なぎのあとさき

日記です。

パターソン

2017年10月17日 | 映画の話(ネタばれ)



もくようまでいいてんきで、
おふとんほして、おれもひなたぼっこしたんだ



こんな、なつみたいなてんきが、
ずっとつづくとおもってたんだ




ホトトギスがまだ咲いてる

金曜は、雨で最高気温が17℃。
向こう一週間曇りか雨マーク。
朝から耳鳴り。

昨日は調子良かった殿が、
夜はご飯をあんまり食べず。
前日からの気候変動がえぐかったから想定内。
ホエキした後で吐き戻しもあったけど、
その後は穏やか。

ビーもよく寝てて、
たまに起きては消化器サポのカリカリ、
モンプチきはだまぐろもよく食べた。

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土曜日は、病院に薬を取りに行ったらワンちゃんたちがいて、
この子は17才、うちは16才、すごいねえ、
とみんなで誉め合っていた。

しょーもない天気のため家にいて、
夕方渋谷へ。
ラッシュが行列でうろうろしてたら時間なくなり、
大阪王将で餃子。
明治通りのヒューマントラストへ。ほぼ満席。

『パターソン』

自分のことみたいに思える、
ジャームッシュらしい映画で、
すごく良かった。
(前作の吸血鬼一家だけあんまりはまらなくて)

毎日の通勤で街を歩いてるだけでも、
なんか楽しいし、
マッチ箱ひとつにもポエムがある。
あと、犬のマーヴィンかわいすぎる。

こんなふうでいたいなー、と思う夫婦の関係。
妻は朝は起きないし、とっぴなことするし、
美味しそうじゃないご飯を作るし、
カントリー歌手になるからギター買って!と言い出したりするけど、
美人でかわいくて、
夫の書く詩を大切に思っていて、
夫は妻に、嫌な顔ひとつしない。
「彼女がいなかったら心はズタズタ、
彼女のような人は他にいない。」(夫の詩より)

夫は今どき携帯を持たず、
秘密のノートに詩を書いている。
町にはほかにも詩人がいて、
コインランドリーのラッパーも、
10歳の女の子も良かった。
長瀬も良かった。「a-ha」がおかしかった。

仕事から帰る夫を窓から見てるマーヴィン、
可愛かった。ポストのいたずらも。

映画館を出てすぐ、ダーが、
「女のヒトNちゃんに似てたねー」とゆうので、
あんなふうに見えてるのか、とラッキー。
センター街の雑踏で足踏まれて
「いてーなこんにゃろー!」と舌まわす妻なのに。
(むしろアウトレイジ)
まあ、私はワンコにどんないたずらされても
ガレージに閉じ込めないけどね。

帰ったら12じ前。
猫たちは調子いい。

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クーリンチェ覚書

2017年05月30日 | 映画の話(ネタばれ)

クーリンチェ少年殺人事件を見た。
90年代に公開してる時にも見たけど、
まーー覚えてない。

3時間50分ある映画なので、数日前から気合を入れて。
見始めてから、いろいろ思い出した。
4時間弱の間、水を飲むことすら忘れて映画の世界にハマった。

また忘れるんだろうけど、
30年後の私に3時間50分見れる体力があるかわからないので、
覚書しとこう。

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1959年夏。
冒頭の陽射しは明るい。
緑も濃い。牛車のゆーっくりとした歩み。
日本の、昭和の夏の風景に似てる。
主人公の小西(シャオスー)の家族が住む家が日本家屋なので、
ますます風景に懐かしさがある。

けっこうイケメンな父とシャオスーは、
学校帰りにかき氷を食べる。
ラジオからは大学合格者の名前が流れている。

主人公のシャオスーと親友の王茂(小猫王、ワンマオ)は、
近くにできたスタジオの屋根裏(梁で組まれたとこ)に忍び込んで、
撮影を覗いたり、本読んだりしてる。

ワンマオはシャオスーの姉に軽口たたいたりして、一番明るい。
背が低くて声変わりもまだ。

ワンマオが本を落っことして、守衛に捕まった小西。
すぐにワンマオが助けに来て守衛の気をそらした、
と思ったらワンマオは戻ってきて懐中電灯を盗み、二人はなんとか逃げる。

少年たちには派閥があって、主人公サイドは「小公園」。
小学校で滑頭(ホアトウ)が敵グループの「217」に因縁をつけられて、さっそくケンカ!
逃げ遅れた敵グループの少年の顔を、滑頭はレンガでバコッ!

