仕事のコトもあり、いくつかの企業サイトをチェックしている。
特に食品関係の企業サイトを見ると、生活志向の変化を感じられることが多い。
食品関係のサイトで多く目にすることは、やはり「健康志向」という点だろう。
食品会社が、「健康補助食品」と通販で取り扱うことはすでに当たり前のコトになってきている。
当然、一般向けの商品であっても「健康」志向が強まっているように感じる。
そんな「健康」志向の中で、オヤ!?と思う新商品があった。
ただ、新商品としての紹介には「健康」という言葉はない。
あえて出していないのか?はたまたそのことに気づいていないのか?
サントリー:「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」
JTが「桃の天然水」を発売したのは20年近く前のコトだと思う。
この時の衝撃?は、「桃」と謳っているいるのに「透明の飲料水」だったことだ。
しかも飲んでみると「桃(らしき)」の味がする。
長い間、この後に続くような商品は登場してこなかったのだが、ここ数年は透明の「果汁入りミネラルウォーター」が登場するようになってきた。
その延長線として、登場したのがこの「南アルプスの天然水&ヨーグリーナ」というコトになるのだが、注目したいのは「ヨーグルト風味」を出すために使われている「乳清(ホエイ)」だ。
「乳清」といっても、言葉としての馴染みは少ないかもしれないが、市販されているヨーグルトの「水」のコトだ。
そして以前は捨てられていた「乳清」が、最近ではヨーグルト以上に健康成分というか、さまざまな病気予防につながる栄養成分が含まれている、と話題になっている。
その「乳清」を使っている、というコトを考えると、単純にこれまでのような「果汁風味のミネラルウォーター」という位置づけではないようにも思えるのだ。
実際発売元のサントリーのサイトを見ても、そのような記述は一切ないのだが、これまでも「特茶・伊右衛門」などを発売してきたコトを考えると、「ミネラルウォーター」の健康飲料化の手始めになるかもしれない。
もう一つは、料理素材としての「ミネラルウォーター」という、新しい位置づけだ。
お料理のお好きな方はご存じだと思うのだが、この「乳清」を使ったさまざまなレシピが「クックパッド」などのお料理サイトで紹介されている。
含まれている「乳清」の量が少ないので、今すぐ料理に使うということは難しいかもしれないが、「乳清」独特のにおいなどが苦手な方にとっては、使いやすいのではないだろうか?
ミネラルウォーター市場そのものは、他の飲料水市場に比べ伸びがあるとはいうものの、今後も継続して伸びていくのかはわからない。
とすれば「飲むだけ」ではなく、「料理などにも使える」という視点が加われば、市場は大きくなる可能性が出てくる。
そこまでサントリーが考えているのかは不明だが、この新商品のヒット如何でミネラルウォーターの使い方に変化が出てくるかもしれない。
そう考えると、ちょっと注目しておきたい商品だ。