった
うちで唯一の濃いピンク
小さいけど強い生命力を感じる

2021のニューフェイス
レディ オブ シャーロット
遅咲きみたい、奔放に枝を伸ばしてツボミもいっぱい
香りも良くて思ってたより花持ちいい

コンテ ド シャンパーニュ
咲き揃ってきた


ヴァネッサ ベル



チビバラも冬に土替えしたので今年は枝ぶり良い

朝、窓を開けるとフワ~ッとバラの香りが入ってきて、たまらん季節。
バラたちは好調だけど、下草にやけにちっこいイモムシが多くてびびる。
オルトラン効いてないっぽい。


モンちゃん、体重は8.1。
ダイエット開始から0.6しか減ってないけどどうなの。
87キロの青年が80キロになった感じ、あんまり変わらない。



この5月は写真の撮れ高が多いのでどんどんアップ。


うわっ!おまえにゃんだよー


わりこむにゃよ!
ずーずーちいにゃ!

もみ合いになり、、


いわんこっちゃにゃい!


あたちの!

と、モンちゃんには気い強ぶりを見せているお嬢。
キジのお姉ちゃんは気が強くてー、と保護主さんに話した時「この子は気は強くないと思う」と言ってたけど、これまで見せなかった本性がうちにきて開花したということかな。
うちで唯一オラつかないT「またうちにオラオラが増えた!おれにはわかる!」



マオちゃん、夜は寝室まで遊びに出向くようになった。走るのは若ビーに負けないほど素早いが、ジャンプがあまりうまくない。足が長いとジャンプ向きではないのかな。でもオモチャで遊ぶうちに高く飛ぶようになってきた。

ネズミを投げて拾ってくるのも上手。しっかりくわえて走ってくる。

夜中は私の足元で寝てるモンちゃんにちょっかい出してじゃれてる。

私にかます「ニャー」の声もだいぶ大きくなってきた。
Tはかまされたことがなくて「こにくらしい!」
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ワルなあたち

2021年05月07日 | にゃんトーク

ホスタがどんどん大きくなってキクの上のに葉を広げてしまった


リクニスは今年も花火みたいにたくさん咲いて、もう種をつけている


オルラヤの地植えが咲き出すと、庭は花園

山アジサイもひっそり咲いた
いつかの園芸市で買った苗
ライム葉もきれい


ゼラニウムも絶好調


コンテドシャンパーニュも毎朝咲いてる
大好きなバラだけど、バラ界でも一位二位を争う花持ちしない品種じゃないだろうか
でも次々表情が変わるので日に何度も見る楽しみがある


サルビア ネモローサ

立夏のあたりでエキナセア、ムスクマロウがギューンと伸びてきた。


あたちマオちゃん

写真だけ見てビーに似てない?といわれるが、全く似てないのがこの長いあち。それに長いちっぽ。

性格もかたや初日から図々しくてふてぶてしく、警戒心の強いマオちゃんとは全然違うと思っていたが、時々ふっとビーを彷彿とさせることもある。


ちゅーる食べるときのワルそうな顔とか


大あくびとか

ご飯も大口あけてブルドーザーみたいにカリカリを食べるようになった、のはいいけど昨日ゆるうんしていた、そんなとこは似ないでほしいが。


おめめの大きい子だね


隣の部屋の椅子も気に入ったみたい
トイレも、本トイレを勝手につかうようになった。


モンちゃんに絡む様子を見ててもけっこうなワル。
一歩もひかないワルな顔、これこそ猫の中の猫ビーを彷彿とさせてくれる。


とびついてはカミカミ。
かわいく甘えはしない。


にゃんだあいつ!

やれやれだぜ、と言う側になったモンちゃん。

連休あっとゆーまだった。
猫と遊んだり花を見たりしてると時のたつのを忘れるので、ほぼ時のたつのを忘れている毎日。

本はちょっと前にN代くん「旅する○○」を読み、河原を進む道中がとても面白かったのだけど、ラストがなんそれ!で、いやな衝撃がしばらく続いていた、って話はもう書いたっけ。
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バラの花咲く

2021年04月25日 | にゃんトーク


一番はコーネリア



グルス アン アーヘン



緑がきれい



ナデシコ奥の猫草に一面種がついた。

4日目の木曜日、朝、ケージの掃除をしてたら、マオちゃんはするっと外に出た。

おそるおそる、ゆっくり歩いて、モンちゃんのところまで行って、鼻くんくん。
モンちゃんはジェントル対応。



モンちゃんがケージに入ろうとしたら、ついてきてケージに戻った。


さーはいってはいって

マオちゃん、私のことも怖くないとだいぶわかってきたようで、ケージから出てどこかに籠城する心配はなさそう、(この部屋、籠城する場所もないし)なのでその日の夜から少しずつ、ケージの外に慣れてもらうことにした。

ケージにかけた布も、少しずつ外して、周りにある物に慣れてもらう。

夜も、自分から出てきた。
私の前からさっと逃げてケージ裏へ。オモチャをふるとピュン!と素早く出て来て、またさっとケージ裏へ。
で、ケージの周りをぐるぐる走り回って遊んだ。ぐるぐるぐるぐる。

走るスピードはだんだん速くなって、楽しそうに何度も何度もぐるぐる。
ケージから外の世界に出て、

あたち、こんなにはやくはしれるの!
あたち、こんなにすてきなあしをもってるのね!

という言葉は持たないマオちゃんだけど、生きる歓びできらきらしている。

こんな瞬間に立ち会えるなんて、とジーンとくる下僕。
それからも毎晩、マオちゃんは嬉しそうに楽しそうにきらきらと遊ぶので、そんな瞬間はこれからずっと続く。

何か音がしたりすると、急いでケージに戻る。

Tもテレワークで家にいて、夜にせっせと遊ぶうち、思ったより早く、Tにも慣れてきた。

夜中はTがケージの横で寝てるのだが、ケージから出たマオちゃんはすごいオテンバぶりで遊んでたらしい。棚から私のPCを落っことしたとか。

5日目、朝イチまだ一発シャーかます。
この日は二人とも出社だったので、午後の数時間はモンちゃんと二人でお留守番。
仕事から帰ってからは、寝るまで遊んでいた。

だんだん私の前に出てくるようになり、撫でるとごろんもするようになった。ナデナデは好きみたいで、たまに気をゆるすと細い体をのばして小さくコポコポ鳴らしている。

モンチみたいだなー、とかビーとは対照的だなー、とか殿も新猫が来たときジェントルだったなーとか、みんなの記憶がかけめぐる毎日で、新猫がきて天にゃんたちの記憶はますます鮮やかになり、新猫は天にゃんたちの分までかわいがられて、みんながwinwin。

知らなかったけど、中国語で猫をマオというそう。

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夏近し、2日目夜~3日目

2021年04月22日 | にゃんトーク

にゃつがちかいにゃ!


