安倍晋三「桜を見る会」権力及び予算私物化検察送致相当 内閣府大臣官房長大塚幸寛が決定的証言を提供

2020-02-03 08:50:02 | Weblog

 2020年1月27日午後の衆議院予算委員会での無所属の江田憲司と同委員会、無所属の今井雅人、1月29日参議院予算委員会での立憲民主の蓮舫の「桜を見る会」関係の安倍晋三に対する疑惑追及を順次取り上げることにする。既に百も承知なことのはずだが、安倍晋三が自身主催の公的行事「桜を見る会」を総裁選や参院選に利用したのではないのかとの権力の私物化・予算の私物化等の限りなく黒に近い疑惑を掛けられているが、にも関わらず、その疑惑の解明を困難にしているのは内閣府・内閣官房が安倍晋三に手を貸しているからこそである点に留意しなければならない。

 手を貸しているから、安倍晋三は疑惑が解明されないままにその地位が守られている。安倍晋三からすると、内閣府・内閣官房の手を借りて、自身の地位を辛うじて守っている。であるなら、内閣府・内閣官房が展開している疑惑否定の論理を先ずは打ち破らなければならない。重点的に攻めるべきは内閣府・内閣官房であって、重点性という点で、一番手の内閣府・内閣官房に対して安倍晋三は二番手に置かなければならないはずだ。

 
 〈2020年1月27日午後衆議院予算委員会〉

 江田憲司「今度またまた、公文書の廃棄でしょ。森友問題にもありましたよね。これね、私、信じられないですよ。招待者名簿を廃棄しました。去年分廃棄しました。

 官僚というのは古今東西、前例踏襲主義ですよね。人事異動も頻繁にある。後任の者はですね、前例を見て仕事を始める。会計検査院や色んなとこから後刻、検証が入る。そうしたときに書類、公文書を以って説明しなきゃいかん。それをね、この『桜を見る会』の招待者名簿を全部廃棄しましたって。

 到底ね、私もね、官僚やってましたし、官邸にもおりましたし、(内閣)総務官室にもおりまけど、信じられないんですよね。で、ちょっと通達をご覧頂きたいんですかどね。(掲載画像のパネルを出す)

 これ内閣府の官房の人事課が事務的に出している通達ですが、小さくて申し訳ないですが、この線を引っ張っているところ(下線箇所)、ご覧になってください。〈人選に当たっては、まあ、云々(「OBは避けて民間人を優先し」は省略)、原則として同一人が連続して招待を受けることがないよう配慮願います。〉

 こういう通達を毎年出してるんですよね。そしたら、前年分の招待者名簿、廃棄したっていうんだったらね、どうやって連続して招待しないっていうことをチェックするんですか

 大塚幸寛(政府参考人内閣府大臣官房長)「お答えいたします。あの、先ずその、昨年、一昨年のこの『桜を見る会』の名簿につきましては、会の終了を以って使用目的を終えるほか、個人情報を含んだ膨大な量の文書を適切に管理すると、そういった必要が生じるため、これは公文書の管理ルールに基づきまして、保存期間を1年未満文書として会の終了後、遅滞なく廃棄をすることとしたものでございます。

 そうした中で毎回各省から推薦を頂き、私ども内閣府・内閣官房として取り纏めを行ってきたところでございます」
 
 江田憲司「(席に座ったまま)どうやってチェックしたのか。(挙手して立ち上がってから)全く答えていない。僕が聞いているのは、どうやって重複を排除、チェックするんですかっていうことなんです。何という答えなんです」

 大塚幸寛「あの、お答え致します。各省からそういった方をお願いした上で、その上で各省から推薦されてきた者に対しまして私共、内閣官房・内閣官房として(ママ)、それを踏まえて取り纏めたものがございます」

 江田憲司「国民の皆さん、常識で考えてほしいんですね。これ(「通達」のパネルを指差して)出している張本人ですよ、通達を(大塚を指差す)。

 重複を排除、連続して招待するのを。その元締めの張本人がチェックできないように廃棄しているんですね。これはもう、官僚の常識では考えられません。官邸から指示があったんでしょ」

 大塚幸寛「お答えを致します。内閣官房等から推薦を依頼する際に、同一人が連続して招待を受けることがないようにするといった点も、そうお願いしたのも事実でございますし、それを一つの要素として配慮をしてございます。

 ただ、その上で基本的に招待者の推薦に当たりましては、氏名や役職等の情報を頂いておりまして、こういう情報をもとに私どもとしては取り纏めを行っているとこでございます。

 個々の推薦者、招待者等は違いますが、過去に招待した方はお呼びしないというのは難しい場面もあったのではないかと考えております。また、いずれにしましても、こうした運用を反省致しまして、今後、招待基準の明確化、招待プロセスの透明化等を検討して、全般的な見直しを幅広く意見を聞きながら、行う必要があると考えてるところでございます」