学校で、滑頭とシャオスーが言い合いになって、飛機のバットが没収されてしまう。
シャオスーが困ってると、兄がバット代の70元を黙って貸してくれる。
兄も男前だし、主人公の家族はいい人ばかり。

シャオスーが目の治療で保健室にいると、膝を怪我した女子が治療を受けていた。
初対面の二人は学校を抜け出してデートする。

スタジオでは、シャオミンが監督にスカウトされる。
軍の演習場では、小公園のメンバーに見つかって、軽くケンカ。
シャオスーが股間蹴り。

送るよ、とシャオスーはいうけど、
シャオミンはバスで帰る、と去る。

シャオミンは小公園のボス、ハニーの恋人だった。
ハニーは217のリーダーと小明を奪い合い、
挙句に殺人を犯して台南に逃げていた。

シャオスー兄は217のたまり場のビリヤード場に。
シャオスーに貸したお金は母の腕時計を質に入れたもので、
取り返すために来たんだけど、ボッコボコにされる。

ワンマオは、ライブハウスで歌を歌っている。
ソウルの入ったファルセット。

洋楽の歌詞を訳してほしいと、シャオスー姉に頼む。
ワンマオはシャオスーの家のラジオを分解。

転校生・小馬(シャオマー)登場。
ワンマオが噂話してると、教師が王茂を黒板に立たせて、茂という字を100回書け!っていう。

放課後、シャオミンは「スタジオに来ない?」とシャオスーを誘う。

シャオミンは家政婦の母と居場所もない感じで、てんてんと暮らしている。

シャオスーはホワトウのカンニングのせいで職員室に呼ばれる。
ホワトウは退学に。
学校に呼ばれたシャオスー父は男前だった。
「間違ってないのに謝るなんて卑屈だ」
「自分の未来を信じろ。努力すれば未来が開けるんだ」

217のリーダー山東(ジャンドン)が滑頭に、中山堂でのコンサートで手を組もうとけしかける。

教室で、シャオスーが連れ出されて、ワンマオたちが助けに行こうとするけど、小馬が場を収める。

お坊ちゃんの小馬は、日本刀を見せびらかす。

ライブハウスにシャオスーやシャオミンやホワトウがいるところに、ハニーの帰還!
ハニーって名前にふさわしい、甘いマスク、セーラー服のお兄さん。

滑頭は、217とのトラブルは、あんた個人の問題だとハニーに言う。

シャオミンはハニーに駆け寄るけど、その後うつむいて外へ。追いかけるシャオスー。

ハニーはシャオスーに、「小明はお前のことが好きだ。ひと目でわかった」
小四は「小明はあなたをずっと待っていた」
ハニーは「戦争と平和」の話をして、「小説家になりたい、でも無理、勉強してこなかったから」

中山堂でのコンサート。
山東はハニーを連れ出して、車に突き飛ばす。

学校で小明を見かけた小四は、
「僕がいる。僕は一生離れない。君を守ってあげる」
でもすげないシャオミン。

小四は小馬にダブルデートするが、シャオミンのことが頭から離れない。

台風の夜。猛烈な雨の中、カッパ姿で人力車をひく男たち。
ハニーの仲間である本省人のヤクザものが、ハニーの仇を取るため、217のアジトにカチコミ。

台風の日は停電して、真っ暗の闇とどしゃぶりの雨の中、217のメンバーが次々やられる。
その現場にきた小四は、山東の死体を見て立ち尽くす。
山東の恋人が泣きわめく。

シャオスー父が公安に呼び出されて尋問を受け、友人を告発する文書を書かされる。
家に戻った父、蚊帳の中で妻とちょっとした言い争いになるけど、妻が出てくと、父が追いかけて、
「僕には君と子どもしか残っていない」といって、二人は抱き合う。

姉が書き起こしたプレスリーの歌詞に、ワンマオは大喜び。

シャオミンの母は入院していて、担当医は自分に気があると言うシャオミン。
「私は多くの男性に告白されるけれど何か問題があったら皆逃げていく」

保健室でまたもめ事を起こしたシャオスー、呼び出された父と二人で家に帰る途中、父はタバコに火をつけるのをやめて、
「自分が煙草を我慢すればその分の金で、お前の眼鏡を月賦で買うことが出来る」

小馬の家で遊んでて、シャオミンはピストルを振り回し、暴発。小馬はシャオミンをビンタ。

退学になったシャオスーは、信心深い2番目の姉の好意で、教会の図書館でお勉強。

ある日、本の束を持った滑頭と再会。
小馬が小明と付き合い始めた、と聞く。
真人間になったととうとうと語る滑頭を、シャオスーはボコる。

小馬に話を聞きに行くと、「遊びだよ、女なんて」

映画館で。
小翆(尻軽娘)と会った小四は、
「滑頭が真っ当になっていて人は変われるんだと慰められる気分だ」
小翆「あなたは私を軽蔑していたはず。
私が変わらなければ相手にしない?自分勝手ね」
「滑頭が小学校で217の連中にちょっかいを出された時、一緒にいたのは私じゃなくて小明よ」

