日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

地元を重視する

2012-06-17 22:12:41 | ビジネス
今日、歩いて30分ほど離れたトコロへ「蛍の観察会」に行ってきた。
「蛍観察会」というと、多くの場合自然保護観察会などが主催して行う場合が多いように思うのだが、私が出かけた観察会は造園会社が行っている。
数年前から始められたと言う話だったが、なかなかの大盛況。
毎年この観察会を楽しみにしていらっしゃる方もいるようで、係の方と親しげに話をされる方の姿もあった。
もちろん、蛍をどこかから採取して造園会社の庭に放っているのでは無く、造園会社が育てている蛍だ。

造園会社の庭と言っても、街中に有る造園会社の庭なので大きな庭では無い。
庭はともかく、何故「蛍の観察会」を思い付いたのか?と言うと、「里山を再現した庭」について理解をして貰う為のようだ。
それは「造園」という本来の作る庭を考える、と言うよりも「自然を相手にする」という考えの様な気がした。
庭そのものがとてもキレイでも、日本の生活環境に合っていなくては、日本の造園とは言えないのでは?と言う、提案とも思えるモノ。
その中で考えたのが「蛍の育成と観察会」のような気がしたのだった。

それとは別に、最近大手スーパーの一角に「地元の野菜」が並ぶ様になってきた。
特に週末となると、近隣の農家さんたちが自分たちの作った野菜を持ち寄り、販売をする様になっている。
「産直販売」と言えば、「道の駅」や「農協直営店」の専売特許の様なトコロがあったが、最近では、大手スーパーが売り場の一角を提供し、産直価格で販売をしている。
売りの仕組みとしては、ある一定のマージンをお店側に支払う、と言うモノだとは思うのだが、スーパーの売り場には通常仕入れをした野菜が、普通に並んでいる。
その一角に「産直販売」のコーナーを設ける、と言うのはチョットした挑戦的な気がしたのだ。

しかし、買い物客の買い物かごを見ると「産直品」も「通常品」も分け隔て無く(?)買っている。
この微妙なバランス感覚を、買い手側が持っているからこそ、この様な形態での販売ができるのかも知れない。

小売りの現場を見ると、最近「地元重視」の傾向が強くなってきている様に感じる。
「地元に愛される企業」と言うよりも「地元に還元できる企業」という、考えを打ち出している感が有るのも、時代の変化という気がする。
この様な傾向は、昨年の「東日本大震災」以来強くなったとは思うが、先の「蛍の観察会」をする造園会社も「産直野菜販売」をする大手スーパーも、数年前から取り組んでいるコト。

そんな企業の変化は、社会にどんな影響を与えるのだろう?
チョット楽しみな変化のような気がしている。