 江田憲司「役人にこれ以上求めても、可哀想なんです。非常識な事やってるんだっていうことはよくお分かり頂けたと思いますよ。総理ね、あると思いますよ。身に覚えがないと、指示したことなんかないと仰るんなら、厳正に調査を命じられたら、どうなんですか」

 江田憲司は大塚幸寛への追及を打ち切る。

 以下、安倍晋三が「桜を見る会」権力及び予算私物化疑惑払拭の常套句を江田憲司に対しても使っていたから、このことを裏返すと、追及野党議員は安倍晋三に対してこの常套句の活用をいつまでも許していることになるのだが、ここに挙げておく。

 安倍晋三「『桜を見る会』についてはですね、昭和27年以来、内閣総理大臣から各省庁等からの意見を踏まえ、功績・功労のあった方々などを幅広く招待し、日頃のご労苦を慰労すると共に親しく懇談する内閣の公式行事として開催しているものであります。同会については長年の慣行の中で行われてきたところではありますが、様々な分野や地域で頑張っている方々を幅広く招待してきたことの積み重ねで、結果的に招待数が膨れ上がってしまった実態があり、そのことは反省しなければならないと考えております」

 安倍晋三「招待基準が曖昧であったためにですね、歴代内閣に於いても、地元の方々の出席はあったわけでございます。それは先般、様々な質疑の中でですね、我々も見てきたところでございますし、私も経験から、それは知っているわけでございますが、私の事務所に於いてはですね、内閣官房からの依頼に基づき、後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど、『桜を見る会』への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く、参加者を、希望者を募り、推薦を行っていたところでございます。その過程に於いて私自身も事務所からの相談を受ければ、推薦者についての意見を言うこともありましたが、事務所を通じた推薦以外は行っていないということでございます。

 他方ですね、繰り返しになりますが、『桜を見る会』の招待者については提出された推薦者について最終的に内閣官房及び内閣府に於いて取り纏めを行っているところでありまして、ということであります」

 江田憲司「政府の公式行事、税金で賄われている行事に総理の後援会の地元のみな様をご招待しようと、そう思われたのは私には信じられないんですね。小泉純一郎元総理、地元の人を呼ぼうなんて考えもしなかった。

 私がお仕えした橋本総理のときもね、『桜を見る会』ありましたが、改めて当時の担当者に確認を致しましたけれども、地元の後援会の人は一切呼んではいません。

 これが常識なんじゃないでですか。これが総理大臣たるモラルなんじゃないでしょうか。最低限の。

 だから、私には率直にお伺いしたいんです。どういう発想で地元の後援会の、しかも800人から、1000人ですか、呼ぼうと思われたんですか」

 安倍晋三「一人も呼んでいないというのはですね、事実ではないと、だからいいということを申し上げているのではなくて、ほかのときに一人も呼んでいなくて、私のときに増えたということではないわけでございまして、小泉政権のときは1年分だけ、国立公文書館に残っているわけでございます。

 ですから、申し上げているわけでございますが、今申し上げましたようにですね、私の事務所に於いて内閣官房からの依頼に基づき、後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど、『桜を見る会』への参加がふさわしいと思われる方を始め、幅広く、参加者を(ヤジ)、これは同じ質問されておりますので、同じ答えしかできないということでございまして、お答えをさせて頂いているわけであります。

 私の事務所に於いてはですね、内閣官房からの依頼に基づき後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど、『桜を見る会』への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加者を募り、推薦を行ってきたところでございます」

 先ず江田憲司は内閣府内では事務次官、審議官に次いでナンバースリーの地位にある大臣官房長である大塚幸寛に「前年分の招待者名簿、廃棄したっていうんだったらね、どうやって連続して招待しないっていうことをチェックするんですか」と尋ねた。

 対して大塚幸寛は3度目に立った答弁、「内閣官房等から推薦を依頼する際に」云々と言ったあとで、「基本的に招待者の推薦に当たりましては、氏名や役職等の情報を頂いておりまして」と発言、要するに内閣官房等から官邸、各省庁、自民党等々に「桜を見る会」の参加者の推薦を依頼し、その後届く推薦者名簿に記載の「氏名や役職等の情報」に基づいて招待者の取り纏めを行ったとの趣旨となる。

 と言うことは、招待者の取り纏めに際して前年の招待者名簿を使用するわけではないから、公文書管理法の改正に基づいて1年未満廃棄に処したしても、何の差支えもないのだと答弁したことになる。

 では、なぜこのことを最初の答弁で直接的に触れなかったのだろう。触れていたなら、答弁は一度で済んだ。一度で済まさずに3度目の答弁で初めて明かした。この手際の悪さはどのような意味があるのだろう。