この辺りだったか忘れたけど、商店街のオッチャンが酔い酔いで側溝に落ちる。
シャオスーは行きがかり上、助ける。

シャオスーが帰ると、時計を質に入れたのがバレた兄が父にボコられていた。

小明は、滑頭や小馬だけでなく、小虎、医師ともよろしくやっていた。

ワンマオはスタジオにシャオスーを呼び出して、小馬との決闘をなんとかいさめる。
このあたりでワンマオは声変わりしている!
映画の監督がシャオミンのことをシャオスーに聞くと、
「何も見抜けてない。何撮ってんだ!」とシャオスーは怒って出ていく。
懐中電灯を置いて。

シャオスーはワンマオの留守にワンマオの部屋に入り、短刀を持ち出す。

宵闇迫る屋台通りで、シャオミンと会ったシャオスー、
「僕は全部知っている。僕だけが君を救うことが出来る」
「助ける? 私を変えたいのね。
私の感情という見返りを得て、安心したいのね。
私は変わらないわ。社会が変わらないのと同じようにね」

で、何度も刺しまくる。
「ダメな女だ!」
その後で、
「早く立ってくれ」

家族が警察に呼ばれて、2番目の姉は大泣き。

小馬も泣いて「シャオスーはたった一人の友達だったのに」

ワンマオは、テープをシャオスーに渡してくれ、と警察に頼む。
警察はポイ。

テープには、ワンマオが自分の歌をプレスリーに送ったこと、
返事が来て、遠い島国でも自分の歌を聴く人がいて嬉しいと、
プレスリーが喜んでいたことが吹き込まれていた。

事件から2年後、引越しのため荷造りする2番目の姉がラジオを落っことすと、ラジオは復活。
その年の大学合格者名が流れる。

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何も刺さなくてもいいのに、と大人は思うけど、
14歳の少年は、そうするほかに、
落とし前をつけることができなかった。

時代背景がどうの、っていわれるけど、
シャオミンみたいなビッチはいつでもどこにでもいる。
そのシャオミンの顔が、
私は90年代に見たときも気に入らなかったのを思い出した。
ひとついえるのは、14歳の少年にだけは適当なことをしたり、
言ったりしてはいけない!

空気も闇も雨も、主人公の恋心も男の友情も、濃かった。
台湾の夏の陽射し、すべてを流しそうな勢いで降る台風の雨、
真っ暗な夜の闇、夕暮れ時の湿った空気ににじむ屋台の明かり、
雑踏の音、血の色、など、がこの映画のすごいところで、あらすじなんかはどうでもいい。
少年たちはそれぞれ面白いし、パパも兄もイケメンだけど、
女はろくな女が出てこない。てか、描かれ方が中途半端な気がする。
だから、2回も見たわりに、すごい好きな映画というわけではない。
「恐怖分子」はもっといたましい感じがした。
「ヤンヤン夏の思い出」は好きだ。

終わって渋谷の街に出たら、ごちゃごちゃして人が多いわりに、
アッサリした景色だった。

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ピクサー最高2016

2016年08月14日 | 映画の話(ネタばれ)

13日は、ファインディングドリー。
海の中のことばかり考えてたときに、
見れて良かった。
最初の水鳥の子どもの短編、
水くぐるシーンでもー泣けた。可愛すぎ。

本編も、めちゃくちゃ面白くて、
終わってから「ピクサー最高!」が止まらない。
ラストの方の、スローモーションになって
ルイ・アームストロングの
What A Wonderful World(この素晴らしき世界)が
かかるシーンでは「あははー」と笑いながらの涙。
本当に素晴らしい。

あのシーンも、イカのシーンも、
劇場で見てよかった。
ズートピアも面白かったけど、
やっぱりジョン・ラセターと
アンドリュー・スタントンのコンビ大好き。

ジンベエザメとシロイルカが海に出て行くところ、
すごく良かった。
どんなに大きい水槽やプールも、海は全然ちがう、
壁がないって素晴らしい。
序盤で海ガメに連れてってもらうところも良かった。
アザラシのやりとりも面白くて笑った。
触れ合い水槽の人間のガサツさ、とかも笑った。

ドリーはもともと大好きだし、
タコもすごく良かった。
シャイで、ちょっと前にチヌ兄が紹介してくれた
タコに似てた。
ニモはすごくいい子でかわいいし、
ニモの父ちゃんはヘタレだけど可愛い。

今回吹き変えで見たので、
次は字幕で見たいな。

映画の後はそのままプールに行ってひと泳ぎ。

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渋谷、下北

2016年06月09日 | 映画の話(ネタばれ)



うっとーしーけどキライってほどじゃにゃいのよねー



まー甘い顔見せたらつけあがりそーだから、
冷たくしてやるけど!