セントランサス、いい色。
白のほうもツボミが出てきた。


あちこちで花盛りのナデシコ。
地植えのほうが株は充実してる。

バラは開花に備えて、リキダスとハイポの葉面散布をしてみた。

そして、、


ちらっ

2日目の夜、部屋を暗くしてドア閉めてしばらく一人にしたら、カリカリ、ウエット全部食べた。
ご飯を食べた、これでトライアルは完了。マオちゃんはうちの猫になった。


お見合いの日


昨年暮れ頃

この顔はちょっとビーに似てる。
今似てないのは、食の太い細いの差かな。マオちゃんスラッとして脂肪がほとんどない。

マオちゃんの名は保護主さんのつけた名前の変化形で、空海の幼少名、真魚でもある。

夜、ケージの横で寝ることにした。反対側には、モンちゃんも寝てた。

電気を消して寝ようとしてたら、マオたんはケージの中でごそごそ動きだし、ごそごそが、だんだんドッタンバッタンに。
ボールのオモチャで遊び、ケージにかけたシーツを中にひっぱりこみ、トイレの位置を動かし、フリース毛布もぐちゃぐちゃに。そして水をばく飲み。

マオちゃん、すごく大人しかったので、大丈夫かなーと思ってたけど、やっぱり子猫、立派ないたずらっ子だった。
しばらく一緒に遊び、さあ寝ようとすると、ケージから手を伸ばして私の腕に爪をチクッ。2日目にして本性出てきた、順調順調。


3日目。
モンちゃんは何度もケージを覗き、マオちゃんのシャーはおさまり、クンクン鼻ちゅーするようになった。
さっすがモンちゃん。器のちがう男、


まーねー

やっとちゅーるも食べるようなってビーの残したエナちゅーを食べてる。
夜には寝てるモンちゃんをじーっと見つめ、来てほしそうな感じ。

こっちきてよう


モンちゃんに手を伸ばすマオちゃん

ついにモテキか?!

モンちゃんは思ってたとーりの大物で、自分のオモチャとられても、私がマオちゃんと遊んで盛り上がってても、全然気にせずアクビしてどこでもごろんしている。身構えて大人ぶることもなく、余裕のかまえ。すげーよモンちゃん。


まーねー

順調に心を開いてくれてる。
これなら1週間でケージから出られそうだけど、一つ難関が、おじさんが怖いこと。
Tがのぞくとケージの奥に隠れる。シャーもする。

殿ビーモンちゃんはT大好きだったけど、モンチはいつまでも怖がってたな。
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チビちゃんやってくる

2021年04月21日 | にゃんトーク

リクニスとオルラヤが咲いたら、あとはバラを待つばかり。

あちゅくもにゃくしゃむくもにゃく


いいかんじにゃ!


ナデシコもたくさん咲いて、色とりどり。


ヒメフウロも今年はツボミたくさん。


フリージアは切り花にもして、部屋じゅう香っていた。

ちょっとでも手を入れるとよく咲いて、この春はみなさん花つきよい。

そんなよく晴れた春の日の4月19日、新にゃんがうちに来た。

7か月くらいの子で野良教育が少し入ってるみたいで人慣れしてない。
少なくとも1週間はケージ生活、シーツをかけて。慣れないうちにケージから出すと、逃げてどこかに籠城することがあるらしい。
ご飯も好き嫌いが多いそうで、初日はウエット4分の1しか食べなかった。

これまでのうちのにゃんずは、初日からおれのいえ!あたちのいえ!で全力で遊び肩に飛び乗り、飯にがっつくひとたちだったので、緊張で固まってご飯も食べないというのは初めて、あわあわと24時間も経たないうちから保護主さんに相談。

普通ですー、1週間食べない子もいますー、トイレもすぐはしませんよー、赤ちゃんじゃないから、知らない場所に来たら面食らいます、大丈夫!と。

実は昨年ビーに、もう一巡、生まれ変わって人生を共にしてくれない?できれば同じ柄、同じ顔でさ!とお願いした手前、迎える猫はキジの女の子縛りになっていたのだが、新にゃんはキジの女の子でもビーとは正反対。ビーは楽しい天国からちもべのあわあわを眺めてることだろう。

全く新しい出会い。
人慣れしてない、ご飯も好き嫌いあり、緊張すると食べないとなると、初心者には任せられない。
私がみなくて誰がみる?

初日はモンちゃんも面食らって、ケージを覗いて、落ち着かずに家じゅううろうろして、テレワーク中のTの膝に乗り、腹にしがみついて、「なんかかっこわるいぞ!」と言われてた、


おれの天下があぁ

けど、自分のテリトリーに突如知らない猫がきて、一度だけシャーしたけど、フーもウーもなくすぐに受け入れた。さすがモンちゃん。


まーねー

2日目も、仕事そっちのけで新にゃんを見ていた。
少しずつ少しずつ心を開いてくれてるのが分かる。


赤外線も怖いかなーと思ってあんまり写真撮ってない。

オモチャで遊ぶようになり、毛づくろいもして、ケージの中の1階に降りるようになった。
夜、しばらく暗くした部屋に一人にしておいたら、カリカリとウエット両方食べた。水もがぶ飲み。良かった。

チッコもした。間のわるいことに、私がトイレ掃除しようと運び出したタイミングで、お気に入りハンモックの上に。ハンモックを取り外してる時にケージから脱走したけど、自分で出といて焦りまくって動けず、すぐ捕獲。あの焦りっぷり、こりゃまだケージから出られるのは当分先かも。

これまでになく、チビのうちから手のかかる子だけど、遊んだり、撫でたり、眺めたり、1日中でもしてられる。可愛い。これまでの猫たちとはまた違う、オリジナル可愛い。
ちょっとずつ慣れていくにつれ、ますます可愛い。猫はみんな特別。

昔モンチだけは初日に私にシャーして怖がりまくってたけど(でもご飯はむしゃこい)、なんとかなったしね。
まずはケージごしに、モンちゃんと仲良くなってくれれば。

2日目のモンちゃんは、何度かケージごしに鼻を寄せてクンクンし、小さいシャーをくらって複雑な顔をして、高ーい声で小さくニャ、と鳴く。そんなモンちゃん、愛しくてたまらないので、私とTが交代でずっと遊んでいる。

モンちゃん一人だったこの数ヶ月って、時間たっぷりあってすごい平和だったなあ、と、過ぎてから思い知る。
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お見合い