 江田憲司がパネルで示した、2019年1月25日に内閣府大臣官房人事課記録・調査課が内閣府各部局庶務担当者宛に出した(「桜を見る会」招待者の推薦について〉の通達に記した「招待者の人選方法」〈人選に当たっては、OBは避けて民間人を優先し、原則として同一人が連続して招待を受けることがないよう配慮願います。〉の順守事項を推薦者名簿を使用して守るためには、江田憲司が言っている"同一人物重複排除チェック"を推薦者名簿上で行うためには推薦者名簿が「氏名や役職等の情報」のみの提供では不可能で、「招待履歴」の「有・無」を問う欄が設けられていて、その情報をも提供されていなければならない。

 そのようになっていたなら、「招待履歴」の「有・無」の欄に過去に招待されていながら、「無」の方にチェックを入れた場合は少数の例外として「同一人が連続して招待を受ける」ケースが生じるが、その他大勢の重複は簡単な事務作業で避けることが可能となる。

 だが、大塚幸寛は推薦者名簿に「招待履歴」の「有・無」の情報を問う欄が設けれれていて、その情報に基づいて、"同一人物重複排除チェック"を行っていたとは言っていない。
 事実、ネット上から探した、〈2019年11月22日に参院予算委理事懇談会へ提出した推薦者名簿〉なる画像には「招待履歴」の「有・無」を問う欄は設けてはいない。サイズが小さくしてあって、字が満足に読み取れなかったから、「氏名や役職等の情報」の「等」の部分が記されている名簿の右端だけを拡大して字を読み取り、エクセルで書き直して、それを画像に直したものをここに載せておく。

 もし「招待履歴」の「有・無」を知ろうとするなら、「備考」欄で問うことができるが、問うための断りの文字は記入されていないし、大塚幸寛にしても、「備考欄に招待履歴の有無を記入するようにお願いしていて、その有無で重複を避けるチェックをしていた」とは言っていないし、そのような要請を出していたなら、5年連続で「桜を見る会」に招待された福岡市長のような例は出てこない。

 内閣府の役人は推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のみから、できようはずもないにも関わらず、重複回避のチェックを行っていたことになる。大塚幸寛はそうすることができる可能性を問われないうちに前以って「同一人が連続して招待を受けることがないようにするといった点も、そうお願いしたのも事実でございます」が、「過去に招待した方はお呼びしないというのは難しい場面もあったのではないかと考えております」と、さも推薦者名簿から曲がりなりにもチェックを行うことができたかのように装わせて、できるかできないかの可能性を問われることを巧妙に避けたのだろう。

 このことの裏をかいて、当然、推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のみから"同一人物重複排除チェック"を具体的にどう行うことができたのかを問わなければならない。

 もう一つ、招待者の取り纏めに当った内閣府の役人は招待基準としている「功労・功績のあった方」を推薦者名簿記載の「特技大学」を含めた
「氏名や役職等の情報」のみから、どのように判断したのだろうか。 

 もし判断できたとするなら、次の三つの方法に限られるはずである

① 推薦者名簿に載る前に「功労・功績」のチェックを受けていて、合格した人物のみが名簿に記載されている。
② 推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のうちの「特技大学」を含めた「役職等の情報」をそのまま「功労・功績のあった方」の情報だとスライドさせて、
 ノーチェック・フリーパスとした。
③ 内閣府の役人が千里眼を持ち合わせていて、推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」だけから「功労・功績のあった方」を見抜くことができた。

 ③の場合は面識のない人物から受け取った名刺の氏名と肩書から、その人物の「功労・功績」の有無までを直ちに見抜くことができるような千里眼相当を持ち合わせていなければできないが、内閣府の役人だろうが、誰だろうがそのような千里眼を持ち合わせているはずはないから、より現実的な方法として、①か②のケースでなければならない。

 2020年1月29日午前、参議院予算委員会質疑

 安倍晋三が常々「私の事務所では後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど、『桜を見る会』への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行っている」と発言していることに対しての質問。

 蓮舫「総理、幅広く募った参加希望者にふさわしいかどうかの条件はつけましたか」

 安倍晋三「当然、ふさわしいと思われる方をですね、幅広く募ったということです」

 蓮舫「条件をつけましたかって聞いているんです」

 安倍晋三「ふさわしいものと思われる方ということは、当然、その前提ではございます」

 蓮舫「資料で安倍事務所が作った『桜を見る会』の参加申し込み、このどこに『ふさわしい』という項目がありますか」

 安倍晋三「これはですね、事務所が、いわば幅広く参加者を募り、推薦を行っているところであります。それが実際にふさわしいかどうかということについてはですね、官邸・内閣府(?「内閣官房・内閣府」ということか)で取り纏めているということでございます」

 蓮舫「安倍事務所が『ふさわしいと思われる方を幅広く募った』。今の答弁では官邸事務所、内閣・内閣官房がふさわしいかを決める。安倍事務所ではふさわしいかを調べてないじゃないですか」

 安倍晋三「今申し上げましたように安倍事務所としてふさわしいかどうかを考えているわけでありますが、それをさらに内閣府に於いてですね、取り纏めをおこ(蓮舫が何か異議を述べたのか)、同じことを言っていると思いますが、それを内閣府に於いてですね、それをチェックをして、チェックをして、取り纏めを行っているということでございます」