「モンチとモン、ちょっとの違いだけど全然違う」(ダー談)




オマールの壁、アップリンクにて。

Nくんおすすめで、Nくんは2回みてもいい傑作!
とゆーので行ってみた。
戦争モチーフなのでひたすら重くいたましいのはやだな、
と思ったけど、しっかりエンターテイメントだった。
映像はシンプルで美しく、
軸になってるのは主人公の恋と男気、っていったら
そう、イーストウッドを全編に感じた。
プラス、警察の姑息かつふざけた手口と、
鮮やかなラストシーンは武だった。
愛の力がとぎれた主人公が、
壁を上れなくて涙するシーンは切なかった!

帰りは代々木公園ぶらぶら。
小輪のクチナシがもう咲いてた。
バラも咲いてきれい。
まだドングリの木があって、例の匂いがした。
噴水の池の奥の小さい池の中の島の木に、
カラスが大勢集まって騒いでいて、
ひっきりなしにまわりを飛びかっていた。
池にはカルガモの親子がいて、
ちっちゃい子が親とはぐれて一人でいると心配でしょーがなかった。
スズメはやっぱり少ない。

夜、Rちゃんすねギレ。

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次の日は、久しぶりにK鳥さん、Kちゃんに会って下北でご飯。
キクラゲ炒め、とうもろこしの天ぷら、
カラスミのパスタ、チーズリゾットなど。
K鳥さんは去年お母さんが認知症になり、
幻覚に悩まされて、大変だったそう。
壁のしみから始まって、
庭に人が来て家に入って来て、熱中症で倒れてる、とか。
Kちゃんは、不妊治療~人口授精の末ついに?
まだ病院には行ってないけど4週目?らしく、
お酒もタバコもやめていた。
ふだんは一日中家でだらだらしてるそう。
みんな見た目は変わらないけど、いろいろある。
今回言いだしっぺのM子はお通夜で来られなくて、
「申し訳ございません」とK鳥さんのメールで3回繰り返してたそう。
お店のおっちゃんに、「焼けてますね!」と何度も言われた。
まだ全然なのに。
11じまで食って喋って外出たら初夏の夜気が気持ちよかった。

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2014宇宙の旅

2014年12月25日 | 映画の話(ネタばれ)

年末年始を前にして休みが多くて
すでに冬休み気分の今日この頃。

ご飯をポロッと落としたら
横からすかさずビーがかすめ取ったのは
トンビそっくりだった。
ビーは本当に勤勉で、
私が先に一人でご飯食べてると
膝に乗ってずっと口元見てるし、
その後ダーが帰って一人でご飯食べてる間も、
隣りにベタづきでダーの口元を見上げている。

モンチは一人でうろうろして
お風呂やトイレを覗いてるところを
私に見られると、
なぜかトボケたような顔をする。
その顔がまた、可愛い。

インターステラーはすごい人気で
渋谷ではじかれ新宿のミラノ座へ。
場所を調べていて
「龍が如くでいうとクラブセガの近く」
とかいいながら久々に元コマ劇場周りに行ったら
如く感すごくて角を曲がったらゾンビが出てきそうだった。

新宿ミラノ座は古い映画館で
座席も全部自由席。
予約できないので
伊勢丹ぶらっとしたり
ラミルでドでかフロート食べて
冷えたりしながら待って、
30分前くらいに行ったら余裕でベスポジ。
椅子も座り心地いいし、
スクリーンも大きくて、
音も迫力あるし、
古いながらも清潔感があって、
トイレもきれいで、
居心地よくて見やすい映画館なのに、
年内で閉館するそう。
近くにはTOHOのシネコン建設中、
大企業によって画一化されていく平成の都市。
まだ設備もあんなに使えるのにもったいない!
ちょっと寒かったけど。

「インターステラー」
土星のアップとか、
ワームホール突入!とか、
スクリーンが宇宙船の窓みたいで
劇場で見てよかった。
音とカメラの動きにしても、
話の展開にしても、
ホラーっぽい感じがあって
ドキドキしっぱなし。
特に、あの引き波からの、
地球上ではあり得ないであろう大津波。
未来の地球の空気感もよく出てて、
あの砂嵐は、ありえそう。
マシュー・マコノヒーは
オレ感・アメリカ感がなくて
あくまで娘命なのが良かった。