2021年04月17日 | にゃんトーク

ビオラ ラブラドリカ、植えた記憶が全くない。日陰の小さい鉢で花を咲かせた。可愛らしい。

Mさんのくれたチビフウロ。可愛らしい。


サルビア コクネシアと、、


アイシングシュガーも。大雨の後でいろいろ咲いてきた。


オルラヤは、地植えよりだいぶ早く、鉢植えから。


増えまくりのリクニスも開花。


ゼラニウムもブルーデイジーも。

なんだか薄ら寒い4月で暖房つけっぱなし。
でも日照はあるから緑はモサモサ育ってきた。

ハナカイドウとエリナは花後に大きく剪定。ロウバイは、バラのことを考えてTが剪定。
小山内さんのYouTubeは面白くてTもはまっている。
バラ界のレジェンドたちのつるバラ誘引YouTubeは、めちゃくちゃに伸びた枝を匠の技で鮮やかに誘引してほれぼれ。
こんなチャンネルあったのかー!と思ったら園芸YouTubeもコロナ以降に始まったのが多い。

仕事は忙しくて、今日も2件入稿の合間に3回ズーム会議、別件レイアウトもやってる中、ケーブルの人がモデム交換に来た。

おじさんだったので、モンちゃんは恐る恐る近づいてきた。二人目のおじさんは猫好きで、モンちゃんを触ろうとしたけど、何やら変な道具もってて怖かったみたいで、モンちゃん、小さくシャー!モンちゃんのシャー、初めて聞いた。萌え!

15日は待ちに待ったお見合いだった。会場は、猫のお見合いのために作られた小さなかわいい建物。オープンして最初のお見合いが私。
先方はボラさん3人、こちらはTは仕事で私だけ。

里親審査がたいへん厳しいといわれる保護団体の方々。でも緊張はない。審査が厳しいのは当たり前のことだし、私には、幸せに暮らした猫たちがついている。天にゃんたちも応援してるってこと。

むしろ、お世話してきた猫の桁が違うエキスパートの方々に会えることも楽しみだった。彼女たちのおかげでこの国は成立している。猫ボラ様には尊敬と感謝しかない。

お嬢様を僕に!の気持ちで手土産を持って早めに着いた待ち合わせ場所に立ってたら、迷わず声をかけてくださった方はやはり、想像以上に素敵な方だった。
猫愛の強い方々とバイブスが合わないわけがない。皆とても感じのいい方々だった。

そして猫ちゃんとご対面。
知らない場所で知らない人に囲まれ緊張していた。その子は6ヶ月でワクチン・手術も済んでるので、病院行った時のこと思い出したのかも。そうだよね。ケージ内でまん丸のびっくりお目めで固まっていた。殿ビーモンちゃんみたいにのっけけら寄っては来なかったけど、手を伸ばしてもシャーはしないし、撫でても嫌がらない。
キジの可愛い美人の女の子。
モンチのように怖がってたけど、ビーのように賢そうな目をしていた。

私の心はすでに決まっている。
1時間半くらいかな、保護主さんといろいろ話して、つつがなくお届けの日が決まった。注意事項はすべて守る。保護主様のご意向は絶対。大切に育てたお嬢様なんだから。「お預かりしている感覚なので、家の子より丁寧に見てる、家の子のほうが雑」と笑ってらした。

まだ猫同士会ってないのに、先方も「何の心配もなし!」と言ってくれてるし、モンちゃんだもん、私もあの子を迎えることには何の不安もない。(保護主さんの気が変わらないかはちょっと心配)
一匹の猫を迎えるということが、どれだけすごいことか分かっているだけに、気持ちが舞い上がってはいるが。
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3月なかば

2021年03月20日 | にゃんトーク


まだ今ほどクリローが一般的でなかった頃に植えた、オーソドックスな紫の大花が、いつのまにやら株が増えてあちこちで大きくなっている。春先の庭を任せられる頼もしい方たち。


こっちにも!


挿し芽土を買いに行った時に見つけたライスフラワー、再植え。今回は地植え。今は小さくてかわいいけど、ほっとくとどんどん大きくなる。ラベルには暑さに強いって書いてあるけど、ほとんどのサイトで暑さには強くないとある。日中の強い日を浴びると花がくたっとするので、強そうには見えない。


毎日ポカポカ。お昼の庭ではタンクトップでいいくらい。都内の桜も咲き進んでる。

メジロはまだ来てるけど、毎年春になるとヒヨドリが猛烈な勢いでみかんをぶんどっていく。ヒヨドリが去る夕方薄暗くなってやっと、メジロがみかんをゆっくりついばんでいる。

テレワークのおかげで仕事中も庭の様子を見れて良い。このところ多重案件でサボってるひまはそんなにないけど、ときどき外に出て植物の様子を見つつ、身体伸ばしたりしている。ハナカイドウの蕾が開き出して、新しい葉っぱが出てきた。

まだ小さな宿根草の前にしゃがみ、じぃーっと見つめては、大きくなってねーと話しかけながら撫でまわし。ストーカーのように見すぎていて成長してるかわからない。




おれもつきあうぜ!と出てきたモンちゃんは、ある程度背のある草は踏まないけど、まだ地際でこんもりしてるキャットミントとタイムロンギカリウスの並びの上でごろん。

モンちゃん、そこはないわ、とちょっと巨体を持ち上げてずらしたら、私の手をかぷっ!ついでにけりけり!
そして立ち上がり、またキャットミントとタイムの上にごろん。

モンちゃんは寝場所ずらしたくらいで怒らないし、このときも怒ったというより腹に伸びてきた私の手にじゃれてた感じ。

ビーは場所をちょっとずらすと、マジですか?ドンびき!ゆるちゃない!と、これ見よがしに立ち去るのが常だったけど。


ロータス ブリムストンは、なかなか大きくならないけど、2月の頃よりフワフワ感が出てきてすっごいかわいい。




ローダンセマム黄は、花が開くとなんとも微妙なニュアンスのある淡い黄色オレンジから白へと咲き進み、一株でグラデーションが出てとてもかわいい。白より花がだいぶ小さい。
その奥のロータス クレティクスは、夜になると開いてた葉がみんな閉じて、寝ます!と細くなる。みんなかわいい。

植え付け熱も落ち着いてきたので、また読書できるようになった。


おうちにもどるまえに、コンクリートでごろんごろんするんにゃ!
つちをしっかりまぶしてからかえるのにゃ!わいるどだろぉ?
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ホワン官

2021年02月09日 | にゃんトーク



寝起きのモンちゃんの、右目だけとろんとしてたので、よく見たら目のふちが少し赤い。
なんだろう?病院行けば?でも殿もビーも若い頃から目やに出してたけど、何でもなかったよね。なんだろうねー。経過みて病院いこうか、
と、一晩心配したところ、翌日は元通りの曇りなき目に戻っていた。