 蓮舫「安倍事務所としてふさわしいと考えている人を募った。でも、この資料を見ると、『ご家族、知人、友人はコピーをご利用してお申し込み下さい』  
 コピーを使って、『桜を見る会』に行きたいと申し込んだ人はどうやってふさわしいと安倍事務所では判断したのですか」

 安倍晋三「その上でですね、事務所として内閣府に推薦しているということであります」

 安倍晋三(答弁のやり直し)「先程既に申し上げているんですが、事務所でふさわしいと考えているものが果たして基準に合っているかどうかということについては内閣府で最終的にですね、取り纏めを行う際に、この、いわばチェックをしているということでございます」

 蓮舫「コピーで申し込んだ人を安倍事務所はどうやってふさわしいと判断して、内閣官房に提出したんですか」

 安倍晋三「安倍事務所としてですね、いわば申し込んで頂いた方々等について、推薦を頂いているのを、それぞれ、その前にですね、後援者の推薦を頂いているので、その段階でふさわしいものと考えているということでございます」

 蓮舫「ご家族、知人、友人、コピー利用した人はどうやってふさわしいかと分かるかって、凄くシンプルなことを聞いているんですよ」

 安倍晋三「それはですね、安倍事務所が推薦をする、ふさわしいと思って。その段階では推薦をしているわけでございますが、内閣官房が確認した結果ですね、私の事務所から推薦を行った者で招待されなかった例もあったものと承知をしております」

 安倍晋三(答弁のやり直し)「もう既に何回も答弁させて頂いているのですが、これは事務所の方でですね、事務所の方で色々な方々に推薦を頂いたことも含めてですね、地方でありますから、これは大体、どう(いう)人かってことは分かっているわけでありますから、それを推薦してですね、それを先程申し上げましたようにふさわしいかどうかは内閣府に於いてチェックをするということでございます」

 蓮舫「確認ですけど、出席希望者の推薦を受けた安倍事務所はふさわしい確認などの作業をした上で内閣官房に名簿を提出するんですか」

 安倍晋三「基本的にですね、事務所に於いてですね、チェックするという形はそれぞれ限界があるわけでありますから、誰かの推薦があれば、これはふさわしいだろうと、そういう認識の基に。最終的な責任を負うのは内閣府に於いてですね、内閣府に於いてそれを取り纏めを行っている中に於いてふさわしいかどうかということを含めて、取り纏めを行っているということでございます」

 蓮舫「何もやっていないとしか受け取れないんですけど――」

 官房長官の菅義偉に質問を振り向けて、招待者名簿の再調査はしないのかの確認を求める。

 蓮舫がすべきことは安倍後援会事務所が内閣官房・内閣府が決めた招待基準である「功労・功績のあった方」であるか否かを調べた上で、「桜を見る会」に招待されるにふさわしいと見て、推薦者名簿に名前を連ねたのかどうかであって、それ以外の追及は時間の無駄でしかない。

 調べた上で推薦者名簿に名前を連ねたとすると、内閣官房・内閣府側は推薦者名簿に記載されている被推薦者が「桜を見る会」の招待基準に合致するか否かを検証する必要はなく、そのまま招待基準に合致する人物と見て、単に割り当てた人数に絞り込むだけの作業で済ますことができる。割当人数を超えていた場合は削って、2019年1月25日に内閣府大臣官房総務課が各所に通達した2019年4月13日の〈「桜を見る会」開催要領〉が招待人数を「計約1万人」としていた範囲内に収めなければならない。

 ところが、実質的な招待者は1万5千420人に膨れ上がっていた。報道によると夫婦同伴の夫人側の人数700人を計算に入れていなかったということだから、1万5千420人という人数にしても、少なく見せかける仕掛けが施された1万5千420人である可能性は否定できず、信用できない。

 安倍晋三はここで取り上げた最後の答弁で蓮舫に対して「基本的にですね、事務所に於いてですね、チェックするという形はそれぞれ限界があるわけでありますから、誰かの推薦があれば、これはふさわしいだろうと、そういう認識の基に。最終的な責任を負うのは内閣府に於いてですね、内閣府に於いてそれを取り纏めを行っている中に於いてふさわしいかどうかということを含めて、取り纏めを行っているということでございます」と、最初から繰り返し言っていたことを纏めている。

 つまり安倍事務所は「桜を見る会」への参加希望者を募る際、その参加希望者に対して内閣官房・内閣府が「功労・功績のあった方」としている招待基準に合致しているか否かのチェックは行わずに、自分たちの基準でふさわしいと見た人選を行い、それを纏めた推薦者名簿を内閣官房・内閣府に送った。

 しかも安倍晋三は参加希望者に対して「招待履歴」の「有・無」を問うことをしたか否かに関する発言は何もしていないのだから、内閣官房・内閣府は推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のみから、同一人物の重複を排除するチェックを、どういう方法で行うことができたのか不明だが、少数の洩れはあったとしても、行うことができたことになり、なおかつその情報のみから招待基準としている「功労・功績のあった方」を抽出・取り纏めを、これもどういう方法で行うことができたのか不明だが、行ったことになる。