伏線の回収が始まるあたりからは
うるうるが止まらない。
高次元の人間の話も面白かった。

ロボットのTARSも、
Halが進化したみたいでかわいかった。

ごりごりのSFでありながら
人間ドラマも描かれていて
てんこ盛りの3時間弱、大満足。

帰り、アカシアでロールキャベツ。
お値段お手頃、美味しかった。

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おばちゃん魂2014

2014年12月17日 | 映画の話(ネタばれ)



私がごろんと仰向けになると
1秒で腹に乗って来る殿、かわいい。
ビーはヒーターの下のイスに座ると
1秒で膝に乗って来る。かわいい。
みんな猛烈にかわいい。
冬になって、あんまり外に出たがらなくなった。
朝ご飯をしっかり食べた後は寝てる。

「滝を見にいく」
冒頭、山の上の方の紅葉がすごくきれい。
行きのバスの中から、ついてからも、
おばちゃんたちのやることも
おしゃべりもなんだか面白い。
おばちゃんのでかい荷物が
あますところなく役に立って、
けっこう快適に野宿する。
「水筒中身何?」「ほうじ茶」「ナイス」
のきもちいいテンポとか、
その数日後タマタカのエレベータに乗った
小学生くらいの女の子4人が
「どこのコート?」「ザラ」
「ザラギャップユニクロよね」
「H&Mは?」「H&Mはそんなに」のテンポとかわらない。
「しょうゆがあればね~」で心が一つになる瞬間とか。

少女の中にもおばちゃんがいるし、
おばちゃんの中には少女がいて、
モーツァルトがあんなにしっくりくる。
「40こえたら女はみんな同い年!!」とか、
この先の人生で何度か使いそうだ。
終わりでザーッと落ちる滝もよかった。

新宿武蔵野館にて。
見た後は小汚い居酒屋で、
5時間くらい、しゃべりすぎた。

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古き良きアメリカの夜

2014年10月01日 | 映画の話(ネタばれ)



渋谷ヒューマントラストにて。
最近渋谷づいてるな。

上映2日目、老若男女でほぼ満席。

「ジャージーボーイズ」

ビートルズより前のポップスは
レコードも一枚も持ってないけど、
シェリーとかCan't take my eyes off you とか、
高校の頃クラスメートと何時間もおしゃべりした
ヨコスカのミスドとか喫茶店で流れてたのかなー、
なぜかけっこう歌えるし、なつかしい。
最もなじみ深いWho wears Short Shortsで
女の子のお尻のアップはウケル。

ヴァリの歌声(「ヤイヤイヤイ」)はいいし
ステージでのちょっとしたダンスがかわいかった。
奥さんとのなれ初めのシーンも良かったな。

ラストシーンまでのたたみかけるような
盛り上がり、すごーく楽しかった。
クリストファー・ウォーケンかっこいいし。

監督のカメオ出演を楽しみにしてたけど、
今現在の彼が出るわけじゃないのはちょっと残念。
つっても、全編にに漲る上品な色合いとユーモアに
イーストウッドがそこにいて、
メガホン持ってるのを感じる。

4人の男が全然タイプ違うけど
それぞれとても魅力的なのも、

友情・男気ってもんを知り尽くしてるクリント様ならでは。
また見たいな、できればまた映画館で。

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ピクニック

2014年09月19日 | 映画の話(ネタばれ)



今年はおしゃピクで
ピクニックのなんたるかを知ったし、
今読んでる「別荘」もピクニックに出かける話だし、
ツァイの新作で引退作のタイトルが郊遊(ピクニック)。
これらのピクニックに共通点はなんもないけど。

(以下ネタばれ)

シャオカンがアラフォーの子持ちに。
まともな人には成長しても変わらない、
変えられない部分があると思うけど、
監督もシャオカンも全然変わってなかった。
昔は痩せてたシャオカンが中年体型になったくらい。

何だろうここ???っていう風景、
何やってんのこの人???っていう謎の動き、
エッシャーの絵みたいに天地の狂った屋内、
変な絵!っていう絵、などなど
何それ?変なの!っていうシーンが続々。
それも相当な長回しなんだけど、
画が異常に切なくも美しかったり、
生々しいって意味でエロスがすごかったり、
女の子の顔や行動がかわいかったり、
雨が猛烈でだったりして、
意識が他にとぶこともなく
2時間ちょっとすっぽり入った。

キャベツのシーンは、
切なさが極まってひと笑いした後も長々と続くので、
3笑いくらいした。
セリフが少ないし、人によって見方はいろいろだろうけど
私は3人の女性を別の人と思って見ていた。
ワンコたちにご飯をあげている人は二人いたはず。
じゃなきゃ、はじめのご飯をあげるシーンで
ワンコたちが食いつかないはずがない。
孤独、孤独といわれがちなツァイの映画だけど、
そんなヒトコトでくくるのはちょっと違う、
3人の女性には、響くなにかがあるのでは。
(1人目はよくわかんなかったけど、
たぶんアル中ろくでなし夫のシャオカンの浮気相手が、
子どもたちの寝顔を見てもうこんなことやめよう、
と思ってたのでは)