みんなそうだった、なんだってほっといてもすぐ治ってた。

庭に出るコンクリートのたたきをきれいに掃いたら、モンちゃんはそこでごろんごろんして仕上げのモップがけみたいなことをしていた。



モンちゃんの最近のあだ名に、ホワン官ってのがある。モンちゃんのホワーンという独特の鳴き声からできたあだ名だ。アメリカのドラマなんかを見てると、保安官はぶらぶら遊んでることが多いので、モンちゃんのホワン官はしっくりくる。

アメリカのドラマといえば、昨年末から24をシーズン3から見返していた。6以降は初見だった。6はそれまでかわいいだけが取り柄だったウェインが大統領になっていて、心配な展開だった。ジャックの元上司も嫌いじゃなかったのにジャックひどい。
今はシーズン7。ビルが美爺になっててびっくり。

で、モンスケの話に戻る。モンちゃんにしては珍しく、練り便が出た。
練り便なのか、草のせいでウン切れが悪かったのかよくわからないんだけど、肛門にくっついてしまい、「てーへんだ!」と走り回るモンちゃんを取り押さえ、アルコールフリーの除菌シートでおちりをふきふきした。

猫のおちりふきふきは久しぶりで懐かしくも嬉しく、チッポを片手でめくって丁寧にふきふきしてたら、モンちゃんはブルルルルとご機嫌の音を鳴らした。尻を触られるのが嫌いな子もいるけど、モンちゃんはいけるクチらしい。
殿やビーは昔は嫌いだったと思うけど、シニア期にはすっかり慣れて拭かれるがまま、洗われるがままになっていた。身を任せてくれる感じ、嬉しかったなあ。



土曜は暖かかったので、庭仕事がはかどってだいぶスッキリしてきた。
去年買って初冬に地植えにしたシモツケの株元に立派な芽が出てきて感動。
この2年くらいは庭は業者の出入りが多くて新しい苗はほとんど入れずに、もともとある苗の好きにさせていたらホトトギスが好き放題に地下茎を伸ばして増えに増えている。すごい。

毎年枝が暴れて隣の庭に侵入していくコルクウィッツィアアマビリスを掘りあげた。何日かかけて。どんなに根っこはってても、掘り上げられるものだ。

月曜日からちょっと寒くなり、庭仕事中はライトダウンを着ていた。週末は一緒に庭で遊んでたモンちゃんも、月曜はすぐにひきあげてホトカで爆寝。

メジロは朝からミカンが出てくるのを待ち伏せしている。
メジロも何気にコロナ益で、私がテレワークで家にいて、ミカンがなくなると新しいのを出せるから、ヒヨドリにとられてもすぐ、新しいミカンにありついている。ミカンがなくなると、メジロは大騒ぎして私に知らせる。



「茄子の◯き」読了。
元妻と暮らした時間、前に勤めていた職場の空気と千絵ちゃん、そして現在の自分を丁寧に描きつつ、時間や記憶、印象のあり方やつきあい方に迫っていく。読んでると自分の記憶や印象に響くインタラクティブなところは巨匠の小説にも似ていて面白かった。安い共感ではなく、かつてあったかけがえのない存在、忘れたくない時間の波紋が疾走する感じ。
こんなふうに、過ぎた日々を過ぎてないみたいに描き出すこともできるんだ。同じことを何回も繰り返したりもする。
同時に町◯康の「告白」も借りて読んでたけど、これは今ひとつはまれなかった。「失われた時」を読んでからますますストーリー的なものには興味がなくなり、事件なんて何も起こらない小説が好き。

◯いちど弾いてみないと、その日、その場所でギターからどんな音がするかはわからない。でも、いちど弾いてしまったら、はじまってしまったら、それがどんな音でも次の音を続けないといけない。(中略)間違いたくないから悩んだり迷ったり困ったりするので、その時鳴った音からまたはじめればいい。
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花束

2020年12月17日 | にゃんトーク




12月の半分すぎて、空気がきん!と冬らしくなってきた。
でも日中日が出てれば動いてるうちにあったかくなるので、なるべく仕事前に一河原。

久しぶりにお寺に行ったら、モミジが真っ赤になっていた。崖線のハゼも見事な紅葉。ケヤキや桜はもうハゲ。

昨年、組立に失敗したまま使ってたIKEAチェストを買い換えることにした。ニトリで完成品を買った。粗大ゴミが混んでて年明けになるので、ニューチェストは梱包したまま廊下に置いた。

モンちゃん、ここジャンプできる?とチェストの上をトントンたたくと、見上げながらうろうろ、おれはやる!おれはやる!ジャーンプ!と飛び乗った。

モンチやビーの見せた三井の3Pシュートのような美ジャンプには程遠く、尻が落ちそうになりなるのを前足の筋力でこらえるような凡ジャンプだけど、箱に乗ったモンちゃんは、得意満面だった。


へへ!おれやったった!


やったったんだぜ!


えっへん!

モンちゃんと二人、ホトカにごろんしながら、YouTubeの猫動画をつけるとモンちゃんはテレビをよく見てる。

その流れで、プライムで「グーグーだって」を一気見。モンちゃんは猫の声がするとテレビを見ていた。




モンちゃんは、人も猫も好きな明るい子だ。下の子が来たらすごい喜ぶだろう、と毎日のように思う。

このドラマは猫の出番が少なくて原作とは別物だけど、宮沢りえの顔と井の頭公園、漣UAのパレードって曲が良かった。時々、原作ママのセリフが出てくる。

◯グーグーが長生きしますように
病気しませんように
事故に会いませんように
この家の生活が楽しめますように
そして天寿をまっとうしたら
このわたしがグーグーを送ることができますように

と、グーグーがきてすぐの頃にオオシマさんは祈る。
初めて読んだ時、そこにいた殿ビーモンチに同じことを祈った。送ることができますようになんて、考えるのも怖いけど遠い遠い先のことだしそんな日が来るなんて現実感がなかった。

ドラマで宮沢りえがそのセリフを言ったとき、十何年も前に読んだ時の祈りとともに、3匹がぐーっと側にきた。膨大な時のへだたりを越えて。
涙が止まらなかった。



0.01ミリの狂いも許さないモンチの黄金比率はものすごい難しくて私的には全然だけど、この絵はTには好評。

◯きみは私のいる世界に歓びをもたらす
きみがいるから私はこんなに楽しく絵を描ける(中略)
絵は写真じゃないので一瞬を切り取ることはできないが、幸福で楽しい時間を凝縮させる、一瞬を切り取るとはなんと傲慢な錯覚、
(巨匠連載より)