 抽出・取り纏めを可能とする三つの方法を江田憲司の質疑に続けて挙げて、現実的な方法を二つに絞ったが、①の〈推薦者名簿に載る前に「功労・功績」のチェックを受て、合格した人物のみが名簿に記載されている。〉は、実際はしていなかったのだから、早々に外さなければならない。

 となると、残る②の〈推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のうちの「特技大学」を含めた「役職等の情報」をそのまま「功労・功績のあった方」の情報だとスライドさせて、ノーチェック・フリーパスとした。〉が有力な取り纏めの方法ということになる。

 2019年の「桜を見る会」には安倍晋三の地元から850人も招待されたというが、それが安倍晋三が言っている「後援会の関係者を含め、地域で活躍されている」人物だとしても、取り纏めた結果、850人だとするなら、それ以上の参加希望者の「功労・功績」を推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のみからでは、いくら内閣官房・内閣府の役人が優秀であっても、見て取ることはで土台無理な話であるし、招待履歴の情報を欠いていたなら、誰が前年の招待と重複しているかどうかのチェックも不可能そのものであるはずだ。

 大塚幸寛は江田憲司から、「前年分の招待者名簿、廃棄したっていうんだったらね、どうやって連続して招待しないっていうことをチェックするんですか」と追及され、答弁に窮して、推薦者名簿を持ち出し、そこに記載の「特技大学」を含めた「氏名や役職等の情報をもとに私どもとしては取り纏めを行っている」と事実でないことを口にして、さも事実そのとおりに推薦者名簿から全ての事務を行ったかのように装ったに過ぎない。

 そのように装えば、招待者名簿を廃棄したとしても取り纏めを可能とすることができたとすることができるし、招待者名簿の廃棄自体も正当化し得る。共産党衆院議員の宮本徹が招待者名簿の資料請求をした当日に名簿をシュレッダーに掛けたことも、情報隠蔽ではないことの証明とし得る。

 それが装いではなく、事実そのものであるなら、最初に答弁に立ったときにこのことを告げていたはずである。事実でないからこそ、3回目の答弁で口にすることになったはずだ。廃棄した前年の招待者名簿に代えて、重複チェックできる文書を挙げなければならなかった。そして挙げるまでに時間を要した。

 招待基準に合致しているか否かのチェックは行わずに、安倍事務所や官邸側が自分たちの基準でふさわしいと見た人選を行い、それを纏めて内閣官房・内閣府に送った推薦者名簿なのだから、その推薦者名簿の「特技大学」を含めた「氏名や役職等の情報」からどう逆立ちしても、重複チェックも、招待基準の「功労・功績」に合致しているか否かのチェックも、できようはずはないのだから、②の〈推薦者名簿の「氏名や役職等の情報」のうちの「役職等の情報」をそのまま「功労・功績のあった方」の情報だとスライドさせて、ノーチェック・フリーパスとした。〉としか看做すことはできない。

 このように内閣官房・内閣府が事務に関わる事実ではないことを事実であるかのように装うこと自体が、安倍晋三の「桜を見る会」の権力の柄私物化・予算の私物化は単なる疑惑ではなく、事実そのものの証明となる。内閣府・内閣官房は国会答弁や理事懇談会答弁等を使って、安倍晋三に事実隠蔽の手を貸して、その地位の保全を謀っている。 

 次の国会質疑でも、内閣府のおエライさん、内閣府大臣官房長の大塚幸寛は事実でないことを事実であるかのように装わせている。

 2020年1月27日午後衆議院予算委員会

 今井雅人「(『桜を見る会』)総理は答弁の中で年を経るごとに人数が多くなったことは反省しなければならないというふうに謝罪をしておられます。それでですね、役所の方から毎年の招待者数っていうのが平成25年からずっとこう頂いておるんですけども、平成17年の分も、これ国立公文書館から出てきておりますが、これを見る限りですね、いわゆる省庁からの、大体みな同じ形式はなんですけど、省庁を見ると、(省庁)からの推薦ですが、それ以外のところは、殆ど何も数字が変動がなくて、変動しているのは、読みますかね、各界功績者、カッコ総理大臣カッコ、ここの部分だけが急増しているということなんですけども、つまり(安倍晋三が)人数が多かった(増えた)ことは反省しなければならないっていうのはこの各界功労者カッコ総理大臣等カッコっていうところが増えてしまったことを反省してる ということでよろしいですね」

 安倍晋三「全体としてこの数が増えてしまったということを申し上げているわけでございますが、今井委員が今分析して仰ったわけでございまして、いわばそれも含めてですね、反省をしてるということでございます」