雨の夜に川でシャオカンがおかしな行動に出て、
子どもたちが救われた後で
急に始まる家族のシーンは、時間軸的には
映画が始まる以前のことだと思って見ていた。
で、ラストの男女アップのシーンだけど、
絵を見てる女、すぐ後ろで酒飲んでるシャオカン、
それも息づかいがうっとーしいし、
酒臭いし、顔はだらしなくゆれている。
女はもうそんな男に耐えられなくて涙を流す。
シャオカンの人生に何があったのか、
なんでキャベツにあんなことをしたのか、
雨の夜にあんな行動に出ることになったのかを、
セリフなしのワンカットで描いていて
すげえ、これが映画だ、と感動するんだけど、
すげえ、すげえな、とひとしきり感動した後も
まだそのカットが続いている。
すごく変、変で、これぞ映画。
映画館で見なかったら集中できなかっただろう。

もひとつ笑ったのは、
引退作といっといてもう次の映画をとってる、って話。

渋谷イメフォにて。
渋谷は渋谷にいるしかないよーな人々で
相かわらずごった返していた。
かつて、私もそんなかの一人だった。

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The Grand Budapest Hotel

2014年09月03日 | 映画の話(ネタばれ)

日照がずっとなくてやるせなかったけど
土曜の夕暮れ、空が晴れて日が射した。
河原を歩いて駅まで。
もうずっと来てなかった渋谷へ。
すごい人だった。

「グランドブタペストホテル」

ウェス・アンダーソンの映画は毎回面白いし
好きだけど、しばらくすると忘れてる。
この映画もテンポよすぎて
しばらくしたら忘れそうだ。
雪上チェイスのシーンと
ホテルの撃ち合いシーンは覚えてるかな。
このシーンやりたくて
ホテルを舞台にしたのかな、っていう。
私的には、パパが働いてた頃、
何度も遊びに行ったホテルの記憶が
そこはかとなく漂ってなつかしかった。
ラグジュアリーな空間と、
対象的な従業員たちの空間と。
いいお話だった。
ロビーボーイと彼女の恋も、
ラルフのホテルマン人生も。

メンデルのお菓子箱や香水瓶、
ホテルの外装・内装、
ピンクでかわいくて楽しかった。

あと、見たいキャストが揃ってて、
みんなハマリ役。奇をてらわずに。
特にマチュー・アマルリック、
エイドリアン・ブロイ、
ウェレム・デフォー、
そして、ビル・マーレイ好きだ。

カフェでおしゃべり。
二人とも読書は進んでなかったけど
話すのも聞いてるのも楽しい。
猫の話とか描写の話とか。

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エヴァQ

2012年12月10日 | 映画の話(ネタばれ)



序と破でつみあげてきたものをドーーーン!
シンジやレイの成長もドーーーン!
すべてひっくり返したQ!
「これはアニメではない。エヴァである。」
そしてロックだ。庵野さんかっこええ。

巨神兵のやつ、すぐにでももう一度見たい。
東京の、ファッキン開発を目にすると
つい妄想していたあの光景!夢の光景!
まさに、視覚の欲望を満たすもの。
巨神兵もパウッも爆破の見ごたえもゴイスー!

そして本編も、それに負けない見ごたえ。
また見たい。一回じゃとても見きれない。
エヴァも使徒もヴンダーもほんとすごかった。
よく覚えてないけど。

破とつながってないとか
ここにきてまだ謎ほりこんでるとか
とっちらかってるとかそんなことはいい。
エヴァだから。

予告でさんざん見させられたピアノのシーンが
ちゃんとあったのは笑った。

ひとつわかったのは、
ほんとにすごい映像は3D必要ないってこと。

ネットでの考察とか解説とかも
皆様プロ顔負けに面白くて、いろいろ楽しめて、
エヴァはほんと、エヴァだ。

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前日にネット予約して、渋谷TOHOで。
混んでたけどベスポジで。
隣にいたカウカウみたいな二人、
終わった後開口一番「あと一回あって良かったな」

映画の前に表参ヘアサロンで
かわい子ちゃんコンビによるフルコース。
毎回ブレずに上手いし、
マッサージが非常に効いて頭だけでなく身体まで軽くなり、
らららんと渋谷まで歩く。

