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モスバーガーは日本テイストで、アジアを目指す?

2010-12-28 20:19:28 | ビジネス
モスバーガーの新しいテレビCMを見ていたら、「アジア同時発売」と言っている。
ハンバーガーを「アジア同時発売」って、チョッと大袈裟なんじゃ・・・???と言う気がしていた。
ところが、モスバーガーは本気だったようだ。
と言うのも、モスバーガーの新商品「塩バターチキンバーガー」のサイトを見ると、日本語だけではなく、ハングルや中国語、タイ語までも登場する。

モスフーズ「塩バターチキンバーガー」サイト

実は、このテレビCMを見たとき「モスバーガーって、アジアでも店舗展開をしているんだ・・・」というコトを、初めて知ったのだ。
と言うのも、モスバーガーはご存知の通り、店舗展開をしている地域内で野菜などを調達するために農家と契約をしているからだ。
もちろん、「モスバーガー」としての味を大切にしなければ、「モスバーガー」としての意味はない。
日本国内であれば、その「モスバーガーの味」を作り、守ることは簡単だろう。
だが、アジア(正確には「東アジア」というべきか?)で、同じ様なある意味「均一の味」を出す・作り出すというコトは、とても難しいのではないだろうか?

日本の飲食チェーン店やファストフード店が、アジアへ進出している。
そこで問題になるのは、進出した先の国の味覚と日本の味の違いなのではないだろうか?
味覚と言うのは、それぞれの国の食文化と結びついている。
時には、社会文化を背景としている場合もある。
そのことを考えると、進出した国で「日本の味を出す」ことが、難しいのでは?と考えるのだ。
それだけではなく、できる野菜の味も微妙な違いがあるのでは?

そんなコトを考えると「アジア同時発売」というのは、モスバーガーの自信でもあり、挑戦でもあるような気がするのだ。
だが、そのリスクを少しでも減らすためだろうか?
いかにも「日本の味」ともいえそうな醤油味ではなく、「塩・バター」を調味の主役に置いたのか?

いずれにしても、今回のモスバーガーは「和風」ではなく、「日本味」で挑戦しようとしている。
そのことが、モスバーガーにとってとても大切なコトなのだと思う。