 今井雅人「質問通告もしていますし、これ頂いたものをちゃんと見るんですけれども、大体各省庁の各界功績者ってのは大体2千2百か、2千4百ぐらいなんですね。ところが、総理等の功績者のとこは7千5、6百ぐらいから9千台、伸びていて、ほかのところは殆ど変動がありません。

 増えているのはここというのは数字上、明白なんですけれど、その確認です。それでよろしいですか」

 安倍晋三「それは増えていることだと思います」

 今井雅人「その上でですね、その先程総理がどういう方を呼んだんですかってことを話されましたけれども、正確に聞き取れなかったんですが、後援会の方も含め、功績があった人たちを推薦しているということでありますので、このここの増えてる分というのは、そういう方だけを推薦してきたってことなんですか。それで増えたんですか。

 それとも、広く一般の方に呼びかけをして、ちゃんとした、この人はどういう功績があってということをチェックをしないまま広く集めたのか、どちらですか」

 安倍晋三「これは党も含めてですね、広く呼びかけた結果であるということでございますが、最終的には内閣官房・内閣府に於いて取り纏めを行ったということでございます」

 今井雅人「これ、あの安倍事務から作られたっていうことを確認されている『桜を見る会』の案内なんですけれども、まあ、これを見ると、安倍事務所の方で広く色んな方にこの『桜を見る会』に参加しませんかということをお声かけをしていますよね。このときに、それぞれお声かけをするときにこの方はこういう功績がある方、この方はこういうことで呼ぶ。そういうことをちゃんと決めて、(案内状を)送っておられるのですか」

 安倍晋三「事務所を、私の事務所に於いて内閣官房からの依頼に基づき、後援会の関係者を含め、地域で活躍されているなど桜を見る会への参加にふさわしいと思われる方を始め、幅広く参加希望者を募り、推薦を行っているところでございますが、その過程に於いて私自身も事務所からの相談を受ければ、推薦者について意見を言うこともありましたが、実際の事務所に於ける推薦作業の詳細は私は承知はしておりません」

 今井雅人「ちょっと表現(?)が分かりにくいんですが、功績のあった方とそれから後援会の方と、それぞれ別々ってことですね。今の表現は」

 安倍晋三「私も詳細については承知していないのでございますが、後援会の方とですね、功績のあった方。あるいはその功績、主な方はですね、後援会活動をやっている方は様々な地域活動をやっておられる方が実際ですね、多いということではないかと、こういうふうに思います」

 今井雅人「恐らくですね、そういうのをお声かけをするときには、まあ皆さん、それぞれ後援会があるでしょうから、後援会名簿があって、それに従って、皆さん(案内状を)送ってらっしゃると思うんですね。それで参加をされました。で、取り纏めをします。

 この取り纏めをどこがやっているかといったら、安倍事務所ですね。ま、ちょっと確認します。この『桜を見る会』のツアーと言うと、この会の主催は安倍晋三後援会ということでよろしいですね。

 いやいや、『桜を見る会』のツアーとそれから前夜祭も含めて、一連のものの主催は安倍晋三後援会ってことでよろしいですね」
 
 安倍晋三「前日の夕食会はですね、これは後援会でありますが、ツアーそのものは、これは旅行代理店ということであります」

 今井雅人「それはおかしいですよ。それは安倍事務所が皆さんにお声かけをしてですね、参加されますかということまでツアーの全部をご案内もして、往復飛行機の手配については安倍事務所で手配するか、自分で手配するかですね。

 宿泊ホテルについては安倍事務所で手配か、自分で手配かって、こういう項目まであるんですよ。これは主催は安倍晋三後援会で、旅行代理店とは代理店ですから、エージェントですから、後援会の代理店として事務を扱ってると、そう考えるのが普通だと思いますが、如何ですか」

 安倍晋三「厳密に言えばですね、そうではなくて、私の事務所が支援をしたという立場でですね、いや、これは、いわば主催というのはですね、これは厳格に言えば、主催はですね、旅行代理店になるということあります」

 今井雅人「いや、ちょっと、それは僕もびっくりいたしました、その答弁は。安倍事務所の後援会が皆さんにお声かけをして、ツアーを組むんでしょ。なぜ主催が旅行代理店なんですかね。

 それはちょっとおかしい、ま、もう一回お願いします」

 安倍晋三「それは少し誤解をされているんだと思いますが、いわばこれはですね、旅行を企画して、実行する主たるそれを事務代理を行った者としてはですね、当然、旅行代理店でありまして、いわば安倍事務所、あるいは後援会はですね、この旅行自体をですね、運営するものではない。当然、旅行自体を運営するものではないわけでございますから、それを主催者ということは言えないと、それを主催者とは言えないと、正確性を期してそう申し上げているわけであります」
 今井雅人「安倍事務所に返信のように全部コースも作って、返事を全部安倍事務所が取り纏めるっていうのを旅行代理店が主体で、私達は手伝っているというのはちょっと、私は納得がいきませんが、すいません、時間がありませんので、次に行きます。