ビックカメラ前でダーに会う。
髪を見て、いいじゃん、と何回か言ってた。
寒い日だったけど、渋谷はそうでもなかった。
帰りにつけ麺、甘すぎ。

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人生の特等席

2012年12月03日 | 映画の話(ネタばれ)



イーストウッド82歳。
じじくさいキャップかぶってても
やっぱり映画史上最強にかっこええ。
老人にはどうしたって見えない。

イラついてテーブル蹴るとき、
チンピラにつっかかるときのキレ!
ありがたい。

イーストウッドが行く先々お天気が良くなって、
“マルパソ・ウェザー”と呼ばれてるそう。
そんな晴れやかさに貫かれたとても楽しい映画で、
また見たい。娘がいい子で何度かうるっときた。

ジョン・グッドマンも良かった。
なんて映画的な、豊かなお顔と存在感。
東京物語の東山千栄子の域。

酒場のじじいトークも面白かった。
アイスキューブの話とか。

ラストシーンも感動。
ロバート・ロレンツ、覚えておこう。

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「人生の特等席ふたつ」、
と、チケット店で口にしてみて
なんかウケた。

帰りは久々ゴールドラッシュ、
300ぺろっと。
昔の店は駐車場になっててびっくり。

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今年はジョジョの25周年。
いろいろ企画があって、
栄ちゃんや明までジョジョ絵を描いた記念ブックは、
家でも座るのを忘れて立ったまま盛り上がった。

極めつけは荒木さんのクリントインタビューで、
イーストウッドがまさかのジョジョ立ち。
コンビニで見て衝撃で鼻血出そうに。後に購入。
リー・ペリーとタモさんのハグ以来の衝撃!
承太郎のモデルがイーストウッドとのことだけど、
そういえば、アラレちゃんに出てくる
空豆クリキントンのモデルもそうだよね、きっと。

今年の衝撃といえば、
ボーズとあやまんジャパンの結婚も衝撃だった。

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アウトレイジ ビヨンド

2012年10月20日 | 映画の話(ネタばれ)



見てきたぞコノヤロー!

前作の流れの上にある話なので、
時間の厚みがある分、前作より面白かった。
前作も相当面白かったけど。

前作生き残りの友和・加瀬は小物感丸出し、
中尾・西田とかはコテコテ感出すぎ、なんで
武が出てきたら映画に光がさすようだった。
すごく自然でタイトな演技。そのまんま武。
そりゃもうカッコいい。

でもキャンキャン吠える加瀬くんとか、
コテコテ野郎どもの罵り合いっていうか
吠え合いとか面白くて、
笑いが何度も起っていた。

そして白龍の安定感。いいわぁ。
北野組の人、もう一人いたね。
克典も悪くなかったけどね。
寺島とか漣とかも見たくなったなぁ。

若い二人のかませ犬も良かった。
ゲスい大人ばかりのこの映画で、
あの二人の駆け引きなしの行動が爽やか。
ちょっともったいない。

行きつくところに。
ラストもナイス。

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渋谷TOHOにて。若者で混んでた。
映画の前の空き時間に、ヒカリエに行ってみたけど
どってことなかった。

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ライク・サムワン・イン・ラブ

2012年09月23日 | 映画の話(ネタばれ)



怪しげなバーのシーン。
明子が電話で話してるだけで、
登場人物の像が見えてきて面白い。
ストーカーな彼、ぶっとんだ親友、
受け身で中途半端、モヤモヤを抱える明子。
つけまわしオヤジの調子の良さが笑える。

タクシーのシーン。
この映画で一番美しいと思ったシーン。
新宿駅前でタクシーの中からお婆ちゃんを探す明子。
そうすることしかできない。
会って嘘をつくのが嫌なこととか、
ふだんは考えもしないけど
お婆ちゃんの知っている自分がもういないこととか、
いろいろな思いが、涙ぐむ明子の表情から伝わってくる。

元教授の家に着く。
もう八十を越えるおじいちゃんだけど
恋愛を楽しみたいと思っていて、
女の子に対してスマートにふるまえるインテリ爺さん。
明子はかわいくてセクシー、知性も少々あって、
この仕事に才能があるみたい。稼ぎよさそう。
爺さんはあくまでスマート。

次の日、明子を大学まで送った爺さん。
明子の彼が車に乗り込んできて、話をする。
本当のお爺さんと間違えて、
まっすぐすぎる明子への思いや、
尖がった生き方をまくしたてる。
爺さんはゲームを楽しむように余裕の対応を見せる。

