菅仮免が終戦66年を迎えた全国戦没者追悼式に出席、原稿を見い見いしながら時折り顔を上げて読み上げていたから、官僚か秘書官が書いたものを読んだに過ぎないだろうと思って、確かめるために昨年出席時の菅仮免の式辞とさらにその前年の麻生太郎の読み上げとを比較してみた。
最初に今年の菅仮免、腹黒いの「黒」文字で、昨年は真っ赤なウソの「赤」文字でと思ったが、読み辛いようなので茶色で、最後の麻生の挨拶は青文字で記し、比較しやすいように似た文章同士を並べてみることにした。そのため段落に前後の違いが生じるが、最後にそれぞれの挨拶を個別に記載することにした。
また、共通語を赤色の大文字で記した。
今年の菅仮免の式辞は、 全国戦没者追悼式 菅内閣総理大臣式辞から、昨年の菅仮免の式辞は、全国戦没者追悼式 菅内閣総理大臣式辞から、一昨年麻生太郎の式辞は、全国戦没者追悼式 麻生内閣総理大臣式辞から採録。
H23年菅仮免
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族並びに各界代表多数のご列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
H22年菅仮免
本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、戦没者の御遺族並びに各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式を挙行するに当たり、政府を代表し、式辞を申し述べます。
H21年麻生太郎
天皇皇后両陛下の御臨席をかたじけなくし、戦没者の御遺族及び各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
H23年菅仮免
終戦から六十六年が過ぎ去りました。あの苛烈を極めた戦いの中で、三百万余の方々が、祖国を思い、家族を案じつつ、戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、異郷の地に亡くなられました。戦没者の方々の無念を思うとき、今なお悲痛の思いが込み上げてきます。改めて、心からご冥福をお祈りいたします。
また、最愛の肉親を失った悲しみに耐え、苦難を乗り越えてこられたご遺族に、深く敬意を表します。
H22年菅仮免
終戦から六十五年が過ぎ去りました。祖国を思い、家族を案じつつ、心ならずも戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、異郷の地に亡くなられた三百万余の方々の無念を思うとき、悲痛の思いが尽きることなく込み上げてきます。改めて、心から御冥福をお祈りいたします。
また、最愛の肉親を失われ、決して癒されることのない悲しみを抱えながら、苦難を乗り越えてこられた御遺族の皆様のご労苦に、深く敬意を表します。
H21年麻生太郎
終戦から六十四年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の日本の平和と繁栄は、戦争によって、命を落とされた方々の尊い犠牲と、戦後の国民の、たゆまぬ努力の上に築かれております。
H23年菅仮免
先の大戦では、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えました。深く反省するとともに、犠牲になられた方々とそのご遺族に対し、謹んで哀悼の意を表します。
H22年菅仮免
先の大戦では、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対し、多大の損害と苦痛を与えました。深く反省するとともに、犠牲となられた方々とそのご遺族に対し、謹んで哀悼の意を表します。
H21年麻生太郎
先の大戦では、三百万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ、亡くなられました。戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また、我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えております。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。
H23年菅仮免
本日、ここに、我が国は不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に全力を尽くすことを改めて誓います。過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を語り継ぎ、平和国家として世界の人々との「絆」を深めてまいります。
H22年菅仮免
世界では、今なお武力による紛争が後を絶ちません。本日この式典に当たり、不戦の誓いを新たにし、戦争の惨禍を繰り返すことのないよう、世界の恒久平和の確立に全力を尽くすことを改めて誓います。
H21年麻生太郎
本日、ここに、我が国は、不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に向けて、積極的に貢献していくことを誓います。国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります。
H23年菅仮免
本年三月の東日本大震災により、多くの命と穏やかな生活や故郷が奪われました。今、被災地は、復旧・復興に懸命に取り組んでいます。我が国は、国民一人一人の努力によって、戦後の廃墟から立ち上がり、今日まで幾多の困難を乗り越えてきました。そうした経験を持つ私たちは、被災地を、そして日本を、必ず力強く再生させます。それが、先人の尊い犠牲とご労苦にお応えすることだと考えています。
H22年菅仮免
戦後、私達国民一人一人が努力し、また、各国・各地域との友好関係に支えられ、幾多の困難を乗り越えながら、平和国家としての途を進んできました。これからも、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を語り継いでいかなければなりません。
H21年麻生太郎
世界中の国々や各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えていることも、忘れてはなりません。
私達は、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく、次の世代に継承していかなければなりません。
H23年菅仮免
終わりに、戦没者の御霊の安らかならんことを、そしてご遺族の皆様の今後のご平安とご健勝をお祈り申し上げ、式辞といたします。