 あのー、これですね、平成17年の『桜を見る会』、これあの、共産党の宮本議員が入手されたものをちょっと使わせて頂いてるんですけど、ここを見ますとですね、『分野別招待者数』ってのがありますが、そこの横(「招待者内訳』項目欄の左横)に分別してる番号があります。

 この『60』番というのを見ると、『総理大臣』て書いてあります。『総理大臣』。それでですね、(各大臣に)資料にもお渡ししていますが、これと同じものが出てきているものの中に招待者数、ちょっと写真なんで見づらいんですけど、『招待者数』っていうのを皆さんにつけているんですが(『招待者数』なる資料を皆さんにお渡ししているという意味か)、実はこの『招待者数』っていうこの形式、平成31年、30年ずっと続いて来ているものの形式と全く同じなんですね。

 先程まさに菅官房長官おっしゃってましたけど、その役所は前例主義、前例踏襲主義いうふうに仰ってましが、そのまさに典型なんですよ。ずっとこの招待者数のカテゴリー、皇族から各国大使館って順番に順番に並んでいるんです。

 この分野別の招待者数も、それと同じふうに並んでいます。恐らくこれも前例主義ですから、踏襲されてるはずです。と言うことは、今も『60』というのは総理大臣なわけだったんです。こういうことになると思うんですけども、如何でしょうか」

 大塚幸寛(政府参考人内閣府大臣官房長)「委員指摘のこの番号につきましては、招待状の発送を効率的に行うために便宜的に付与してるものでございまして、会の終了を以って使用目的を終え、またその招待者名簿については破棄するため、個別の番組については定かではないということでございますから、その上でその関係者から過去の取り扱いも含めて、聞き取りを行いました。

 その公文書館のものはもう既に10年以上の前ということで、正直、確認することはできませんが、聞き取りを行ったところによれば、その区分番号の『60』番台はこれが從來から官邸や与党の関係だったと思うと、ことだったという、その報告を受けたところでございます」

 今井雅人「そういう答弁をしているから、誰も信用できなくなるんです。聞いている方、皆おかしいと思いますよ。だって僅か数ヶ月前に実務やってらっしゃるんでしょ。それぞれの番号をつけて、封入して、送付する。そういう作業をやっておられるわけじゃないですか。それがもうないから分からないで。本当ですか?」

 大塚幸寛「お答え致します。まさしくその封入、招待状の発送、効率的に行うために便宜的に付与しているということでございまして、その会の終了を以って目的を終えることから、あの、担当者の記憶と致しましても、定かのものがないということでございます」

 今井雅人「ちょっと、ボク、あの、承服できません。実務を行うために便宜的に番号振っているわけですけども、それは便宜的に番号を振るんですから、番号それぞれにはちゃんと分類があるはずですよね。誰でも分かります。

 何を隠してるんですか。何を庇ってるんですか。僅か数カ月後、しかもですよ、これ毎年作ってらっしゃるんでしょ。毎年全部廃棄している、今年、また新しいもの作るんですか。当然、昨年のものを見ながら、また作るんじゃないですか。これ残ってますよ。

 残ってなかったら、どうやって実務やっていくんですか。皆さんは都合のあまり、悪くはない、こういうものは出してこられるけれども(手に持った用紙を示しながら)『60』番は総理大臣だと特定されて困るようなものは出してこないんですよ。今説明聞いて、確かになって、内閣府の言うとおりだなっていうふうに思える方いらっしゃると思いますか。

 もう一回説明して下さい。ちゃんと本当のことを」

 大塚幸寛「お答えを致します。あのご指摘の番号、これは招待状を発送を効率的に行うために便宜的に付与しているものでございまして、その会の終了を以って目的を終え、また招待者名簿をついても廃棄しているため、個別の番号については定かではないということでございます。繰り返しで恐縮でざいます」

 今井雅人「こんな答弁を繰り返してるようでは、とてもこの問題を終えることはできません。もう一つですね、資料の4ページ目にですね、この招待区分のあとに整理番号が4桁があって、これ、封入の業者にこの4桁の整理番号ですっていうことを説明している文章ですが、この整理番号ってのは、当然通し番号でしょうから、この招待区分の下に何人くっついてるかっていうのはこの整理番号を見れば分かりますね」

 大塚幸寛「お答え致します。あの、こちらの番号につきましても、その性格としては、先程来申し上げたとおり、招待状の発送をあくまでも効率的に行うために便宜的に付与するものでございまして、会の終了を以って使用目的を終えるということでございます。

 で、この件につきましても、その個別の分については定かではないとこでございますが、あくまでもこれは各区分に属する招待者をあくまでも便宜上整理するために付したものであるということでございます」

 今井雅人「実務を行うための整理番号がどういうふうに使ったか分からない。あり得ないですね。一つだけ教えてください。これ通し番号ですか。一番から順番に付いてるわけですか」