「見い出された時1」読了。
後半はなかなか玄人向けだった。
心の波紋、隠されたエッセンス、真の現実。

◯真の人生、ついに発見され解明された人生、それゆえ本当に生きたといえる唯一の人生、それが文学である。この人生は、どの瞬間にも、すべての人の中に宿っている。

ママは手術が無事に済んだ後、生検結果がシロと判明、ようやくホッとできた。ママの状態は客観的に見て元気だから大丈夫だと思っていた。
過保護な病院で、口内の回復待ちだけなのに入院は3週間だった。
猫だったら何がなんでも連れ帰るとこだけど、ママ的に入院生活は上げ膳据え膳、シャワーも浴びられるし病室も新しくてきれい、頼もしい先生と優しいお世話係もいて居心地良かったみたい。

入院中、パパママ私の3人LINEでやりとりしていて、パパママは一日じゅうLINEし合ってて、ほんと仲良しだ。
パパは思ってた以上に何でも料理して食べていた。一度くらい様子見に行きたかったけど、なんせコロナが。

週末、Cは肩首を傷めたそうで、海には行けず、Tと近所の温泉に行った。
まだそこまで寒さにやられてはいないけど、露天風呂とサウナ3セットでととのった。女湯は平年よりすいたけど、男湯は部活帰りの若者から老人までいて混んでたそう。風呂上がりの一杯はめちゃうま。うどんも美味。



しょわせてみた

朝イチ、庭に出たらきた!甘い香り、見にいくとロウバイが咲いてた。Amazonで買い直したグーグー6冊が届いた。
Tが仕事の前にさっといなくなったと思ったら、花束を買ってきてくれた。バラやスイートピーが入って、いい香りの花束。
嬉しかった。ちょっと涙出た。
春や夏が誕生日なら、太陽や風浴びて呼吸するだけで「いい日だなあ」って思えるであろうに、年末の誕生日というのは寒いし日は短いし仕事はたてこむし、おまけに鐘の腹痛もひどかったけど、花々のおかげで、やさぐれずにすんだ。
みんな忙しいだろうに毎年覚えててくれる人たちが何人もメールをくれた、感謝してすごそう。

前の晩、自分ではすっかり忘れてて、モンチの絵に取り組んでたら、12時すぎて帰ってきたTにおめでとう、といわれて思い出した。
ビーの誕生日は前の晩から大はしゃぎだったのにねー。
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2020年10月15日 | にゃんトーク



モンちゃん、たっぷりの昼寝から起きるとデデデーッと走り回って遊び、高まるとすぐ、背中にタテガミが立つ。



短い毛なのでタテガミもちょんと立つのがかわいい、栗みたい。

モンちゃんは、好ききらいなくほとんど何でも食べてるけど、総合栄養価食のウエットの黒缶とカルカンだけは食べないみたい。はっきりこれが好き、というのはよくわからない。

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10月のはじめ、台風14号は上陸するのかと思いきや、東にそれて南下。富士山が冠雪したら台風上陸しない説は当たった。
が、影響はあって週末は雨が降りつづき、雨に弱い金木犀の花は一気に散った。

日曜には雨が弱まり、高速では西の空の端っこで雲が切れて光が射していた。
アワダチソウも咲きはじめた。




海についたら青空が広がった。
台風の時化残りもなく、ほぼ凪。潮色は濁ってるけどきれい。
ボードで岩まで行って、岩にボードを置いて岩の周りを泳いだり潜ったりして、離れたところにいたCを見ると、陸の方を指さしていて、見ると、葉山の低い山の上に大きい虹が出ていた。
海に浮かびながら見る虹は、最高。ビーたまがお発ちになって1ヶ月の虹だった。

太陽が雲に入ったり出たりを繰り返すのに合わせて、虹も消えたり出たりしていて、日没まで虹は見えた。

お寺では、木星土星と火星がまた並んで見えた。虫の声は元気いっぱい。

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ビーの旅立ちから1ヶ月、私はふつうに元気に暮らして、新しい季節を楽しんでもいるけど、まだ整理はつけられない。食事記録も壁にはりっぱなし、介護食も置きっぱなし、病院への挨拶もしないまま。

肉体がなければ世界を感じることができない。肉体を置いてったビーは、今世界の側になったということなのか。それなら私はいつもビーに触れているのか。

ビーの名前を呼びながら、そんなことを思いながらも、外を歩いてるとき、ビーが早くも生まれ変わって現れないかと目を凝らしている。できれば同じ柄、同じ顔、同じシッポで

モンチや殿は、長いこと頑張ってくれて本当におつかれ様、しばらく天国でゆっくり安らいでいてほしい、私がいくまで仲良く待っててほしいと思っていたけど、ビーは1ヶ月も経たないうちから生まれ変わってまた私のとこに来てくれないか、今度はモンちゃんの妹になって、仲良くしてほしいと妄想までする始末。

どの子もこよなく愛してるけど、ビーは私の憧れで、どうしても特別で、殿もモンちゃんもそれはわかってた。モンチは気にしてなかった。

殿の絵も描いてみた。



むむっ、なかなかりりしく描けたな!

ビーを描くと勝手に補正が入って実物から遠ざかることが多いけど、殿は余計な補正が入らないから良く描けてる、とT。



にゃにこれ、ふん!

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失われた時を求めては、12巻に入り、消え去ったアルベルチーヌへの想いを語る語り手と、ビーへの気持ちがところどころ重なり、読みながらビーのことをずっと思っている。アルベルチーヌの使っていたピアノラや、一緒に過ごす時に座っていた肘掛け椅子が目に入るたび、それらの物がアルベルチーヌの出奔を新たな言葉で告げようする、語り手はそれが苦痛で忘却を願っているが、そこは全くかぶらない。ビーがいた私の枕元もビーの歩いた河原の草の上も、季節が移ろうごとにビーの出奔を私に告げるのは、寂しいし涙も出るけど苦痛ではないし、寂しくてもいいからビーのことをひとっつも忘れたくない。

○生きていた姿が突然リアルに浮かんできて、✕✕ちゃんの体をすぐ近くに感じる

というのは、未明のT争(2度目)。序盤は友人のお葬式の話だけど、湿っぽさはみじんもなく光が乱反射するような明るさ。

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ちょっと何いってるんだろう

2020年09月30日 | にゃんトーク



やっとたいようにあえたぜ~


くさがだいすきなんだ、おれは

Tは、トイレ掃除がラクになって寂しそうにしていた。
猫は調子がわるくなってくるとまずトイレの粗相が始まって、それは長く続く。

ビーはちゃんとトイレに行ってたけど、軟便の日が多くてトイレの踏み台や、前の砂落とし台の上ですることが多くなってた。
なんて、ビーの具合が悪かったのなんてほんの一瞬のことだけど、そんなことすら懐かしい。

今や、トイレ監督モンちゃんも文句つけようのないきれいなトイレが2つ。
その2つのトイレをモンちゃんは丁寧に使い分けている。
私はカード明細を見ても寂しい。病院の引き落としがないと、こんなに少ないのね。



