日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

暮らしサイズで住み替える?

2012-06-23 17:49:04 | ビジネス
週末になると、これでもか!と新聞の折り込みチラシに入ってくる、マンションの広告。
もちろん、郵便受けなどにも相当のマンションのチラシが投げ込まれる。
例えマンションの購入予定が無くても「このマンションの間取りは・・・」と、広告を眺めるコトのが週末の習慣の様になっている。
もちろん、間取りを見ながら「この間取りは、どんな家族を想定しているのだろう?」というコトを考えつつ、「自分なら・・・」とか「使い勝手が悪そう」などと、勝手に思っている。

名古屋市内でも、「新興住宅地」と呼ばれた地域なので多くの場合、夫婦と子ども1、2人という想定の間取りという感じのマンションが多く、実際建った後近くを歩くとその様な家族の姿を見ることになる。
子どもと言っても高校生や大学生と年齢では無く、ほとんどが未就学~小学生という感じだ。

そんなマンションのチラシの中に「時代かな?」と考えさせられる、チラシが入っていた。
それは、マンションの一戸分の面積はこれまでと余り変わらないが、部屋数が少なくリビングが広い、と言うマンションだ。
「夫婦2人で住む」と言うコトを想定している、と言う雰囲気の内容。
これまで住んでいた戸建てを売却し、比較的駅に近いマンションに移り住む、と言う設定のようだ。
別に売却をしなくても良いとは思うが、あくまでも定年退職前後の世代=子育て終了世代というコトを考えると、長期の住宅ローンを組むコトは難しいので、そんなイメージを私が勝手に描いただけなのだが、コンセプトは「暮らしサイズに合わせて、住み替える」という提案なのかな?と、感じたチラシ広告だった。

戦後から続く「暮らしサイズの拡大」的発想は、既に終わっている。
実際、少子化傾向が転ずるコトは無く、単身世帯や夫婦二人世帯は増加傾向に有る。
かつての様に、「子どもが結婚をしても同居をする」と言うコトは、今では珍しくなっている。
特に名古屋の場合、結婚時もしくは子どもの幼稚園や小学校入学に合わせて住宅を購入する傾向がある為、その当時購入した家は、子どもの成長とともに生活サイズに合わなくなってしまうと言うケースが有るのでは?と、思っている。
そして迎える中年期=退職時期。
既に子どもは成人をし、別世帯となっている。
当然、家の間取りも使い勝手が良いとは言えない。
そんな人たちで、比較的経済的不安のない人を対象としたマンションや住宅リフォームの提案があってもおかしくは無いだろう。
むしろ、今後はそんな提案が増えてくるのではないだろうか?

数年前、大手ハウスメーカーに「夫婦二人になったら・・・」と言うテーマの、テレビCMがあった。
「家は一生の買い物」と言うのであれば、部屋数の多い家から部屋数が減らせる・・・そんな「暮らしサイズに合わせて間取り変更ができる家」という発想も必要なのかも知れない。