先週から、NHKの予算をめぐり野党の反対がニュースになっている。
中日新聞:NHK予算を承認、参院本会議 民主反対
参院本会議前の衆院本会議の時にも、維新の党などが反対をしていたと記憶しているのだが、これまで「全会一致」が当たり前だったNHKの予算に対して、野党の反対が出るようになった、というコトがニュースになっているようだ。
野党が反対をする理由が、NHK会長である籾井さんの「暴言と行動」だ。
就任当時から、なかなか大胆な?発言をする人ではあったが、昨年暮れからはその発言と行動に磨きがかかり、「世間の思考を超える人物」だな~と思っている。
社会からの心無い批判をかわすために、経営者の能力としてある種の「鈍感力」が必要だと思ってはいるのだが、この方の「スルー力」は破壊的なモノがあると感じている。
その「スルー力」が一番発揮されているのは、国会で問題となったコトよりも、PCやスマホやワンセグ機能付きガラケーに対する「受信料の徴収」というコトだと思う。
拙ブログでも何度か取り上げているが、考えてみればPCやスマホ、ワンセグ機能付きガラケーで受信できる「動画サイト」の一部には、通信料とは別に「課金」されるものもある。
もちろんyoutubeやUstreamのような無料の動画サイトもあるが、ドコモのdビデオなどのように課金されるされるサイトもある。
NHKのオンデマンドも「課金」される。
そう考えると、NHKは何気なく「テレビの受信と同じように、受信料を払ってください」と言ってはいるが、その実「課金の二重払い」をするコトになるのではないだろうか?
今のネット上での動画サイトの事情も考えずに、「テレビと同じように、受信料を払ってください」というのは、どこかおかしいと思うのだ。
しかし、今回の予算でもそのようなコトは質問をされず、特異な思考の持ち主である、籾井さんの発言や行動にばかりフォーカスされてしまったように思う。
もしかしたら、NHKが籾井さんという、特異な思考と行動をする人を会長職に据えているのは、この特異な発言や行動に世間の目を集め、問題の本質から目をそらせるためではないだろうか?と、勘ぐりたくなる。
そこへ籾井さんの「世間の批判をものともせずに、スルーする力」が加わるのだ、ある意味今のNHKは「自分の意見を通す力」が一番あるかもしれない。
だからこそ、国会という場で問題の本質を論議してもらいたかった、と思っている。