大きな菊の花がずっと咲いてる

粘りに粘って老猫の風情をじっくり見せてくれた殿と違って、ビーはナマリやイワシが食べられなくなったら、かわいさの頂点にいるうちにぴょんと飛び出してしまって、私は覚悟不足だったせいか、いまだ大不在が幅をきかせている。

胸から喉元にかけてボッコリ開いた大穴を、夏の空気が満たしてくれるうちはいいけど、秋風がヒューッと吹き抜けるのはなかなかのもの。
でもこれも、ビーらしい気もする。ビーは用なんかなくても、存在をアピールしていた。
今は不在というかたちで存在をアピールされている。こうなると、もはや不在ではないともいえる。
(ちょっと何いってるのか、、)

ビーのかわいさって、なんなんだろう、と最近よく考える。
猫なのでフィジカルのすべてがかわいいのはもちろんだけど、ビーのかわいさは内側がそのまま肉体に現れているようだった。

ビーの内側とは、猫の中の猫たる猫らしさで、その猫らしさが耳になり目になり顔になり、四肢となり、シッポとなり、ビーになっていた。

ではこの猫らしさとは何か。
まず、自分が一番偉いことの自覚と、それゆえのわがままぶりであった。
私がビーの言いなりであること、ビーを何より大事に思ってること、ビーのためならなんだってすることをよく分かった上で、ビーは私に大いばりだった。

大声で鳴いて私を呼び、強い目力で私を見上げるのは、子猫の頃からずっとそうだった。
子猫のころは、口を大きく開けて、キニャーッと鳴いた。
大人になるにつれ、そこまで口を開けなくても、大声で鳴くようになった。

小腹のへったときに鳴くのは当たり前だけど、手持ちぶさたで鳴くことも多かった。
なでて!抱っこ!ポンポン!側で見てて!というときに、自分から来るのではなく、私を呼びつける。

ちょっと寝てる位置をずらしたり、抱っこ中に爪が服にひっかかったりすると、「にゃああ!」と怒る。
人に何かを強いられることをきらい、常に人の上にいる。
猫が人よりずっと偉いことを、ビーはよく分かっていたのだ。

もう一つ、猫らしさとは、うまいものを食べたい、かわいがってもらいたい、という純粋な欲求に一直線なところである。
とにかく賢いビーは、欲求のためだけに、賢さを活用した。
だからビーは賢さも猫らしさの一環であり、猫らしさとはつまりかわいさなので、賢さ=かわいさである。
(ちょっと何いってるのか、、)



ビーたま何枚かに一枚降りてくる

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久しぶりに、上野に絵を見に行った。ロンドンナショナルギャラリー。
予約制で、人数制限していて、混んでなくて見やすかった。
ルネサンス期から印象派まで、ヨーロッパ芸術の歴史をたどる至福の空間。



フェルメール《ヴァージナルの前に座る若い女性》は、目の前でゆっくり見ることができた。
構図も色合いも素晴らしかった。
女性は丸顔で、アルベルチーヌがピアノラをひくシーンにリンクした。



ターナーの神話をもとにした海の絵、カンバスが大きくて、海、大気、光が濛々、吸い込まれるようだった。



写真ないけど、ムリーリョ 《幼い洗礼者聖ヨハネと子羊》 もとても良かった。
セザンヌの風景画、モネの睡蓮と橋の絵、そして終りの一枚は、ゴッホのひまわり。
何枚かあるひまわりの中で、花も背景も一番黄色のひまわりで、ゴーギャンもとても気に入ったという一枚。これも目の前でゆっくり見れた。

この日は雨で、公園でゆっくりできなかったのは残念。
駅近くのマンゴーのミックスソフトがめちゃうま。
はしご寄って帰った。

モンちゃん1人でお留守番なので、今も二人で出かけてもとっとと帰る。モンちゃん雨の日はこれでもか、と寝てるけど。

土曜は河原飲みの予定が雨で、R堂の中で飲んだ。
だらだら4時間くらい。久しぶりにたくさん人に会って楽しかった。
ふだん全然人に会ってない、しゃべってないという人もいれば、すっかり元通り毎晩飲んでる、という人もいた。

雨は霧雨で、私にとっては降ってるうちに入らず、外の喫煙所で雨にあたるのは気持ちがいいくらい。
みんな寒がってたけど、まだ「寒い」という言葉を使うほどではない。
涼しいけど。

27日は理事会で、始まるころにやっと日が差した。
20日連続の雨だったらしい。
理事会は、まだまだ話がてんこもりで4時間半もかかった。
それでも、終わって爽やかな笑顔を見せる担当営業の陣内くん(仮名)はほんと頑張ってる。

秋晴れの爽やか天気になり、モンちゃんはますまするんたったで、庭に出たり入ったり。私も一緒に庭に出て、あれれ、この匂いは。
金木犀が咲いた。

河原には、彼岸花も咲き始めた。

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本は「失われた時を求めて11 囚われの女」を読了。

前半は、ヴェルデュラン夫人のサロンにて、シャルシュス男爵が企画したモレルの演奏会。
男爵は年を取ったせいか、自分の性癖を平気で人前にさらした上、お客をヴェルデュラン夫人に紹介せず、自分の手腕に酔いしれて、夫人の怒りを買う。
怒った夫人はアホのモレルに男爵の悪口を吹き込み、二人を別れさせて、男爵はこの後病気になってしまう。
語り手はモレルの演奏するヴァントゥイユの七重奏曲を色彩豊かに描写。その音楽は、マルタンヴィルの鐘楼や、バルベック近郊の立木を前にして感じた印象を体現する。
この楽譜を解読したのはヴァントゥイユの娘の女友だちで、この夜会に来るはずだった彼女たちとアルベルチーヌとの関係を妄想し苦悩する流れは後半につづく。
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モンちゃんは

2020年09月15日 | にゃんトーク



モンちゃん、あんなに相手にされてなかったのに元気がなくて、食欲も少し落ちている。
オモチャや草で遊んでるときはびょんびょんするけど、フワーン!と鳴かず、庭に出たがらない。
ビーの体を運んだバッグを庭で日干してたら、何度も中を覗いていた。

相手にされてなくても大好きだったんだろうな。
おれの通れない隙間を通って行きたいとこへ行くビーを、ねーちゃんすごい!と見ていた。
ビーに飛びついては「にゃああ!」とうざがられて、ビーがだるそうな時は邪魔しなかった。

ベッド下にビーが引きこもったときも、ビーの動きに最初に気づいて顔を上げるのはモンちゃんだった。

旅立ちの瞬間は、モンちゃんはベッドで爆睡してたけど。

モンちゃんには若いみそらで大変な状況を見せたことは、自然界でもあるとこだし仕方ないとしても、モンちゃんの前では泣かないようにして、目の前のモンちゃんと遊んで撫でて、抱っこして、猫ごっこして、庭で一緒に楽しく過ごしてるけど、モンちゃんもかなり勘のいい猫だから、私のまとうボッコリの寂しさは隠せないんだろうなぁ。