H22年菅仮免
戦没者の御霊の安らかならんことをそして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞といたします。
H21年麻生太郎
戦没者の御霊の安らかならんことを、そして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞とさせていただきます。(以上)
言葉を入れ替えたり、少し付け加えたりしているが、段落ごとの文脈も内容も順番もほぼ同じ。違いは菅仮免が東日本大震災を付け加えていることだが、東日本大震災と脱原発をウリにしているから、当然の措置だろうが、国民の生命・財産を守る危機管理上、決して遅滞は許されない初期的な救済対応に遅れを生じさせておきながら、よく言うよという印象しか湧かない。
この違いがあったとしても、全体としての内容は似たり寄ったり。
と言うことは、どっぷりとトコトン儀式化しているということではないだろうか。
全国戦没者追悼式 菅 内閣総理大臣式辞
天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、戦没者のご遺族並びに各界代表多数のご列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
終戦から六十六年が過ぎ去りました。あの苛烈を極めた戦いの中で、三百万余の方々が、祖国を思い、家族を案じつつ、戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、異郷の地に亡くなられました。戦没者の方々の無念を思うとき、今なお悲痛の思いが込み上げてきます。改めて、心からご冥福をお祈りいたします。
また、最愛の肉親を失った悲しみに耐え、苦難を乗り越えてこられたご遺族に、深く敬意を表します。
先の大戦では、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に多大な損害と苦痛を与えました。深く反省するとともに、犠牲になられた方々とそのご遺族に対し、謹んで哀悼の意を表します。
本日、ここに、我が国は不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に全力を尽くすことを改めて誓います。過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を語り継ぎ、平和国家として世界の人々との「絆」を深めてまいります。
本年三月の東日本大震災により、多くの命と穏やかな生活や故郷が奪われました。今、被災地は、復旧・復興に懸命に取り組んでいます。我が国は、国民一人一人の努力によって、戦後の廃墟から立ち上がり、今日まで幾多の困難を乗り越えてきました。そうした経験を持つ私たちは、被災地を、そして日本を、必ず力強く再生させます。それが、先人の尊い犠牲とご労苦にお応えすることだと考えています。
終わりに、戦没者の御霊の安らかならんことを、そしてご遺族の皆様の今後のご平安とご健勝をお祈り申し上げ、式辞といたします。
平成二十三年八月十五日 内閣総理大臣 菅直人
全国戦没者追悼式内閣総理大臣式辞
本日ここに、天皇皇后両陛下の御臨席を仰ぎ、戦没者の御遺族並びに各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式を挙行するに当たり、政府を代表し、式辞を申し述べます。
終戦から六十五年が過ぎ去りました。祖国を思い、家族を案じつつ、心ならずも戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、異郷の地に亡くなられた三百万余の方々の無念を思うとき、悲痛の思いが尽きることなく込み上げてきます。改めて、心から御冥福をお祈りいたします。
また、最愛の肉親を失われ、決して癒されることのない悲しみを抱えながら、苦難を乗り越えてこられた御遺族の皆様のご労苦に、深く敬意を表します。
先の大戦では、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対し、多大の損害と苦痛を与えました。深く反省するとともに、犠牲となられた方々とそのご遺族に対し、謹んで哀悼の意を表します。
戦後、私達国民一人一人が努力し、また、各国・各地域との友好関係に支えられ、幾多の困難を乗り越えながら、平和国家としての途を進んできました。これからも、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を語り継いでいかなければなりません。
世界では、今なお武力による紛争が後を絶ちません。本日この式典に当たり、不戦の誓いを新たにし、戦争の惨禍を繰り返すことのないよう、世界の恒久平和の確立に全力を尽くすことを改めて誓います。
戦没者の御霊の安らかならんことを、そして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞といたします。
平成二十二年八月十五日 内閣総理大臣 菅直人
全国戦没者追悼式 麻生内閣総理大臣式辞
天皇皇后両陛下の御臨席をかたじけなくし、戦没者の御遺族及び各界代表多数の御列席を得て、全国戦没者追悼式をここに挙行いたします。
先の大戦では、三百万余の方々が、祖国を思い、愛する家族を案じつつ、亡くなられました。戦場に倒れ、戦禍に遭われ、あるいは戦後、遠い異境の地において亡くなられました。また、我が国は、多くの国々、とりわけアジア諸国の人々に対して多大の損害と苦痛を与えております。国民を代表して、深い反省とともに、犠牲となられた方々に、謹んで哀悼の意を表します。
終戦から六十四年の歳月が過ぎ去りましたが、今日の日本の平和と繁栄は、戦争によって、命を落とされた方々の尊い犠牲と、戦後の国民の、たゆまぬ努力の上に築かれております。
世界中の国々や各地域との友好関係が、戦後の日本の安定を支えていることも、忘れてはなりません。
私達は、過去を謙虚に振り返り、悲惨な戦争の教訓を風化させることなく、次の世代に継承していかなければなりません。
本日、ここに、我が国は、不戦の誓いを新たにし、世界の恒久平和の確立に向けて、積極的に貢献していくことを誓います。国際平和を誠実に希求する国家として、世界から一層高い信頼を得られるよう、全力を尽くしてまいります。
戦没者の御霊の安らかならんことを、そして御遺族の皆様の御健勝をお祈りして、式辞とさせていただきます。
平成二十一年八月十五日
内閣総理大臣 麻生太郎 |
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