 大塚幸寛「お答え致します。あの繰り返しで恐縮でございますが、その個別の意味の番号については定かではないということでございます」

 今井雅人「壊れたレコードのようですね、これ本当に。いくら聞いても、そう答えるんでしょうけど、こんな答弁はすればするほど隠蔽してるなということが印象付けられるだけですから、ちゃんと説明した方がみなさんのためだと思いますよ」

 今井雅人の質疑の前半は2日後の参院予算委の蓮舫の質問とほぼ重なる。今井雅人の「桜を見る会」は功績をチェックして参加希望者を募っているのかといった質問に対して安倍晋三は功績のあった方として、「後援会活動をやっている方は様々な地域活動をやっておられる方が実際ですね、多い」と答弁、「様々な地域活動」を以って「功績」と看做しているから、明らかに内閣官房・内閣府が招待基準として挙げている「功績・功労」とは必ずしも一致はしない。

 今井雅人は平成17年の「桜を見る会」「分野別招待者数」のパネルを見せて、「今も『60』というのは総理大臣なわけだったんです。こういうことになると思うんですけども、如何でしょうか」と質問すると、大塚幸寛は「招待状の発送を効率的に行うために便宜的に付与してるもので、個別の番組については定かではない」と、「60」が総理大臣宛の番号であるとの断言を避けている。

 対して今井雅人は「実務を行うために便宜的に番号振っているわけですけども、それは便宜的に番号を振るんですから、番号それぞれにはちゃんと分類があるはずですよね」と反論している。

 そもそもからしてこの手の一定期間を置いて繰り返し使う文書は、多くの人が知っていることだが、事務手続きの簡略化を図るために一定の書式に基づいた雛型を、例えばパソコンを使う場合はWordやEXCELなどを使って作成しておいて、パソコンに保存、新たに作成する必要が生じた場合は保存文書をWord上やEXCEL上に開いて、必要箇所のみを入力し直して、再利用するのが一般的となっている。

 特に最後に作成した内容はそのまま保存するのが慣例となっていて、その内容を次の作成の参考にすることが当たり前の事実となっている。

 このような事実を前提とすると、「分野別招待者数」も次の利用のために前年の内容のままにパソコンに保存してあるはずだが、安倍晋三の「桜を見る会」の権力の私物化・予算の私物化を隠蔽するために早々に消去してしまったとしても、毎年繰り返し使っていたこととパソコンを使って事務を取る者は常識としている事実であることから、大塚幸寛が言うように職員たちが「個別の番組については定かではない」とするのは事実でないことを事実であるかのように装わせる、実際の事実の隠蔽そのものである。

 また、「60」が便宜的に付与した番号だとしても、今井雅人が「実務を行うために便宜的に番号振っているわけですけども、それは便宜的に番号を振るんですから、番号それぞれにはちゃんと分類があるはず」と反論しているように一定期間を置いて繰り返し使う文書の形式を取っていなければならないから、その「便宜」は便宜上のものであっても、一定の意味と役割を持たせた「便宜」ということになる。当然、安倍晋三が首相である間の「60」は安倍晋三を特定する番号ということにしなければならない。

 そういった雛型の形式にはなっていない、会が終われば、パソコンに保存してあるファイルも消去することになっていて、消去したということなら、効率性や生産性、合理性を一切考慮しない事務作業を続けてきたことになって、無能・税金のムダ遣いと非難を受けることになる。

 大体が表の作成自体に時間・手間がかかって、表の中への文字入力はさして時間も手間もかからない。雛型にして再利用することこそが、効率性や生産性、合理性を確保する肝要な事務作業となる。要するに一定期間を置いて繰り返し使う雛型となっている文書であることを隠して「60」が便宜的に付与した番号だ、「個別の番組については定かではない」とすることも、事実ではないことを事実であるかのように装っただけのことで、このように装わなければならない事実こそが、安倍晋三の「桜を見る会」を利用した権力の私物化・予算の私物化が疑惑のままでとどまらずに検察送致相当の事実そのものであることを物語ることになる。

 いわば大塚幸寛は国会答弁を通して、検察装置相当のの決定的証言を提供した。 

 大塚幸寛は今井雅人との遣り取りで、他の場合も似たり寄ったりだが、最後の最後まで、「60」番を「便宜的に付与しているもの」、「個別の番号については定かではない」を貫き通した。

 その信念は敬服に値するが、その信念によって、いわば内閣府そうぐるみで事実ではないことを事実であるかのように装うこと自体も、最後の最後まで安倍晋三の「桜を見る会」を利用した権力の私物化・予算の私物化の隠蔽に手を貸し続けていることを意味することになり、これからも手を貸し続けるのは明白であり、安倍晋三の方も内閣官房・内閣府の手を借りることによってこれらの私物化を疑惑のままにとどめておくことが可能となっている。

 だが、このような手の貸し借りからも、検察送致相当の私物化としなければならない。私物化が根も葉もない疑惑で、潔白そのものであるなら、手の貸し借りは何ら必要としない。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 安倍晋三の「桜を見る会」私... | トップ | 安晋三2019年「桜を見る会」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事