こっそり洗面所で泣いてたら、モンちゃんが足元に来ていてびっくり顔で見上げてた。

先日の4歳ワクチンは、若い女性のK先生。モンちゃんもビーちゃんもいい子で、猫がみんなこんなだったらいいのに、と言ってた。ビーちゃんはよく鳴くけど、暴れたりはしないって。

モンちゃんは診察台から窓枠に逃げようとしたけど大人しかった。女の人はだいたい好きだもんね。

体重8.7。ここで止まってはいるんだけど。このままいくと、ウンチが出づらくなって摘便しないといけなくなる、何かあったときに麻酔が効きづらく覚めにくい、脂肪が邪魔で触診は腎臓がやっと、で6キロ目指してダイエットしましょう!と。

さっそくロイカナ減量サポートなどダイエットフードを混ぜて、湯水のように食べるゼッピンは減らして、モンちゃんの食事管理も始めた。遊ぶときもなるべく走らせるようにして、まずは7キロ台が目標。

という最中に、ビーたまが飛び立ってモンちゃんは食欲が落ち気味になって、体重減ったかなと測ったら8.6。

ビーたまのお供えのアジやクリスピーキスはなくなってる。お供えが消えるのって、嬉しいな。

モンちゃんのためにもどっかで切り替えて元気出さないとなーと思いながら、4、5日の間はでくのぼうだった。ただ寂しさに身を任せていたかった。泣いては泣き疲れて無になってタバコ吸う、の繰り返し。

Tとはちょこちょこ河原やお寺まで散歩して、たくさんビーのことを話した。全部の記憶を共有してるってすごい。会話にはモンチも殿もいつでもふつう出てくる。モンチが先輩風吹かしたらどーしよ、いや殿がいるから大丈夫だよ。

言葉にしていくとまた泣くんだけど、あっぱれハレルヤな旅立ちを忘れたくなくて、日記は書いた。Cくんにメールした。
Cくんも、ブロ友Mさんも、ビーすごい!とまず言ってくれて、嬉しかった。この二人の言葉はさすがで、胸の奥に響いた。




Hさんは、ビーばりに可愛いお花を送ってくれた。

お花は病院からも届いて、祭壇は華やか。



そういえば、ビーを送ってすぐの時、ステレオでボブをかけたらふつうに聞けたけど、マジカルミステリーツアー2回目で音がおかしくなった。長年使ってたスピーカーの一部が突然壊れたのも、ビーが分かりやすくイタズラしたんだね、と話した。ビーは消えてなくて、こんなイタズラもできるから!と、二人同時に軽いダメージを与えるのにスピーカーはうってつけ。


今は雲のベッドでこんな感じかな

13日の日曜は海へ。
CはHちゃんやMユを送った時、すぐには私に言わなかった。言わなければ生きてるのと変わらないかなあ、と思ってさ、と、前に言ってた。
ブドウを持ってきてくれた。

私もビーのことは、Cに言わないことにしてみた。しんみりするより、2週間ぶりの海をただ楽しもう。
いつものように、海に行ってる間、ビーはおうちにいる、と思ったらそんな気がした。

あいにくのどんより曇り空で涼しくて、秋めいたね、花水木の葉っぱが色づいてる、多摩川の桜すっかりハゲた、台風の後で季節動いたね、うわーん!と、結局のっけから二人でしんみり。その後はバカ話で笑った。
虹をよく見る一週間だった、とC。
高速で、天気雨になり、今日も出そうだね、と空を見ていて、C「出た!後ろ!」
おお!
低くて太い虹だった。
ネズミを追いかけてるときの、ビーの動線。おうちにいなかった、遊んでる遊んでる。

海についたら雨。
でも気にせず泳いだ。潮はぬるい。台風の後で、潮はほぼ澄んで、きれいだった。
浅いところに若いボラの群のほか、小さい魚がたくさんいた。

岩周りは、ツノダシを今年初めて見た。クロダイも次から次へと現れて、おれが兄さん、いやおれが兄さん、おれがおれが、と寄ってきた。
チョウチョウウオ、オヤビッチャ、カゴカキ、ソラスズメダイ、黒っぽくてシッポが水色の魚もたくさんいた。

一人で来てるお兄さんがいて、ここの魚、餌付けされてるんですか、すごい寄ってきますけど、と驚いていた。もちろん餌付けなんかされてない。
お兄さんは結んだ髪といい、潜るのが上手いことといいCに似てて私も間違えそうになったので、魚たちもCと間違えて寄ってきたと思われる。

小さなイカ、青く美しいシマダイ、コウナゴの群もいて、冷えきるまで泳いだ。
雨は降ったり止んだりで、遠くの沖には日が射していた。

上がると寒くて、そろそろ袖がいるのか、袖ってなに?世の中には袖ってもんがあるらしいよ、ググるか、としんみり。




お寺についたら6時半でもう暗くてしんみり。虫の声を聞きながらストレッチ。
五感にとどまらずナンバーの数だけあるという感覚を開いていくと、しっとりした空気が体に流れこみ、意識は溶け出し、自然の全てと一体になり、ボッコリの大穴も気で満ちた。
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フッフーン

2020年09月14日 | にゃんトーク


たくさんお花を買いに行って、夕方の空を見に河原に行って、ほかはなんにもしないで一晩すごし、次の朝は10時にお寺に行った。

ビーがついてくるようにたくさん声をかけたけど、あの賢いビーが、もう迷子になることはないのはわかってる。

ボブの歌もずっとかけて歌った。この歌が聞こえたら、私のとこに来てね。

雨予報は外れ、旅立ちの日と同じく青々とした空に大きい雲がたくさんある、夏の空だった。
暑くて、外に出ただけで汗が流れ出た。百日紅は満開がつづき、ツクツクが鳴いていた。

お花のほかに、イワシナマリアジもいっぱい添えた。

担当の方は殿と同じKさん。
殿のとき、とてもきれいな白い骨です、とほめてくれたのは、みんなにいうのかな、と思ってたけど、今回は、お胸にわるいところがあったのでしょうか、といってた。
顔の右側も骨がもろくなっていて、火を入れるのが難しかった、とも。Kさん何者。

Tもこの一週間は夏休みだったので、ゆっくり一緒に送ることができた。
帰りは三茶に寄って、ビーも食べるかなと、お寿司を食べた。少ししか食べられなかったけど。
ビーをつれて河原にも寄った。殿のときと同じくらい暑かった。



ビーのお世話は介護まではいかなかった。ビーをおばあちゃん猫と思ったことは一度もない、Tもそうだという、ビーはいつも可愛いわがままお嬢であり続けた。
お顔ふきふきも、食事管理も投薬も、ずっとやってきた日常で、いつからかずっと、ビーを最優先にして過ごしていた。

