日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

コカコーラの目指すモノ

2010-09-29 19:42:43 | CMウォッチ
CMが流れる頻度が高いCMの一つが、おそらくコカコーラだと思う。
そのコカコーラのCMが、変わった。
コレまでのコカコーラのCMといえば、いかにもアメリカンテイストと言う感じのCMが多かった。
それは「スカッとさわやか、コカコーラ」と言う長い間使われたキャッチコピーに、象徴されるような、カジュアル感や爽快感と言ったビジュアル表現が、コカコーラのCMとして長い間定着していた。
そのコカコーラのテレビCMが、変わったのだ。
それが、「ペンバートン2010」だ。

「ペンバートン」が気になってコカコーラのHPで確認をすると、コカコーラの創業者のようだ。
「ジョン・S・ペンバートンとは」
そして、サイト内には「「コカコーラ・プロフィール」バージョンとも言えそうな、CMも作られている。

あえて、創業者の名前を使ったCMと言うコトとなれば、単なる新しいCMでは無いように思われる。
CMを見て感じることは、「家族」とか「コカコーラのある風景」と言うコトだ。
「コカコーラプロフィール」バージョンの最後には、「The Cocacola side of Life」と言うテロップが出る。
「コカコーラは、いつもあなたの側に」と言うコトだろうか?
「毎日の生活の中に溶け込むように、いつもあなたの側にあるのがコカコーラ」と言うイメージをだろうか?

もう一つこのCMで、訴えかけているのは「コーラ=不健康」と言うイメージの一新だ。
この2つのCMでは、「保存料も人工香料も使っていない」というテロップとコメントが入る。
「人工甘味料、不添加」と言っていないが、チョッとしたポイントなのだが・・・。
ただ、コレまでの「コーラ(炭酸飲料水)=不健康」と言う、半ば定着してしまったイメージを払拭するには効果的な気がする。
実際、昨年あたりから原色っぽい色の炭酸飲料水などのCMでは「保存料、人工香料、着色料不添加」を謳っているモノが少なからずある。
そんな、一連の流れに乗ったCMでもある。

創業者の名前をあえて使い、歴代の商品やボトルを出すことで、コカコーラと言う商品が長い間多くの人に愛されて、これからも愛されていきたい・・・と言う、思いだけではなく「原点に帰る」り、コカコーラと言うモノづくりに対する思い(誠実さ)を伝えるCMとなっているようだ。