明子が車に戻り、3人は彼の工場へ。

明子と別れて、家に戻る爺さん。
隣家のおばちゃんの声。

帰ってすくに明子から電話。
爺さんは明子のもとへ。

明子をつれて家に戻り、薬を買いに出かける爺さん。
二人の様子を隣家のおばちゃんがのぞき見している。
このおばちゃん、感じ悪いのになんだか笑えた。
小津的なセリフのリズムがおかしかったのか。
レンガごしの木壁は、小津的でありつつ
キアロスタミで、ぞわっとした。

そしてラストへ。
元教授だかスマートだか桜エビのスープだかなんだか知らないが、
ふざけんな!!!タヌキオヤジが!!!なのだ。
目の覚める、そして若さを呼び覚ます、
すごくいいラストだった。加瀬亮サイコー。

せっかくキアロスタミが東京を撮ってくれたのに、
美しいヒキの絵と風の吹くシーンがなくて、
あるのは街の喧騒(ノイズ)と
しょーもない東京の人たちばかり。
とはいえ、自分の人生に迫ってくる、これぞ映画。

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クリスマスストーリー

2011年10月24日 | 映画の話(ネタばれ)

去年の年末見逃して、
ずっとチャンスを待ってた
デプレシャンの映画。

母の病気をきっかけに、
クリスマスに実家に集った
家族のそれぞれの感情を描く。

マチュー演じるアンリは
一家のきらわれ者。
実家なのにアウェー感。
彼女が一緒に来てくれたのが救い。

彼女はおなじみ
エマニュエル・デュヴォス。
これまであき竹城なんていってて
申し訳なくなるくらい、
素敵だった。
大きいお尻で何が悪い?
あと声がかわいい。
ドヌーヴと二人で
試着したドレスを見せ合うシーンも、
ドヌーヴに引けを取らない。
その後、
一人でタバコ吸ってるシーンも良かった。

母役のドヌーヴは、
感情をほとんど表に出さない。
なのに、生への執着が、
ありありと伝わってくる。
感情のかたまりが迫ってくる。
その辺の女優とは
一味もふた味も違う感情表現。
本物の気品というのか。

クリスマスの夜、
彼女が帰ってしまい、
取り残されたアンリが、
窓から抜け出すシーンは最高。

夜空に舞い散る雪が、
なんてきれい。
家族の愛と憎しみ、
それぞれの感情が
ゴッタゴタにうずまく
150分間で唯一、
ただ見とれていればいいシーン。
そう、人生にはこんな瞬間がある。

次の日、
愛も憎しみも、
雪が消し去ったような
白い朝。
楽しげにジョギングをする
アンリとポール、
初めて笑顔を見せるエリザベート。
そう、人生にはこんな朝がくる。

ラスト、
手術の後、
母を訪ねるアンリ。
ドヌーヴはやっぱり感情を出さない。
でももう、憎しみはない。
アンリはいつものアンリ。
そして、人生は続く。

カエルそっくりの父アベル、
余命を計算するシーン、
おかしかった。

イヴァンの嫁の、
従兄弟シモンとのロマンスも、
Voala!Francese!で良かった。

渋谷シネマヴェーラにて。
平日だったので一人で行って、
本を読むように集中。
周りも100%一人で来ている人ばかりだった。

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ヒックとドラゴン

2011年03月25日 | 映画の話(ネタばれ)



年に1本出会えるか出会えないかの、
最高に完璧な作品!!
ありがとうDREAMWORKS!
ロードショー公開時に
見なかったなんてバカ!!
3Dでも見たかった!

DVDで見ても最高に面白くて、
本編→特典→本編と、
続けて見てしまったほど。

トゥースレスがかわいすぎるので
ストーリーを知らない一度目は、
ハラハラしすぎて落ち付いて見れなかった。
なので2度目の方が楽しく見れたし、
何度でも見たくなる。

ナイト・フューリーのトゥースレスは、
表情や耳や目、身体の動き、
しぐさのひとつひとつがかわいすぎる。
それもそのはずで、
すぐに気付くけど猫をモデルにしてるそう。

魚を分けてくれようとしたり、
ごろんごろんしたり、
ヒックの笑顔を真似したり、かわいすぎる。

雲や水の中のシーン、
スピード感も最高!
ライティングにこだわったという
夜のシーンもすごくきれい。

クライマックスのはじけっぷりも最高。
主人公のヒックはもちろん、
ヒロインの女の子や、
パパのキャラも魅力的。

ドラゴンたちは火の吹き方までひとりひとり違う。
何度か出てくるちっこいドラゴンの動きが
あほかわ!(モンチそっくり)

ラストには衝撃もあったけど、
トゥースレスとの絆が
ますます強固なったように感じるし、
村の歴史に対してヒックがおとしまえをつけて
真の英雄になったようにも思える。

完璧なエンタテイメントの物語には、
大きなテーマが内包されている。

どこかでまた3Dで公開してくれないかな~。

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