ビーとNちゃんはそっくりと昔からTに言われてきて、もちろん私はビーのかわいさや運動能力の足元にも及ばないのはわかってるけど、私はビーで、ビーは私、ビーと私は一心同体とずっと思ってきた。
ビーを抱っこして庭に出て、一緒に風を浴びてるとき、ビーと私に境界はなかった。ビーの体のぶるぶるが、私の体も震わせた。
ビーが楽しければ私も楽しいし、気持ちよければ気持ちいいし、私が元気ならビーも元気でいた。

Nちゃんはビーをえこひいきするともよく言われてた。
モンチがきて殿にべったりになった頃から、私はビーを一番気に掛けて、ビーは私にべったりだった。
ご飯食べるとき、洗濯物ほすとき、ゴミ捨てのときもビーは私の肩に乗り、横になってると胸に乗り、寝る時には顔に乗り。

お互いの息が混ざり会う近さにいつもいた。ビーが首に乗って私の鼻と口にあごを乗せて眠るのは、いつも至福だった。ビーはいつでもいい匂いがした。



シッポやお尻が汚れて洗面所で洗うのも、投薬も、Tだと嫌がってやらせなかったけど、私がやることは嫌がらなかった。病院だけは最後の通院まで嫌そうだったけどね。
病院ではいつも私によじのぼった。

去年の水害のとき、友達の支援で最初に頼んだのはビーの体重をみるための体重計、冷蔵庫が壊れてお隣に借りたのも、ナマリとササミを冷凍するため。

あの夜、ビーを抱っこしてなだめながら一緒に台風を乗り越え、一緒に台風一過の夜空のピカピカの月を眺めたのも、一生忘れない、今となっては幸せな記憶だ。

今年のリフォーム中も、一部屋にトイレもご飯もまとめてずっと一緒にいて、コロナ禍になってからは仕事に行かなくなってますます一緒にいて。

そして、旅立つその時まで一緒にいて、見送ることができた。
20年、最高の幸せを私にくれ続けて、お見送りもさせてくれた。

なんだかすごい時間、すごい関係でいられた。
それは消えたわけじゃない。
ビーとのすごい時間、すごい関係とともに、私はこれからも生きていく。

寂しいのはもう、これはもう仕方ない。

今月の巨匠連載より。
◯犬や猫は自分たちより早く死ぬ。子犬子猫としてうちにきて、暴れまわり、全身で生きる歓びをあらわす。三年、五年とたって落ち着きが出てくる。
そのうちに、あんなにわけがわからず暴れまわってたのが、こんなにものがよくわかると、大人になる。その日々が五年から十年続くと老いてくる。
いとも簡単に跳んでいた棚に跳べなくなり、散歩に行くのも億劫がったりする。
そして死んでゆく。その全体が、十年から二十年だ。
全身で生きる歓びをあらわしていた子猫が、二十年もするとこの世界からいなくなっている。
(中略)
何匹も世話していれば、そのことはよく分かっている。
それはもうホントに避けられないことだと分かっている、けど何年後かに待っている別れを、恐れたり嘆いたり悲しんだりはしない。
生きてあることをことあるごとに喜び、その喜びが期限つきであることを喜ぶたびに思う。
言葉にすればそういうことだが、それは静かな音楽のように絶えず漂っている、それが風の音だったり、夕暮れの光だったりしていた、

ビーの仔猫時代ったらホントにすごかった。
両手を広げてぴょんぴょん跳んで、私の目に着地!流血!なんてこともあった。
1日の大半外にいて、毎日ネズミをくわえて帰ってドヤ顔で見せびらかし、さんざん弄んでしまいに食べた。
ある夜は、ネズミとりのトリモチを体じゅうにくっつけて帰って、私に向かって激おこで鳴いた。
ある夏の日に家出して、私はビーを探すだけの日々を2週間送り、毎日ビーの夢を見た。ビーはちゃんと自分で帰って来た。
家の中でも殿と追いかけっこしたり、本棚の本やソファ、壁で爪とぎしたり、カリカリや鰹節の袋を開けて祭りを開いたり、やりたい放題で遊んだ。
引っ越すときも、外でも遊べるようにと1階を選んだ。
庭では脱走しないように押えてたけど、いつも不意をついて飛び出して、私の手の届かないところから、フッフーンと私を見た。

4歳でモンチが来て、ビーは大人になってからも、外の木陰でごろんして、ときどき私の心配をよそに姿を消しては帰って来て、殿に甘えて、殿とケンカして、モンチとは犬猿で、人のご飯をトンビのように狙い、ゴミ箱をひっくりかえしてケンタの骨を取り出して、Tにしかられるとベッドに走ってごろん、ハイハイこうさーん!
Tが抱きかかえて、「ビー!なんどいったらわかるの!」とやると、耳を伏せて目を閉じて、ごめんなちゃーい!と思ったら片目あけてチラッ、そろそろいいでしょ、しちゅこいにゃ!
Tはポンポン担当として、何時間でもポンポンしてもらい、手をとめるとシッポをバンッで睨みをきかせた。
ベッドにごろんしてニャー!と私を呼んで、見に行って向き合ってごろんすると、ご機嫌で毛繕いを始めた。私の顔を、足を投げ出す台にして。

そして16歳をすぎ、鼻炎、甲状腺亢進、腎臓など持病がでてきて体重が半分になって、ムダな動きはしなくなってからも、トンビのように人のご飯を狙うのは変わらず、好きな物だけむしゃむしゃ、ぶしゃぶしゃ食べて、ポンポンされて、下僕を足がわりにして外で日を浴びたり、風の匂いをかいだりして、ぶるぶる体をならしていた。ついこの春まで、モンちゃんは越えられないフェンスの隙間をするっと抜け、ビー!帰ってきてーと懇願する下僕をフッフーンと振り返った。私を呼びつけることもどんどん増えた。その度に喜んでかけつけた。

20年前、Cと一緒にビーを引き取りにいったとき、ビーは自分からまっすぐ私の膝に来た。
その頃から、いつか訪れる別れは必然であると言葉にしなくても漂っていた、だからビーとの日々は、ことあるごとに特別な喜びで、ありがたかった。
避けられない時が来た今も、喜びの日々はどこにもいかない。私とTの間に、この部屋や庭に、世田谷観音の一角に、どかっと広がっている。

ビーは不意をついてぴょん!と飛び出した。ビー!と呼び続けるちもべを振り返って、今もフッフーンだ。素早いビーは私にはつかまえられないけど、いつだってビーは、自分で私のところに帰ってくる。

One love one heart,
let's get together and feel alright.
Give thanks and praise to the load,
and i & i will feel alright!
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