日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

コンビニと地方

2010-09-06 19:53:42 | ビジネス
夕方、近所のコンビニへ立ち寄った。
何気なく、牛乳などの売り場に目をやると、ビックリ!
実家のある米子では一般的に販売されている、「大山乳業」のコーヒー牛乳が販売されていたのだ。

関西の方には、比較的なじみのある名前かも知れないのだが、ここ名古屋では一部の百貨店で曜日指定販売されているだけで、決して一般的な名前ではない。
むしろ、三重県の「大内山牛乳」のほうが、スーパーなどではごく普通に見られている。
大山乳業の牛乳にしても、大内山牛乳にしても、大手メーカーさんが作る牛乳に比べ、濃厚な味わいがあり、個人的には大好きなタイプの牛乳だ。

ただ牛乳を含め乳製飲料は、保冷技術が発達した今でもその商品の特性上「地元生産・地元消費」が基本となっている。
特に地方の乳業メーカーの製品の場合は、全国に配送するコトが難しいといわれている。
お取り寄せブームの今でも、牛乳などのお取り寄せが少ないのはそのためだ。
牛乳ではなく、コーヒー牛乳と言うトコロが精一杯なのかも知れないと思いつつも、そんな地方の乳製飲料が、近所のコンビニにあったことでビックリしたのだった。

その売り場を見ながら、もしかしたら「地方の農業製品をPRするには、コンビニ?」と言うコトを考えてしまったのだ。
最近では、コンビニ業界もある程度の手詰まり感がある。
コレまで、拡大路線をひた走っていたが、ここに来て売上だけではなく出店店舗数も伸び悩みはじめた様に感じるのだ。

もちろん、このような状況を打開すべく様々な策をとっている。
例えば、高齢者・単身者向けの「少量パッケージ食品」の取り扱いだ。
コンビニ独自のオリジナルスィーツの開発やデリカなどへの特化など、次々と新しい策を打ち出している。
サークルKサンクスのように、地元高校と一緒に商品開発をしたりするコンビニもある。

とすれば、地方のブランド食材を少量化して販売する、と言うのも一つの案ではないだろうか?
地方のブランド食材としては、「お試し」として全国にPRする機会ともなるだろうし、コンビニ側としては、フランチャイズとはいえ、各地域にはフランチャイズ店を統括する本部があり、他地域の統括本部と連携し、統括地域のブランド食材を提供するコトができるのではないだろうか?
そのことで、百貨店でしか買えなかった地方のブランド食材が、「お試し」サイズで気軽に購入できる。と言うのは、生活者にとってもプラスなのではないだろうか?